静岡県島田市でフィッシング詐欺被害

静岡県島田市でネット通販のフィッシング詐欺被害

ネット通販が定着した現在、フィッシング詐欺等の被害が増加傾向にある点を踏まえ、このような新手の詐欺罪の態様とその刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事件例】

静岡県島田市在住の会社員Vさんは、普段から大手ネット通販サイトで買物をしていたところ、ある日、購入手続きを行った商品の注文データがミスにより消失してしまったため、もう一度購入手続きを行ってほしいとの大手ネット通販サイトからメールを受け取りました。
Vさんはメールに案内された再入力画面へ入り、自分の名前やクレジットカード番号等の入力を済ませ、購入手続きを終了したと思っていたものの、1か月しても商品が届かず、翌月、購入した覚えのない家電製品などを購入したことになっており、Vさんの口座から当該商品分の金額が引き落とされていました。
Vさんはフィッシング詐欺被害に遭ったと確信し、静岡県警島田警察署に相談し、詐欺罪の被害届を出しました。
(※フィクションです)

【最近のネット詐欺の風潮】

上記刑事事件例は、ネット上での不正操作によって被害者にお金を振り込ませる、いわゆる「フィッシング詐欺」と呼ばれる手口の典型的な例です。

昨今では、インターネットバンキングの利用者の口座から、預金が不正に送金される被害が急増していると報道されています。
警察庁によると、今年9~11月の3か月間の被害は昨年1年間の4倍以上となる1411件(被害総額約17億300万円)に上り、各銀行が導入している安全性が高いとされる「2段階認証」を突破する手口が横行しており、警察当局は警戒を強めています。

具体的な手口としては、各銀行は不正アクセスを防ぐため、利用者に対して通常のIDとパスワードに加え、本人確認のため一時的に発行・通知する「ワンタイムパスワード」を入力してもらう2段階認証を取り入れているところ、詐欺グループは、利用者のスマートフォンに銀行や携帯電話会社などを装ったSMS(ショートメッセージサービス)を送りつけ、本物に似た偽サイトへ誘導し、IDやパスワードのほか、利用者の元に届いた「ワンタイムパスワード」も偽サイトに入力させて盗み取り、正規のサイトから預金を不正送金している模様です。

この新しい手口は、フィッシング詐欺の中でもSMSに限った「スミッシング」と呼ばれる手口で、スマホ決済の普及により急速に広がっている模様です。

ネットバンキングの不正送金被害は、主に2段階認証の対策が進んだことで2014年(1876件)をピークに年々減少し、昨年は322件(被害総額約4億6100万円)にとどまっていたものの、今年は7月までは月17~56件で推移し、8月に105件と増加、9月はその4.2倍の441件に上り、11月は573件に達し、月別では統計を取り始めた12年以降、最多となりました。

情報セキュリティー会社によると、2段階認証を突破する手口が確認され始めたのは昨年末で、詐欺グループは利用者の情報を即時に把握して犯行を繰り返しており、担当者は「情報を盗み取ってから不正送金までほぼ自動で行える偽サイトの作成ソフトも出回っている」と解説しています。

【摘発事例】

愛知県警は今年11月、ネットバンキング利用者の現金が不正送金された口座のキャッシュカードを不正に入手し、現金を引き出したなどとして、中国籍の男(30歳)を犯罪収益移転防止法違反(有償譲受)などの疑いで逮捕しました。
被疑者は9月、ツイッターで「キャッシュカードを買い取る」と呼びかけて県内の日本人の男から3万円でカードを譲り受けるなどした上、名古屋市内のコンビニ店などのATMから計約150万円を引き出していたといい、利用者はSMSから偽サイトに誘導され、IDやパスワード、ワンタイムパスワードを盗み取られていた模様です。

昨年の被害では、一次的な不正送金先として判明した口座の名義人は、ベトナム人が62.8%を占めた。次いで日本人が14.8%、中国人が13.3%であり、外国人の場合、帰国する際に口座を違法に転売していくケースもあり、こうした口座が詐欺グループに悪用されている可能性もあると見られています。

【刑事責任】

これらのフィッシング詐欺やその他ネット詐欺の手口は、その犯行態様によって適用される刑罰が様々であり、詐欺罪(刑法第246条)や電子計算機使用詐欺罪(刑法第246条の2)だけでなく、不正アクセス禁止法違反犯罪収益移転防止法違反など様々な法律が適用され、時に複数の法令違反に該当し、併合罪で重く処罰されることもあり得ます。

このようなネット詐欺の手口は、単独の被疑者によって行われるということは少なく、被害者を不正なサイトに誘導するための偽サイトの開発者など含めた組織的な犯行で行われているのが予想されるため、一度ネット詐欺関連の犯罪で刑事事件化した場合には、極めて高い確率で逮捕・勾留されることが予想され、余罪の発覚が多ければ、かなり長期の身体拘束を受けることが予想されます。

このような、ネット関連の詐欺犯罪逮捕された場合、すぐにでも接見を依頼し、捜査の早い段階から刑事事件に強い弁護士の選任をすることが大切です。

静岡県島田市フィッシング詐欺刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。

 

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