静岡県三島市でネットで現金売買の経済犯罪の疑い
口座売買や現金売買等のマネーロンダリングなど、ネットの発達によって存在感を増しつつある経済犯罪の概要と刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事件例>
静岡県三島市在住の会社員Aさんは、クレジットカードの借入が限度額近づき悩んでいたところ、大手インターネット売買サイトで現金が出品されていたことから、クレジットカードのショッピング枠を使って現金を購入しました。
ところがある日、Aさん宅に静岡県警察三島警察署の警察官が訪れ、Aさんがマネーロンダリングに関わった可能性があるとして、任意の取調べを要請してきました。
(※フィクションです)
【ネット売買に起因する経済犯罪】
平成29年4月頃、個人間での商品売買ができる人気フリマアプリ「メルカリ」で、現金が額面より高値で売買されているとして、主にSNS上で話題になりました。
もともと、記念硬貨やアンティークコイン等をネット上で売買することは以前から行われていましたが、しかし、今回は、現在発行されている紙幣が出品される例が見つかり、しかも額面額よりも高い値段で落札されたとして、SNS上で驚きの声が上がりました。
なお、今回は現金4万円が4万7300円で販売され、契約が成立しているとのことです。
この売買の背景として考えられる目的は2つあります。
1つは、違法な収益の流れに一般的な売買契約等をかませることで正当な収入であるかに装うマネーロンダリングです。
マネーロンダリングは、主に組織犯罪処罰法によって規制されており、例えば犯罪収益と知っていながら受け取った者は、3年以下の懲役または100万円以下の罰金、または併科が科されます。
組織犯罪処罰法違反の事件に関する過去の量刑を見ると、実刑判決も多く、全体的に厳しく処罰される傾向が見て取れます。
仮に故意なく偶然に違法収益を受け取ったとしても、捜査機関からの厳しい追及を受けることになるでしょう。
もう1つは、カード会社からの借り入れの代替手段としての、クレジットカードの現金化の手法です。
こちらは本来契約者とカード会社で取り交わしている約款の趣旨を逸脱するものであり、この行為はカード会社に対する詐欺罪が成立する可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の弁護士事務所として経済犯罪事件も数多くご相談いただいております。
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