・事件が会社や学校に知られてしまった場合の不利益について
刑事事件を起こしたことを会社や学校に知られてしまった場合,会社や学校による懲戒処分を受ける可能性があります。最悪の場合,解雇されたり,退学処分になってしまうこともあり得ます。
このような不利益を避けるため,事件が公になることを防止する必要があります。
・事件のことを会社や学校に知られないためには
事件化(警察介入)することを防ぐことができれば,事件を会社や学校に知られずにすみます。被害者から被害届が警察に出されそうな場合であれば,事前に被害者と示談をすることで事件化を防止することができます。また,逮捕・勾留されてしまった場合でも,被害者と示談をすることによってすぐに釈放され休まずに済むこともあります。被害者がいる犯罪では,弁護士に頼んで,早急に示談に動いてもらうことが有効です。
身体拘束されてしまった場合,身体拘束されている期間は会社や学校を欠席せざるを得ません。身体拘束が長期化し,会社や学校に対して連絡が取れなければ,無断欠勤・欠席が続くことになります。そうすると,会社や学校が,あなたが逮捕勾留されたことを疑うかもしれません。そうでなくとも,無断欠勤・欠席自体が,解雇,退学事由に当たることもあり得ます。
事件のことを会社や学校に知られないためには,一刻も早く身体拘束を解き,会社や学校に出勤・出席できるようにしなければなりません。そのためには,専門家である弁護士に依頼して,各手続き段階に応じた適切な身柄解放に向けた活動をしてもらう必要があるといえます。
・事件が報道・公表される可能性
場合によっては,事件が報道・公表されてしまう可能性があります。事件が報道・公表されると,会社や学校に事件のことが知られてしまう可能性が非常に高まります。弁護士に依頼すれば,そのようなリスクをある程度軽減することができます。具体的には,弁護士は,検察や警察に事件を報道しないように働きかけることができます。
・事件が報道されてしまったら
一度事件が報道されると,事件の情報がネットに残るなどして,そのままでは事件のことを会社や学校が知る危険性がずっと存在し続けることになります。弁護士であれば,そのような危険性を排除するために動くことができます。具体的には,事実と異なる報道がなされてしまった場合の対策として,報道内容の訂正・削除を報道機関に求めていくことになります。