静岡県掛川市で逆走運転で現行犯逮捕

静岡県掛川市で逆走運転で現行犯逮捕

道路交通法上で一方通行と定められている道路などを自動車で逆走して刑事事件化する場合と、その刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

<事件例>
ある晩、静岡県掛川市在住の会社員Aさんは、掛川市内で道路交通法上で一方通行と定められている道路を自動車で逆走してしまい、その様子を見た巡回中の静岡県警掛川警察署のパトカーが停止を求めたところ、Aさんは警察の指示を無視して逃走しました。
まもなくAさんは追跡してきたパトカーに制止され、道路交通法違反通行禁止)の疑いで現行犯逮捕されました。
Aさんの様子を不審に思った警察官がAさんの呼気を調べたところ、Aさんの呼気からアルコール濃度が1リットル中0.25mgが検出されたため、警察は併せて酒気帯び運転による道路交通法違反の疑いで捜査を進めています。
(※フィクションです)

上記刑事事件は、令和2年3月1日午前3時頃、福島県会津若松市宮町で、一方通行の市道に逆走して進入する乗用車をパトカーが発見し、停止を求めたものの乗用車は逃走し、約500メートル先の民家の壁に激突したとして、運転していた県立医大の男性医師(33歳)が道路交通法違反通行禁止)の疑いで現行犯逮捕された事案をモデルにしています。

被疑者の呼気からは基準値を超えるアルコール分が検出され、警察は酒気帯び運転の疑いでも調べを進めています。

警察によると、助手席には20歳代の同僚女性が同乗しており、2人は2月29日午後10時頃から1日午前3時頃まで同市内の飲食店で飲酒後、帰宅途中だったとのことで、事故後、2人に怪我はない模様です。

【自動車逆走と関連する刑事問題】

警察などの捜査機関が法令違反を認知した場合、理論的には被疑者を逮捕することは可能ですが、様々な事情を考慮して、逮捕をせず在宅のまま捜査を進める場合が見られます。

犯罪捜査規範によれば、捜査機関による捜査は、なるべく任意捜査の方法によって行わなければならないとされ(任意捜査の原則、第99条)、逮捕を踏み切るにあたっては、犯罪構成要件の充足その他の逮捕の理由、逮捕の必要性、これらに関する疎明資料の有無、収集した証拠の証明力等を充分に検討して、慎重適正に運用しなければならない、とされています(逮捕権の慎重適正な運用、第108条)。

ゆえに、道路交通法違反交通犯罪の場合、必ずしも全ての事故で逮捕されるわけではなく、被疑者(ドライバー)の年齢・境遇・犯罪の軽重・犯罪の態様(悪質さ)等を考慮し、被疑者の逃亡や証拠隠滅の恐れ等の逮捕の必要性が判断されることになります。

あくまで一般論ですが、人身事故ではない軽微な交通犯罪であれば、被疑者が逮捕されることはほとんどなく、過失運転致死傷罪のように被害の程度が大きい事案や、ひき逃げ・当て逃げ等のように被疑者の逃亡や証拠隠滅の疑いが強い性質の場合には、捜査機関の判断のうえで逮捕に至ることがあり得ます。

他方、上記の観点とは別に、逮捕に至る確率が高いケースがあり、それが現行犯(捜査機関が犯罪の現場を視認している状況など)の場合です。
この場合には、捜査機関が犯罪の発生を現に視認している以上、犯罪抑止の観点から逮捕の必要性が高いうえに、上記事例のように警察の制止を振り切って逃亡を図ったようなケースであれば、ほぼ例外なく逮捕されることになるでしょう。

一方通行の出口からの進入や指定方向外への進行など、通行が禁止されている道路を通行した場合は通行禁止違反となりますが、本来通行禁止違反であれば、数千円程度の反則金を納めることで刑事事件化せずに終了する軽微な法令違反と言えますが、上記事例のように、警察の指示を振り切った場合などはその限りではなく、そのような事例では、大抵、酒気帯び運転や酒酔い運転、無免許運転や違法薬物の所持などの別の犯罪が付随することが多く、より重い刑事責任を問われることが多くなるでしょう。

交通犯罪刑事事件では、道路の監視カメラや目撃者等の物証も多く想定されるため、不合理な否認等をしていると、今後の刑事手続に不利になることが多く予想されるため、そのような状況に陥らないためにも、事件が発覚した場合にはすぐに刑事事件専門の弁護士に相談し、捜査機関に対する対応などの法的助言を受けることが大切です。

静岡県掛川市逆走運転などにより道路交通法違反などで刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料相談や初回接見サービスをご検討ください。

 

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー