15歳男子高校生が商業施設の試着室に火をつけ、一部を焼損させた疑いで逮捕

15歳男子高校生が商業施設の試着室に火をつけ、一部を焼損させた疑いで逮捕

今回は、15歳男子高校生が静岡県焼津市の商業施設の試着室にをつけ一部を焼損させたとして、器物損壊の疑いで逮捕された事件につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

28日15歳の男子高校生が静岡県焼津市の商業施設の試着室にをつけたとして逮捕されました。
器物損壊の疑いで逮捕されたのは、静岡県中部地区に住む15歳の男子高校生です。
警察によりますと男子高校生は28日午後10時ごろ、静岡県焼津市の商業施設の試着室にライターでをつけ一部を焼損させた疑いが持たれています。

商業施設の関係者から「2階の催し場付近の試着室が燃えていた」と消防に通報がありました。
商業施設は当時営業中で、男子高校生は客として訪れていました。
警察は男子高校生が容疑を認めているかどうか明らかにしていません。

(https://look.satv.co.jp/_ct/17644941 7月29日 「商業施設の試着室に火をつけ部屋の一部を損壊した疑いで静岡県内に住む男子高校生を逮捕 焼津警察署」より引用)

~被疑罪名は変わりうる~

冒頭記載の15歳男子高校生は、器物損壊の疑いで逮捕されていますが、今後の捜査によっては、被疑罪名が「現住建造物等放火」に変更される可能性も否定できません。

現住建造物等放火罪とは、放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損する犯罪です(刑法第108条)。
「焼損」とは、放火の媒介物を離れ、客体に燃え移り独立して燃焼を継続する状態に達したことをいいます。
また、現住建造物等放火罪は未遂犯も処罰されるため(刑法第112条)、前述の「焼損」に至らなかったとしても、実行の着手が認められれば、現住建造物等放火未遂罪に問われることになります。

実行の着手の具体的状況として、客体である現住建造物等に直接点する行為や、マッチなどをすって現住建造物等に点する姿勢をとった場合などが挙げられます。

器物損壊の疑いで逮捕された理由を報道から知ることはできませんが、をつけられた試着室が建物とは独立した、簡易的な移動式の仕様であり、被害の程度も軽微で、およそ建物に延焼する可能性がなかったなどの事情があれば、もちろん、器物損壊に留まる可能性もあります。
その反面、前述の通り、捜査の結果、明らかとなった燃焼の状況によっては、被疑罪名が現住建造物等放火罪に変更される可能性も否定しきれません。
十分な注意が必要な事件ということができるでしょう。

~少年事件の弁護活動を依頼~

今回、逮捕された被疑者は15歳なので少年法の適用があります。
法律的な見地から器物損壊に留まる旨を捜査機関に働きかけることも大切ですが、少年事件の処分を決定するにあたっては、少年の家庭環境や少年自身の生活環境も考慮されます。
有利な処分を獲得するためには、これらの調整も必要となりますが、そのためには、少年事件に熟練した弁護士のサポートが重要となります。

まずは、少年事件に詳しい弁護士と相談し、事件解決に向けたアドバイスを受けることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が器物損壊事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

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