静岡県熱海市で覚せい剤所持で逮捕
覚せい剤の所持等による覚せい剤取締法違反の疑いで刑事事件化した場合の刑事手続と刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
静岡県熱海市をパトロールしていた静岡県警熱海警察署の警察官は、市内で不審な行動をする人物Aさんを見かけたため、職務質問をしたところ、Aさんの応答に一貫性がなく、指先の震えや顔面蒼白などの薬物犯罪の疑いがある症状が見られたため、任意の取調べを要請したところ、Aさんは覚せい剤を使用したことを認めました。
警察はAさん宅から覚せい剤の入ったパッケージを押収し、また、Aさんの尿から覚せい剤を使用した反応が得られたため、Aさんを覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕しました。
Aさんには以前にも覚せい剤の所持および使用の疑いで起訴された経緯があり、2日間の逮捕の後、裁判所はAさんを覚せい剤取締法違反の疑いで10日間勾留する決定を下しました。
(※フィクションです)
上記刑事事件例は、以前にも薬物事件で複数回逮捕され、実刑判決を受けたことがある元オリンピック体操選手が、ふたたび覚せい剤を使ったとして、覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕・起訴された事案をモデルにしています。
上記被告人は、2019年4月下旬、落とし物をしたとして東京・杉並区内の警視庁の交番を訪れた際、様子がおかしかったことから、警察官が調べたところ、覚せい剤を使っていたことが発覚したため、緊急逮捕され、起訴され、現在は勾留されているようです。
上記被告人は、これまでに覚せい剤などの薬物事件で複数回逮捕されており、実刑判決を受けていました。
スポーツ選手やミュージシャン、タレント活動等で活躍されていた方が、その人気が落ちてきたことによる不安やストレス解消等で違法薬物の使用に走ってしまうことが昨今たびたび報道されています。
前述の元オリンピック体操選手とのスポーツ関連で言うと、最近では、元マラソン選手やプロレスラー、野球選手等による覚せい剤使用の逮捕事例が見受けられます。
覚せい剤には、使用量を増やさないと効果が得られなくなる依存性、一度使用すると快感を脳が覚えてしまいフラッシュバックを起こす日常生活の維持の危険、覚せい剤離脱時の強い倦怠感とうつ状態等の3大症状が現れると言われており、言動や思考が不自然になった結果、警察等によって検挙されるケースが多いとされており、また、尿検査によって過去30日程度の覚せい剤使用を検知することができるため、常習的な覚せい剤使用者の検挙率は高い傾向にあります。
覚せい剤使用により覚せい剤取締法違反で刑事事件化した場合、ほぼ例外なく検察官に起訴され、公判(裁判)が開かれることになります。
初犯であれば懲役1年6月の執行猶予3年といった判決が下される傾向が高く、真摯に違法薬物の依存症対策に取り組む方であれば、実質的には刑罰による社会的な制裁を受けることなく社会への更生を果たす人もいるでしょう。
しかし、覚せい剤も含め、他の犯罪類型に比べ、薬物犯罪は再犯性が高いため、上記事案のように過去に実刑判決を受けたにも関わらず、再び薬物犯罪で起訴されてしまう方もおり、このような事案では再び実刑判決が下される可能性が高いと言わざるを得ません。
薬物犯罪による再犯で刑事裁判になった場合には、刑事事件に経験豊富な弊所弁護士に事件の依頼をすることをお勧め致します。
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