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JR富士宮駅で起きた器物損壊事件を解説

2022-04-27

JR富士宮駅で起きた器物損壊事件を解説

今回は、今年4月4日、JR富士宮駅切符売り場窓口で起きた器物損壊事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

今年4月4日、JR富士宮駅切符売り場窓口において、窓口に備えつけられたアクリル板を傘で殴り傷をつけた疑いで、60代男性が器物損壊の現行犯として逮捕されました。
逮捕された男性は駅員と口論の末、犯行に及んだとみられており、現在、警察は捜査を続けています。(FNNプライムオンライン 「高校教師 アクリル板壊し逮捕 切符売り場で駅員と口論」より引用)

~器物損壊罪について解説~

器物損壊罪とは、他人の物を損壊し、又は傷害する犯罪です(刑法第261条)。
なお、「公用文書」、「私用文書」、「他人の建造物又は艦船」を破いたり、破壊した場合には、別の犯罪が成立することになります。

「損壊」とは、その物の効用を害する行為をいいます。
故意に他人の携帯電話などを壊すなどの行為が典型例です。
ケースのように、駅の切符売り場窓口に備え付けられたアクリル板を傘で殴って傷をつける行為についても、器物損壊罪が成立する可能性が高いでしょう。

器物損壊罪について有罪判決が確定すると、「三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料」に処せられます。

~器物損壊事件の特別な弁護活動~

器物損壊罪は「親告罪」とされており、被害者による告訴がなければ絶対に起訴されることはありません(刑法第264条)。
器物損壊事件を起こして検挙されてしまった場合であっても、被害者に告訴を取り消してもらう、あるいは、告訴しないでもらうことができれば、裁判にかけられずにすむのです。

器物損壊事件を起こしてしまった場合には、被害者に損害賠償、謝罪を行い、示談を成立させ、告訴の取消し、告訴の回避を目指すことが重要です。
(もっとも、ケースのように被害者が会社である場合には、示談に応じてもらえないことも珍しくありません)

器物損壊の疑いで逮捕されてしまった場合には、すぐに弁護士の接見を受け、事件解決に向けたアドバイスを受けることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が器物損壊の疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

LSDを使用して逮捕

2022-04-20

LSDを使用して逮捕

LSDを使用(施用)し、逮捕されてしまった場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事案~

静岡県富士市内に住むAさんは、自家用車の車内にてLSDを使用していました。(LSDは、合成麻薬の一種です。)
しかし、パトロールしていた静岡県警察富士警察署の警察官に見つかってしまい、現行犯で逮捕されました。
Aさんが帰って来ないと心配したAさんの奥さんは、刑事事件を専門的に扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)

~LSDを使用した場合~

LSDを使用した場合、麻薬及び向精神薬取締法(以下、麻薬取締法と呼称します。)で処罰されることになります。
LSDの使用については、以下の条文に記載されています。

麻薬取締法第二十七条第一項柱書 麻薬施用者でなければ、麻薬を施用し、若しくは施用のため交付し、又は麻薬を記載した処方せんを交付してはならない。但し、左に掲げる場合は、この限りでない。

上記条文の語句については以下の通りです。
・「麻薬」には、LSDも含まれます。
・「麻薬施用者」とは、病気などの治療目的で麻薬を施用する者のことで、医師、歯科医師、獣医師などが当てはまります。
・「施用」とは、麻薬の利用行為のうち、自己又は他人の身体あるいは家畜に用いることをいいます。
・「この限りでない」の部分に該当するのは、簡単に言うと、麻薬研究者や麻薬小売業者等の政府より許可を受けた者になります。

LSDを使用した場合についての罰則は以下の条文です。

麻薬取締法第六十六条の二第一項 第二十七条第一項又は第三項から第五項までの規定に違反した者は、七年以下の懲役に処する。

LSD等の麻薬を使用した場合、上記条文の通り、7年以下の懲役という非常に重い罰則が規定されています。
罰金刑の記載はないため、罰金になることはないので、罪が認められれば、実刑もしくは執行猶予の判決が下されることになります。

~今後の流れ~

Aさんは、現行犯逮捕され、今後は勾留される可能性があります。
勾留されてしまうと、今回のような薬物犯罪では最長20日間身柄が拘束される可能性があります。
麻薬取締法違反をはじめとする薬物犯罪においては、勾留期間が長引く傾向にあります。
そして今度は、勾留期間内に起訴をするかしないかが判断されます。
起訴されれば、自動的に起訴後勾留に移行し、さらに身体拘束が長引くことになります。
その後、公判が行われることになり、判決が下されることになります。

上記以外にも、別の事件が発覚して再逮捕される場合や判決に不服があり控訴を申し立てる場合等、身体拘束は更に長引く可能性があります。

~薬物犯罪の弁護活動~

身体拘束が長引けば長引くほど、Aさんに対する不利益は多くなり、社会に復帰することは難しくなってしまいます。
そのため、弁護士は、長期の拘束を阻止するため様々な活動を行います。
身柄の拘束を阻止する活動として弁護士は、勾留阻止、保釈請求、再逮捕阻止等といった活動行っていき、長期的な身柄拘束を阻止するために尽力します。

また、公判においても執行猶予もしくは減刑を目指し、活動していきます。
取り調べへの対応や被告人に有利になる証拠の提出等を行っていくことにより、執行猶予もしくは減刑を狙っていくことになります。
具体的な活動については、事案によって変わっていきますので、一度法律事務所にご相談することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、LSDの使用等の薬物犯罪の弁護活動を多く経験した弁護士が在籍しております。
麻薬及び向精神薬取締法で逮捕、勾留されてしまった等、お困りのことがございましたら弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談下さい。
0120-631-881に架電していただけると、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による初回接見サービスや初回無料法律相談についてのお問い合わせを365日24時間いつでも受け付けております。

同性相手の準強制わいせつ事件で示談をしたい

2022-04-13

同性相手の準強制わいせつ事件で示談をしたい

同性相手の準強制わいせつ事件で示談をしたい場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは、昔から同性の相手に性的に惹かれる傾向がありました。
ある日、Aさんは登校中の少年(Vさん・15歳)を見つけ、声を掛けて話をしたところ、Vさんに知的障がいがあることが分かりました。
これに乗じて、AさんはVさんを静岡県静岡市内の公園のトイレに連れ込み、Vさんに下半身を触るなどわいせつな行為をしました。
帰宅したVさんから事情を聞いたVさんの母親が静岡県静岡中央警察署に相談したことで、本件準強制わいせつ事件が発覚。
Aさんは準強制わいせつ罪の容疑で逮捕され、捜査されることになりました。
Aさんは、Vさんに謝罪し示談できないかと考えています。
(2020年12月1日にFRIDAYデジタルに掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【準強制わいせつ罪とは】

人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による(刑法178条)。

準強制わいせつ罪の「第176条の例」によるとは、「6月以上10年以下の懲役に処する」ということを指します。

準強制わいせつ罪は、暴行や脅迫を用いないが、被害者の方の抵抗困難な状態を利用して行われるわいせつ行為を処罰する犯罪です。

準強制わいせつ罪は被害者の方が異性でなくとも成立します。
男性が男性の抵抗困難な状態を利用してわいせつな行為をした場合、行為者には準強制わいせつ罪が成立します。
つまり、今回の事例のように、同性相手であっても準強制わいせつ罪が成立し得るということです。

【準強制わいせつ罪の各要件】

準強制わいせつ罪では、被害者の方の抵抗困難な状態を「心神喪失」と「抗拒不能」に分けて規定しています。
準強制わいせつ罪の「心身喪失」とは、精神的な障害によって正常な判断力を失った状態をいいます。
この準強制わいせつ罪の「心身喪失」には、高度な精神障害や意識喪失(睡眠、泥酔)などが含まれます。

また、準強制わいせつ罪の「抗拒不能」とは、心理的(例えば畏怖状態)又は物理的(例えば手足を縛られている状態)に、わいせつな行為に抵抗することが著しく困難な状態をいいます。

刑事事件例では、Vさんには知的障がいがあったようです。
Vさんの障がいの程度によってはVさんが精神的な障害によって正常な判断力を失った状態にあったと判断され、Vさんが準強制わいせつ罪の「心身喪失」状態にあったと考えられる可能性も十分考えられるのです。

AさんはVさんの下半身を触るなどしており、このAさんの行為は準強制わいせつ罪の「わいせつな行為」に当たります。

以上より、Vさんが「心神喪失」に当てはまると判断された場合には、Aさんには準強制わいせつ罪が成立すると考えられます。

【準強制わいせつ罪と示談】

刑事事件例では、AさんはVさんと示談ができないかと考えています。

刑事事件例のような準強制わいせつ事件で弁護士による示談交渉をする場合、準強制わいせつ事件を捜査する検察官や警察官に刑事弁護士限りで被害者の方の名前や連絡先を教えてもらえないか打診することから始まります。
そして、刑事弁護例の被害者の方(Vさん)が15歳の少年であることから、実際の示談交渉ではVさんのご両親と連絡を取り行うことになると考えられます。
示談交渉では、被害者の方やそのご両親に謝罪を行った上、被害弁償を行いたい旨を伝えることになるでしょう。
この際、被害者の方の処罰感情や示談金として準備できる額などを考慮ながら、実際に示談を締結した際に作成する示談書の文言や示談金の額を交渉していくことが予想されます。

示談の結果次第では寛大な処分が下される可能性があるため、刑事事件例のような準強制わいせつ事件では示談交渉が非常に重要になると考えられます。
だからこそ、示談交渉に早期かつ適切に取り組むために、法律の専門家である弁護士のサポートを受けることが重要であると考えられるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
準強制わいせつ事件で示談をしたい場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

水泳授業での業務上過失傷害事件

2022-04-06

水泳授業での業務上過失傷害事件

水泳授業での業務上過失傷害事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは静岡県浜松市にある静岡県立X高等学校の体育教師をしていました。
静岡県立X高等学校では体育の科目として水泳授業が行われていました。
水泳授業を担当するAさんは、水泳授業開始前に、生徒らに、勝手に飛び込まないことを注意し、未経験者の飛び込みを禁止しました。
授業の最中、Aさんは更衣室に設置されたシャワーを点検するために、プールサイドを約1分間離れました。
その間、男子生徒のVさんがAさんの注意を無視し、プールに勝手に飛び込み、頚髄損傷の傷害を負いました。
Aさんは、業務上過失傷害罪の容疑で静岡県浜松中央警察署による捜査を受けました。
(大分地方裁判所判決平成23年3月30日を参考に作成したフィクションです。)

【業務上過失傷害罪とは】

刑法211条1項
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

業務上過失傷害罪の「過失」とは、不注意な行為、すなわち注意義務を怠ることをいいます。
具体的には、傷害の結果を予見することができたにも関わらず、その結果を予見せずにしなかった(結果予見義務違反)、かつ、結果を回避することができたにも関わらず、その結果を回避しなかった(結果回避義務違反)場合、その者に業務上過失傷害罪の「過失」があったといえることになります。

【水泳授業の業務上過失傷害事件】

例えば、水泳授業においては、飛び込みによる死亡など重大な事故が発生する危険があります。
そのため、水泳授業の担当教諭は、生徒に対し、事前に、飛び込みの危険性について具体的に説明した上、未経験者や未習熟者に対しては、一律に飛び込みを禁止する義務(業務上過失傷害罪の注意義務)があると考えられます。

また、水泳授業の担当教諭は、プールサイドで継続的に生徒らを監視するとともに、飛び込み行為をする生徒を発見した場合には、これを制止する注意義務(業務上過失傷害罪の注意義務)も負っていたと考えられます。

そこで、本件水泳授業の業務上過失傷害事件においては、上記業務上過失傷害罪の注意義務に違反しているかどうかが業務上過失傷害事件の争点となると考えられます。

【水泳授業の業務上過失傷害事件の刑事弁護活動】

「過失」がなかったと主張する場合には、刑事弁護士の弁護活動として、業務上過失傷害事件の「過失」の認定を争う活動が考えられます。
具体的には、業務上過失傷害罪の注意義務に違反していないと主張するための書面を提出するなどすることになるでしょう。
例えば、プールサイドを離れる前に、生徒らに対しあらためて飛び込み等の危険行為を厳重に禁止したなどの事情がある場合、業務上過失傷害罪の注意義務違反はなかったという認定に傾く事情となるでしょう。

もちろん、業務上過失傷害事件の「過失」に関するどのような事情があるかは、実際の業務上過失傷害事件によって様々です。
そして、業務上過失致傷事件の「過失」を争う場合、刑事事件の専門的な知識を前提に、業務上過失傷害事件の具体的事情を検討する必要があるため、一度刑事弁護士に法律相談をすることが重要であると考えられます。

一方、業務上過失致傷罪の容疑を認めているのであれば、寛大な処分を得られるよう、検察官に寛大な処分を求める書面を提出したり、示談を行ったりすることもできると考えられます。
こうした場合にも、迅速に示談交渉に取りかかる必要が出てきますから、早期に活動を開始することが重要です。

刑事弁護士は依頼者の方の話を伺い、業務上過失傷害事件の刑事弁護方針を決めていくことになりますから、まずは弁護士に事件の事情を全て話した上で相談されることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を中心に取り扱う法律事務所です。
水泳授業で業務上過失傷害事件を起こしてしまったなど、刑事事件に関わるお悩みをお持ちの場合には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

静岡県袋井市で自転車窃盗で刑事事件化

2021-11-19

静岡県袋井市で自転車窃盗で刑事事件化

夜の帰宅の際に窃盗罪の対象となることが多い自転車窃盗の様々なケースとその刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

<刑事事件例1>
静岡県袋井市在住の会社員Aさんは、深夜、飲み会の帰りで最終電車を逃してしまったため、徒歩で自宅まで歩いていたところ、民家の塀に立てかけてある鍵のついていない自転車を発見したため、自転車窃盗し、自転車に乗って自宅へ戻ろうとしました。
ところが、無灯火で自転車に乗っているところを巡回中の静岡県警袋井警察署の警察官に呼び止められ、自転車の登録番号を照会した結果、当該自転車がAさんの物ではないと判明したため、Aさんは警察署まで連行され、任意の事情聴取を受けた後、釈放されました。
警察からは、後日また警察へ呼び出すと言われたため、Aさんは自分がどのような刑事責任を負うことになるのか不安になりました。

<刑事事件例2>
静岡県袋井市在住の無職Aさんは、駅前の自転車駐輪場で鍵のついていない自転車や、ダイヤル式のチェーン鍵のみがつけられた自転車を狙って窃盗を繰り返し、塗装などで偽装して盗品と分からなくした上で、盗品の自転車をインターネット上の中古品売買アプリ等を通じて販売していました。
このたび、Aさんが窃盗した自転車を自宅まで押して帰ろうとしたところを、巡回中の静岡県警袋井警察署の警察官に呼び止め、自転車の登録番号を照会した結果、当該自転車がAさんの物ではないと判明したため、Aさんは警察署まで連行され、その後窃盗罪の疑いで逮捕されました。
警察の調べでは、自転車窃盗罪の余罪が多数あると見られ、その後、Aさんは10日間の勾留が決定しました。

(※上記いずれもフィクションです)

上記刑事事件例は、令和元年12月17日、4桁のダイヤル式の鍵を開けて自転車を繰り返し盗んだとして、北海道警札幌西警察署が札幌市中央区の会社員の男(26歳)を窃盗罪などの疑いで札幌地検に書類送検した事案をモデルにしています。
警察の送致事実によると、被疑者は今年4月から5ごろ、札幌市内の駐輪場など18カ所で自転車23台(76万6千円相当)を盗んだ疑いがあり、「インターネットで売れそうなスポーツタイプの高級自転車を狙った」と被疑事実を認めている模様です。
5月に被害者が盗まれた自転車がインターネット上で出品されていると警察に相談して刑事事件化したとのことで、警察官が購入希望者を装って男と連絡をとり、自転車を盗品と確かめ、男から任意で事情を聴いて調べを進めていました。

【様々な自転車窃盗と逮捕の有無】

ある犯罪事実が判明した場合に、捜査機関が逮捕に踏み切るかについては捜査機関側に裁量の余地があり、警察の犯罪捜査規範によれば、逮捕権は、犯罪構成要件の充足、その他の逮捕の理由、逮捕の必要性、被疑事実に関する疎明資料の有無、収集した証拠の証明力等を充分に検討して、慎重かつ適正に運用することとなっています。

多くの場合、上記刑事事件例1のような、魔が差して自転車を利用するためだけに窃盗をしてしまったケースにおいては、被疑者が事実を認めている場合には、逮捕に至らず在宅のまま捜査が行われるケースがほとんどです。

このような窃盗罪刑事事件では、被害額がポケットマネー程度で済むこともあり、被疑者が魔が差して窃盗してしまったことを素直に詫びる等、被害者に対して真摯な謝罪や損害の賠償を申し出ることによって、被害者の許しを得ることが十分考えられ、態様が悪質でなく、被害者との示談が成立した場合には、検察官が不起訴処分とする可能性が高いと思われます。

他方、被疑事実を否認していたり、逃亡や罪証(証拠)隠滅の疑いがある場合、上記刑事事件例2のように余罪が多数あるなどの理由で被害金額が高額な場合、被疑者が2名以上の共犯で行われた場合、「置き引き」に近い態様で行われた窃盗行為等については、被疑者が逮捕された例も見受けられます。

このような場合でも、謝罪や被害弁償の意思を示し、逃亡や罪証(証拠)隠滅のおそれが無いことを適切に主張することで身体拘束から釈放される余地がありますので、いずれの事例においても、刑事事件示談の経験豊富な弁護士に依頼することが、迅速かつより安全で強くお勧めいたします。

静岡県袋井市自転車窃盗刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。

静岡県伊豆市の私選の刑事弁護士を選ぶメリット

2021-11-07

静岡県伊豆市の私選の刑事弁護士を選ぶメリット

刑事事件弁護活動において、私選の弁護人を選ぶことによるメリット等について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事件例】

静岡県伊豆市在住の会社員Aさん(25歳)は、市内のスーパーマーケットのエスカレーター付近において、上り階段に立っていた女子高校生Vのスカートの中を盗撮しようとしたところ、Vの友人に発見され、周囲の人間によって取り押さえられ、駆けつけた静岡県警大仁警察署の警察官によって静岡県迷惑行為防止条例違反の疑いで現行犯逮捕されました。
息子が逮捕されたと連絡を受けたAさんの両親は、入社間もないAが懲戒免職などを理由に仕事を辞職せざるを得なくなることを何とか回避したいと思い、すぐに刑事事件を専門とする弁護士に事件の弁護を依頼したところ、Aさんは勾留請求されることなく釈放されました。
その後、刑事事件弁護士を通じて、Vの保護者との間で刑事責任を問わない旨の文言を含む示談が成立し、事件発生から1か月の内に、Aさんは担当検察官から不起訴処分起訴猶予)とすることの連絡を受けました。
(フィクションです。)

【私選弁護人と国選弁護人】

一般に、私選弁護人とは、依頼者と弁護士の間で刑事弁護活動を委任する契約を結んだ場合の弁護士を言います。

他方、被疑者または被告人が、経済的理由により私選弁護人と契約することができない場合に、国が弁護士費用を負担して選任する弁護人国選弁護人と言います。

国選弁護人は、起訴前と起訴後で利用できる条件が異なります。

起訴前の場合、被疑者が逮捕され、勾留が決定された場合に、はじめて国選弁護人を依頼することができます。
つまり、勾留そのものを回避したいというニーズがある場合には、逮捕段階で私選弁護人弁護を依頼し、勾留を回避する弁護活動を行ってもらう必要があるわけです。
勾留が決定した場合、勾留の延長によって最大で20日間も社会から隔離されることになることが多く、特に社会人の方にとっては、すぐに身体拘束を解いて社会に復帰することに重要なニーズがあると言えます。

また、起訴後の場合、その刑事事件の罪状の法定刑が、死刑、無期懲役、長期3年以上の懲役または禁錮刑に該当する重大事件を必要的弁護事件と言い、私選弁護人を選任する経済的余力がない場合には、国選弁護人を利用することができます。

【私選弁護人を選ぶべき2つの理由】

1.依頼すれば速やかに弁護活動を開始し、早急に事件を解決できる可能性が高まります。

国選弁護人は、ほとんどの場合、勾留後または起訴後の着任となりますが、勾留が決定されてしまえば最長20日間は身体を拘束されてしまい、起訴後では取調べ等もある程度終わっています。
弁護人の着任以前に、例えば厳しい取調べ等によって本意ではない供述をしてしまった(させられた)場合、どれほど優秀な弁護人でもそこから状況を変えることは極めて難しいです。

私選弁護士は、依頼をすればすぐに弁護活動を開始し、取調べ等に対して有効な助言を行います。
例えば、「相手(被害者と名乗る人)から被害届を出すと言われた」などのように、事件化していな段階でも迅速に法的な防御活動に入ることができるため、社会的ダメージを極力軽減したい方や、とにかく迅速に不安を取り除きたい方に強いニーズがあります。
また、被害者がいる事件であれば速やかに示談交渉を行い、その結果、早期に釈放されたり、最終的に不起訴になることもあります。

2.刑事弁護に精通しています。

国選弁護人は依頼者がどの弁護士選任するのか選べません。
ゆえに、刑事事件に精通していない弁護士が選任されてしまう可能性があります。
たとえば、われわれ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の法律事務所として、年間2000件超の相談件数と、昨年度は約220件の不起訴を獲得するなど、実績も多数です。
弊所で受任した逮捕事案では、迅速な示談活動により、逮捕後1週間で示談をまとめ、不起訴処分を勝ち取った事案もございます。

静岡県伊豆市刑事事件で早期で円滑な事件の解決をご希望の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。

静岡県袋井市の放火未遂罪で不起訴をめざす

2021-03-08

静岡県袋井市の放火未遂罪で不起訴をめざす

放火罪の中でも比較的法定刑の軽い非現住建造物未遂罪等について不起訴処分などの軽い処分を求めていく活動例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

静岡県袋井市在住のアルバイトAさんは、市内の空き家に対して放火しようとしていたところ、パトロール中の静岡県警袋井警察署の警察官に取り押さえられ、非現住建造物等放火未遂罪の疑いで現行犯逮捕されました。
Aさんの両親は刑事事件を専門とする弁護士弁護を依頼し、Aさんが被疑事実を認め、深く反省していること、建物の所有者に対して、被害弁償の申し出を行うなどの弁護活動を行い、検察官は本事件を不起訴処分としました。
(フィクションです。)

上記刑事事件例は、埼玉県熊谷市の県営熊谷玉井住宅の自治会事務所において、倉庫の入り口付近にあったラジカセに放火をしたとして、昨年10月に非現住建造物等放火未遂罪の疑いで逮捕した男性被疑者について、さいたま地方検察庁は4月24日、不起訴処分とした事実をモデルにしています(平成30年4月24日朝日新聞の記事より引用しました)。

【刑事弁護活動で不起訴を目指す】

ある犯罪行為の疑いが生じた場合、多くの場合、まず初めに警察が捜査を開始し、場合によっては被疑者を逮捕して逃亡や証拠隠滅を防ぐことがあります。

警察は事件の捜査が終了したと判断した時点で、事件を検察官に送致します。

検察官は、警察から送られた事件資料や証拠を調べ、必要があれば補充捜査を行い、事件を起訴するか否か処分を下します(終局処分)。

検察官は、犯人の性格・年齢・境遇、犯罪の軽重・情状、犯罪後の状況等から、刑事責任の追及は不要と判断した場合には、不起訴処分と判断することができます(刑事訴訟法248条)。

上記刑事事件で問題となった、非現住建造物放火罪(刑法109条)の法定刑は2年以上の有期懲役であり、放火に着手してこれを遂げなかった場合、未遂罪として減軽することができます(刑法43条前段)。

上記刑事事件では、上記のとおり非現住建造物放火未遂罪の量刑として執行猶予判決に留まる程度の事件であり、おそらく被疑者は被疑事実を認めており、その反省の態度や示談等の活動を評価され、不起訴処分に至ったと考えられます。

このように、刑事事件においては早い段階からの弁護活動を始めることが非常に有効であり、罪の重さとの関係もありますが、被害者に対する被害弁償を行ったり示談が成立した場合には、不起訴処分を獲得できる可能性が大きく上がります。

静岡県袋井市放火罪等で刑事事件化、または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。

静岡県牧之原市で保護責任者遺棄罪で逮捕

2021-02-16

静岡県牧之原市で保護責任者遺棄罪で逮捕

子どもや要介護の高齢の親など、養育や保護の法的義務がある者に対する義務を果たさないことによって生じうる刑事責任ついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

