静岡県伊東市の多様化する特殊詐欺手口

静岡県伊東市の多様化する特殊詐欺手口

<事例1>
ある日、静岡県伊東市在住の70代女性Vさん宅に、静岡県警の警察官を名乗る男2人が訪れ、「息子さんが起こした盗撮事件で罰金刑が確定した。本人は罰金を払えないと言っており、警察署の留置施設に留置している。罰金が払えなければ検察官が起訴して正式裁判になる」と言ってきたため、Vさんは警察官を名乗る2人に対して現金50万円を手渡しました。
Vさんが息子にこの話をしたところ、息子に性犯罪を起こしていないとのことで、特殊詐欺の被害にあった可能性があると言われたため、Vさんは静岡県警伊東警察署に事実確認に行きました。
Vさんの相談を受けた警察官は、「警察官が家を訪ねて罰金を直接徴収することはない。間違いなく特殊詐欺の犯行である。静岡県内でも同様の手口の犯行が数件報告されている」として、Vさんから詐欺罪の被害届を受け取りました。

<事例2>
ある日、静岡県伊東市在住の80代女性Vさんに銀行職員を名乗る男から電話がかかってきて、「あなたのキャッシュカードから不正に預金が引き出されている可能性があります。職員がキャッシュカードを回収に行くので準備しておいてください」と言われ、その後Vさん宅を訪れた銀行職員を名乗る男にキャッシュカードを渡し、暗証番号も伝えてしまいました。
Vさんが家族にこの話をしたところ、特殊詐欺の被害にあった可能性があると言われ、Vさんは静岡県警伊東警察署詐欺被害の相談に行きました。
(上記いずれの事案もフィクションです。)

息子のふりをして高齢者の住む家に電話をかけてお金を振り込ませる、いわゆる「オレオレ詐欺」が話題になったのはおよそ15年ほど前になり、その5年後くらいから、「還付金がもらえる」と偽って銀行ATMを操作させて逆に振り込ませる「還付金詐欺」が登場し手口が巧妙化し、最近では「アポ電」による強盗殺人事件が起きるなど、手口の凶悪化が顕著になっています。

警察庁の統計によれば、平成26年のピークから減ってはいるものの、平成30年の特殊詐欺の認知件数は1万6493件、被害額は約356億8000万円に上るとされ、1日に1億円の被害が出ている計算になります。

このような特殊詐欺の先鋭化や巧妙化の裏事情として、専門家によれば、特殊詐欺では次々に新しい手口が出てきて、国民生活センターがまだ注意喚起していない手口も多々あるものの、公にすると模倣犯を生むので、公開しないこともあるそうで、昨今では、息子を騙る特殊詐欺の手口において、息子本人に電話をかけたのにつながらないという状況を作り出し、息子が電話に出られない説得力のある環境を作り出して高齢者の緊迫感を煽る手口が洗練化しているようです。

特殊詐欺を実行するグループは、詳細な役割ごとで構成されるピラミッド型の組織構造になっており、完璧なマニュアルが準備され、構成員らは営業マンのように目標金額を課されて電話をかけ続け、脱退を望む者には制裁を科す等して、特殊詐欺を成功させるためのノウハウが日進月歩で蓄積されているようです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にも、受け子や出し子といった特殊詐欺グループの末端に参加してしまった未成年者や20代の若い被疑者の相談を受けることも多く、特殊詐欺刑事事件では、組織的犯行による実態から、逮捕や勾留される可能性が非常に高く、一度拘束された被疑者の釈放を求めることが難しいこと、また、特殊詐欺の悪質性と被害抑止の観点から、検察官は高い確率で詐欺罪で起訴すること、少年事件であれば、家庭裁判所で審判が開かれ、少年院送致される可能性もあり得ること等を説明しています。

静岡県伊東市特殊詐欺刑事事件化または逮捕されたお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。

 

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー