同性相手の準強制わいせつ事件で示談をしたい

同性相手の準強制わいせつ事件で示談をしたい

同性相手の準強制わいせつ事件で示談をしたい場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは、昔から同性の相手に性的に惹かれる傾向がありました。
ある日、Aさんは登校中の少年(Vさん・15歳)を見つけ、声を掛けて話をしたところ、Vさんに知的障がいがあることが分かりました。
これに乗じて、AさんはVさんを静岡県静岡市内の公園のトイレに連れ込み、Vさんに下半身を触るなどわいせつな行為をしました。
帰宅したVさんから事情を聞いたVさんの母親が静岡県静岡中央警察署に相談したことで、本件準強制わいせつ事件が発覚。
Aさんは準強制わいせつ罪の容疑で逮捕され、捜査されることになりました。
Aさんは、Vさんに謝罪し示談できないかと考えています。
(2020年12月1日にFRIDAYデジタルに掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【準強制わいせつ罪とは】

人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による(刑法178条)。

準強制わいせつ罪の「第176条の例」によるとは、「6月以上10年以下の懲役に処する」ということを指します。

準強制わいせつ罪は、暴行や脅迫を用いないが、被害者の方の抵抗困難な状態を利用して行われるわいせつ行為を処罰する犯罪です。

準強制わいせつ罪は被害者の方が異性でなくとも成立します。
男性が男性の抵抗困難な状態を利用してわいせつな行為をした場合、行為者には準強制わいせつ罪が成立します。
つまり、今回の事例のように、同性相手であっても準強制わいせつ罪が成立し得るということです。

【準強制わいせつ罪の各要件】

準強制わいせつ罪では、被害者の方の抵抗困難な状態を「心神喪失」と「抗拒不能」に分けて規定しています。
準強制わいせつ罪の「心身喪失」とは、精神的な障害によって正常な判断力を失った状態をいいます。
この準強制わいせつ罪の「心身喪失」には、高度な精神障害や意識喪失(睡眠、泥酔)などが含まれます。

また、準強制わいせつ罪の「抗拒不能」とは、心理的(例えば畏怖状態)又は物理的(例えば手足を縛られている状態)に、わいせつな行為に抵抗することが著しく困難な状態をいいます。

刑事事件例では、Vさんには知的障がいがあったようです。
Vさんの障がいの程度によってはVさんが精神的な障害によって正常な判断力を失った状態にあったと判断され、Vさんが準強制わいせつ罪の「心身喪失」状態にあったと考えられる可能性も十分考えられるのです。

AさんはVさんの下半身を触るなどしており、このAさんの行為は準強制わいせつ罪の「わいせつな行為」に当たります。

以上より、Vさんが「心神喪失」に当てはまると判断された場合には、Aさんには準強制わいせつ罪が成立すると考えられます。

【準強制わいせつ罪と示談】

刑事事件例では、AさんはVさんと示談ができないかと考えています。

刑事事件例のような準強制わいせつ事件で弁護士による示談交渉をする場合、準強制わいせつ事件を捜査する検察官や警察官に刑事弁護士限りで被害者の方の名前や連絡先を教えてもらえないか打診することから始まります。
そして、刑事弁護例の被害者の方(Vさん)が15歳の少年であることから、実際の示談交渉ではVさんのご両親と連絡を取り行うことになると考えられます。
示談交渉では、被害者の方やそのご両親に謝罪を行った上、被害弁償を行いたい旨を伝えることになるでしょう。
この際、被害者の方の処罰感情や示談金として準備できる額などを考慮ながら、実際に示談を締結した際に作成する示談書の文言や示談金の額を交渉していくことが予想されます。

示談の結果次第では寛大な処分が下される可能性があるため、刑事事件例のような準強制わいせつ事件では示談交渉が非常に重要になると考えられます。
だからこそ、示談交渉に早期かつ適切に取り組むために、法律の専門家である弁護士のサポートを受けることが重要であると考えられるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
準強制わいせつ事件で示談をしたい場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

 

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