<事件例>

静岡県牧之原市在住の会社員Aさんは、1歳の子供Vを連れて自動車で買い物に出かけ、すぐ用事を済ませるつもりだったため、車内にVを置いてショッピングモールに入りました。
しかし、Aさんがモール内で知り合いと出会い、喫茶店で長話をしてしてしまい、Vのことを忘れてしまいました。
車内に残されたVが水分不足や寒さのため意識を失い、ぐったりしているのを見かけた買い物客が救急車を呼び、Vは低体温症のために近くの病院へ運ばれました。
病院から児童の症状について親による虐待ないし育児放棄等の可能性があると連絡を受けた静岡県警牧之原警察署は、Aさんを保護責任者遺棄罪の疑いで事情聴取を求め近日中に警察へ呼び出して取調べをする予定です。
(※フィクションです)

【子供の放置と刑事責任】

刑法第30章は、要保護者を保護のない状態にさらし、人の生命・身体を危険にさらす犯罪として遺棄罪を規定しています。
刑法第217条は遺棄罪の一般的な処罰規定として1年以下の懲役を定め、第218条は保護責任者による遺棄罪について加重処罰をしており、懲役3月以上5年以下としています(保護責任者遺棄罪)。

保護責任者遺棄罪における「保護責任者」とは、子供に対する親権者、職務上の要保護者に対する警察官、契約上の老年者や障がい者に対する介護士や介護職員などが挙げられます。
また、上記のように本来保護義務を持っていない者であっても、例えば一度親切心で介抱してあげた、車で病院で連れて行ってあげたなどの行為を開始すれば、条理上保護責任が発生するとの判決もあります。
そして、遺棄罪を犯した結果人を死傷させた者に対する結果的加重犯として、刑法219条の遺棄致死傷罪により、刑法204条の傷害罪(15年以下の懲役または50蔓延以下の罰金)と比較してより重い刑により罰せられます。

2016年5月下旬に、両親が子供のしつけのために北海道の山林に置き去りにしたという事件があり、教育の在り方について広く波紋を投げかけました。
この事件も、法律の構成要件上は保護責任者遺棄罪に該当する可能性があり、今後「教育」や「しつけ」の考え方の変化によっては刑事処分が下る可能性もあるでしょう。

静岡県牧之原市保護責任者遺棄罪でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。

静岡県富士宮市で携帯電話の売買で刑事事件化

2020-12-23

静岡県富士宮市で携帯電話の売買・譲渡で刑事事件化

携帯電話を他人に売ったり譲ったりした場合に成立し得る刑事責任とその刑事手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

静岡県富士宮市の大学生Aさん(21歳)は、インターネット上のアルバイト求人において、新しい携帯電話の契約を代行し、依頼者に渡すことで日当5万円もらえるとの求人に応募しました。
Aさんは、一度依頼者の男と市内の喫茶店で面会し、携帯電話契約代行の詳しい手順を教えた貰い、入手した携帯電話を男に手渡し、5万円の報酬を得ることができました。
後日、静岡県警富士宮警察署からAさんの元に電話がかかってきて、とある詐欺グループの捜査において、犯罪で使用される携帯電話の調達を行った者がおり、Aさんに携帯電話不正利用防止法違反の疑いがあるため事情聴取を求められました。
Aさんは両親に事情を話し、就職先の内定しているAが今後の刑事手続きでどのような責任を負うことになるのか不安となり、両親に付き添われて刑事事件を専門とする弁護士に相談することにしました。
(※フィクションです)

【携帯電話の利用と刑事責任】

平成17年に成立した携帯電話不正利用防止法により、携帯会社の適正な事業運営と不正な携帯電話の利用を防止する体制が強化されました。

携帯電話不正利用防止法では、携帯電話不正利用を助長したり、携帯電話不正に使用した犯罪に対する抑止の観点から、次の違反行為に対してそれぞれ罰則を定めています。

まず、携帯電話の契約を管理する者が、本人特定事項を隠蔽するために本人確認義務を怠った場合には、50万円以下の罰金が科されます。

次に、業として有償で通話可能な状態の携帯電話を他人に譲渡した場合には、2年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、または併科が科せられます。

