(事例紹介)静岡県内で警察官に殴りかかった男性が公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された事件

(事例紹介)静岡県内で警察官に殴りかかった男性が公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された事件

静岡で窃盗・強盗・詐欺で逮捕されたら

静岡県内で警察官に殴りかかった男性が公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

事例

静岡県袋井市で警察官を殴った男が現行犯逮捕されました。
男は掛川警察署の生活安全課の警察官の胸を殴り、職務を妨害した疑いが持たれています。
通行人から「けんかをしている男たちがいる」と袋井署に通報が入り、警察官が駆け付けたところ殴られた警察官が男を押さえつけていたということです。
警察官が男に事情聴取を行ったところ、男が殴りかかってきたということで、警察官にケガはありませんでした。
男も殴った事実を認めているということです。
(静岡朝日テレビ「警察官に殴りかかった男を公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕 職務質問を受け胸を殴るなどしたか 静岡・袋井市」(2024/3/19)を引用・参照)。

~公務執行妨害罪について~

(公務執行妨害及び職務強要)
第95条 公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
2 (略)

本件は(後に現行犯逮捕された)被疑者を含む男性らが何らかの揉め事になっていたところ、警察官が職務質問(警察官職務質問法2条1項)を行っている最中に被疑者に暴行を受けたという事件です。
(本件は報道内容だとやや分かりにくいですが)そこに通報により別の警察官が駆け付けたという事件だと思われます。
本件では被疑者は公務執行妨害によって逮捕されていますが、公務執行妨害罪における「暴行」とは、公務員の身体に直接な有形力の行使までは必ずしも必要なく、間接的な影響を与えるもので足りると解されています。
逮捕された被疑者は公務員たる警察官に殴りかかっており、直接的な有形力の行使が認められますが、例えば警察官が証拠物を押収する際に当該証拠物を破壊する行為なども間接的に公務員に向けられた有形力の行使として「暴行」に当たると解されています(最決昭和34・8・27参照)。
このように、公務執行妨害はかなり成立しやすい犯罪といえ、職務質問などに対応するに当たっては同罪に当たるとして現行犯逮捕などされないように、十分に注意する必要があります。

~公務執行妨害事件における刑事弁護活動について~

公務執行妨害罪は、一個人である公務員に対して「暴行又は脅迫」を加える犯罪ですが、個人の身体等の個人的な法益を保護するものではありません。
公務執行妨害罪は、公務の円滑・公正な執行という国家的法益を保護するものであると考えられています。
したがって、犯罪の性質上、被害者との示談を成立させることは困難であるという特殊性があります。
もっとも、統計上は(逮捕後の)勾留(刑訴法207条1項本文・60条)されないことも多く、逮捕されてしまった場合も勾留を争う余地は大いに存在します。
よって、逮捕後の早期に弁護士と接見した上で身柄解放活動を行うことで、逮捕された方(やそのご家族等)に生じ得る不利益を最小化することが可能になります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、公務執行妨害事件を含む刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所です。
公務執行妨害事件で逮捕された方やそのご家族は、24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお電話ください。

 

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