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藤枝市で非現住建造物等放火で男性が逮捕
藤枝市で非現住建造物等放火で男性が逮捕
藤枝市で非現住建造物等放火で男性が逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
事案
静岡県藤枝市の自宅に放火したとして、県警は、消防士の男を非現住建造物等放火容疑で逮捕する方針を固めた。
男は自宅に火災保険を掛けており、県警は保険金目的の可能性もあるとみて動機などを調べる。
捜査関係者によると、藤枝市の自宅に放火し、木造2階住宅を全焼させた疑いが持たれている。
男は一人暮らしで、けが人はいなかった。
(読売新聞 「消防士の20代男、自宅に放火疑いで逮捕へ…保険金目的か」(2023/3/1)を引用・参照)。
~放火罪における自己物の特例~
(現住建造物等放火)
第108条 放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物⋯⋯を焼損した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
(非現住建造物等放火)
第109条 放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物⋯⋯を焼損した者は、2年以上の有期懲役に処する。
2 前項の物が自己の所有に係るときは、6月以上7年以下の懲役に処する。ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。
(差押え等に係る自己の物に関する特例)
第115条 第109条第1項⋯⋯に規定する物が自己の所有に係るものであっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、配偶者居住権が設定され、又は保険に付したものである場合において、これを焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による。
本事案では、被疑者は非現住建造物等放火罪で逮捕されようとしています。
当該被疑者は自宅に放火していることから、「現に人が住居に使用」している「建造物」に対する放火罪であるとしてより重い現住建造物等放火罪(刑法108条)が成立するのではないかという疑問が生じるかもしれません。
この点、現住建造物等放火罪における「人」には犯人は含まれないと解されており、本件では被疑者は一人暮らしであることから同罪は成立しないことになります。
ここで注意を要するのが、この自宅が被疑者の所有する建造物であった場合です。
109条2項は「現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物」が「自己の所有」に係るときには、自己所有非建造物等放火罪という同条1項に比して法定刑の軽い罪が成立するに留まる旨を規定しています。
もっとも、115条には「第109条第1項⋯⋯に規定する物が自己の所有に係るものであっても」「保険に付したものである場合」には、他人所有非建造物等放火罪(109条1項)が成立するとの特例が存在します。
つまり本件の場合、放火の対象となった建造物が被疑者の所有物でなかったとしても重い1項の罪が成立しうることになります(なお、自己所有物であった場合には「公共の危険」(同条2項ただし書)の発生も必要となります)。
~放火事件における刑事弁護活動~
逮捕された場合、留置施設(ほとんどの場合が警察署)での身体拘束を受けた状態で連日の取り調べ対応を迫られることになります。
特に初犯である場合などは被疑者はプロである取調官に比して知識や経験において極めて非対称的な立場に置かれてしまいます。
このような立場を利用し被疑者にとって不利益な供述を獲得しようとすることも少なくないことから、接見サービスなどを利用するなどして早期に弁護士によるアドバイスを受けることがその後の刑事処分を見据える意味でも重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、放火事件を含む刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所です。
放火事件で逮捕・起訴等された方やそのご家族は、24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお電話ください。
15歳男子高校生が商業施設の試着室に火をつけ、一部を焼損させた疑いで逮捕
15歳男子高校生が商業施設の試着室に火をつけ、一部を焼損させた疑いで逮捕
今回は、15歳男子高校生が静岡県焼津市の商業施設の試着室に火をつけ一部を焼損させたとして、器物損壊の疑いで逮捕された事件につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
28日15歳の男子高校生が静岡県焼津市の商業施設の試着室に火をつけたとして逮捕されました。
器物損壊の疑いで逮捕されたのは、静岡県中部地区に住む15歳の男子高校生です。
警察によりますと男子高校生は28日午後10時ごろ、静岡県焼津市の商業施設の試着室にライターで火をつけ一部を焼損させた疑いが持たれています。
商業施設の関係者から「2階の催し場付近の試着室が燃えていた」と消防に通報がありました。
商業施設は当時営業中で、男子高校生は客として訪れていました。
警察は男子高校生が容疑を認めているかどうか明らかにしていません。
(https://look.satv.co.jp/_ct/17644941 7月29日 「商業施設の試着室に火をつけ部屋の一部を損壊した疑いで静岡県内に住む男子高校生を逮捕 焼津警察署」より引用)
~被疑罪名は変わりうる~
冒頭記載の15歳男子高校生は、器物損壊の疑いで逮捕されていますが、今後の捜査によっては、被疑罪名が「現住建造物等放火」に変更される可能性も否定できません。
現住建造物等放火罪とは、放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損する犯罪です(刑法第108条)。
「焼損」とは、火が放火の媒介物を離れ、客体に燃え移り独立して燃焼を継続する状態に達したことをいいます。
また、現住建造物等放火罪は未遂犯も処罰されるため(刑法第112条)、前述の「焼損」に至らなかったとしても、実行の着手が認められれば、現住建造物等放火未遂罪に問われることになります。
実行の着手の具体的状況として、客体である現住建造物等に直接点火する行為や、マッチなどをすって現住建造物等に点火する姿勢をとった場合などが挙げられます。
器物損壊の疑いで逮捕された理由を報道から知ることはできませんが、火をつけられた試着室が建物とは独立した、簡易的な移動式の仕様であり、被害の程度も軽微で、およそ建物に延焼する可能性がなかったなどの事情があれば、もちろん、器物損壊に留まる可能性もあります。
その反面、前述の通り、捜査の結果、明らかとなった燃焼の状況によっては、被疑罪名が現住建造物等放火罪に変更される可能性も否定しきれません。
十分な注意が必要な事件ということができるでしょう。
~少年事件の弁護活動を依頼~
今回、逮捕された被疑者は15歳なので少年法の適用があります。
法律的な見地から器物損壊に留まる旨を捜査機関に働きかけることも大切ですが、少年事件の処分を決定するにあたっては、少年の家庭環境や少年自身の生活環境も考慮されます。
有利な処分を獲得するためには、これらの調整も必要となりますが、そのためには、少年事件に熟練した弁護士のサポートが重要となります。
まずは、少年事件に詳しい弁護士と相談し、事件解決に向けたアドバイスを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が器物損壊事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