また、自分が契約者でない通話可能な状態の携帯電話譲渡した場合には、50万円以下の罰金が科されます。

上記の事案では、行為に対する報酬を約束している点で、「業として」有償で通話可能な状態の携帯電話譲渡した可能性があるとして捜査を受けているため、被疑者は今後逮捕される可能性も否定できません。

なお、全国で携帯電話不正利用防止法違反を理由に逮捕された事件が発生しており、特に、本人確認をせずに携帯電話等のSIMカードを有償で貸したとして、携帯電話不正に有償貸与した会社の役員等を逮捕する事件が発生しています。

正当な所有者が白ロムを売買することは違法ではありませんが、SIMカードとあわせて売買することで「通話可能な状態の携帯電話」を有償で譲渡したと判断される可能性があり、今後、インターネット売買の拡大によって携帯電話不正利用防止法違反刑事事件が増加するかもしれません。

また、個人レベルでも、上記事案のように、詐欺犯罪グループと思われるリクルート活動や犯罪を助長するアルバイトの求人に加わって刑事事件化する例も見られ、早い段階での捜査対応が求められることになるでしょう。

静岡県富士宮市携帯電話売買譲渡によって携帯電話不正利用防止法違反刑事事件化してお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。

静岡県三島市で放火の迷惑行為で威力業務妨害

2020-12-09

静岡県三島市で放火の迷惑行為で威力業務妨害

市役所などので火を燃やす等の迷惑行為を行ったことによって発生する刑事事件と、その刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

<事例1>
静岡県三島市在住の年金受給者Aさんは、市内のスーパーマーケットで買物をしていたところ、精算レジ前が買い物客で込み合っていることに腹を立て、持参していた布製のエコバッグに火をつける迷惑行為を行いました。
火のついたバッグは、買い物客の一人が店内に備え付けてあった消火器ですぐに消し止めましたが、Aさんの迷惑行為により店側の業務が著しく妨害されたため、Aさんは駆けつけた静岡県警三島警察署の警察官によって威力業務妨害罪の疑いで現行犯逮捕されました。
警察の調べに対し、Aさんは「店があまりに客を待たせるので腹が立ってやった」と被疑事実を認めています。

<事例2>
静岡県三島市在住の年金受給者Aさんは、年金手続きのため市役所で順番を待っていたところ、あまりに順番が回ってこないことに腹を立て、自分の荷物に火をつける迷惑行為を行いました。
火はすぐに消し止められたものの、職員の110晩通報によって駆けつけた静岡県警三島警察署は、Aさんを公務執行妨害罪の疑いで事情聴取を求め、警察署へ連行していきました。
その後、警察からAさんの家族に電話があり、Aさんを公務執行妨害罪の疑いで逮捕したと連絡がありました。
(フィクションです。)

上記刑事事件例2と類似の事件として、平成31年4月15日、神戸市の北区役所庁舎において、来庁者男性が自分の荷物に火をつけていると110番通報があり、火は約20分後に消し止められたところ、火をつけた男性は取り押さえられ、神戸北警察署において公務執行妨害罪の疑いで調べを受けています。

上記事案では、放火という迷惑行為を行っていますが、建造物等以外のものを放火した場合、刑法第110条の建造物等以外放火罪の適用があり得ますが、この罪では、ものを燃やして、その結果公共の危険を発生させたことが要件となっており、判例によれば、「公共の危険」とは、放火行為により一般不特定多数人に対して、建物等への延焼するおそれがある相当な危険を生じさせたことを言うとしています。

よって、迷惑行為のために自分の持ち物を放火した場合でも、消火器等ですぐに消し止められる程度の危険で済んだ場合は、放火に関する罪が成立しないこともあるでしょう。

ただし、放火という迷惑行為によって、その行為場所で業務を行っている人に迷惑をかけることは確実であり、消火活動等によって通常の業務が著しく妨害されることから、店舗等であれば威力業務妨害罪、公務所関係であれば公務執行妨害罪が成立する可能性が高いと言えます。

業務妨害された被害者が私企業や一般の店舗等であれば、真摯の謝罪と被害弁償等により示談を締結する余地が残されていますが、官公庁に対する公務執行妨害罪では、事実上示談を締結することは不可能なため、後の刑事手続きにおいて効果的な情状主張を行うことが重要となります。

静岡県三島市放火迷惑行為業務妨害して威力業務妨害罪公務執行妨害罪等で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。

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