静岡県浜松市の通り魔の刑事事件
静岡県浜松市細江駅付近で、包丁を持った男が通行人に無差別に切りかかるという通り魔事件が発生し、合計4名の方が包丁で切り付けられましたが、命に別状はありませんでした。
犯行に及んだのは、市内に住む無職のAさんで、駆け付けた静岡県警細江警察署の警察官によって殺人未遂罪の疑いで現行犯逮捕されました。
警察の取り調べに対し、Aさんは黙秘を続けています。
警察から連絡を受けたAさんの母親は、刑事事件専門の弁護士に接見を依頼することを考えています。
(※フィクションです)
【通り魔事件で適用される刑罰】
「通り魔」とは、一般的に、通りすがりに人に不意に危害を加える者を言います。
主に、通り魔は2つのタイプの大別され、1つは、人の多いところで単発または複数の犯行を行うタイプで、もう1つは、時間や場所を変えて散発的に犯行を行うタイプです。
殺人の結果が生じなかった通り魔事件で適用される刑罰や罰則としては、殺人未遂罪(203条)が最も多いものと思われます。
通り魔事件の多くは、人を殺すつもり、または殺してしまうかもしれないという認識をもって犯行が行われているため、殺人罪における故意を認定できる場合が多く、ただ、殺人の結果が生じなかったために殺人未遂罪が成立すると考えられるからです。
理論的には、傷害罪(204条)や暴行罪(208条)が成立することもあり得ますが、これらは犯人が通り魔犯行を行うにあたって凶器を使用したのか否か、どのような態様で通行人を傷つけようとしたのか等の個別具体的な認定を待つことになりますが、刃物を持って切りつけようとしている事案で「人を殺してしまうかもしれない」認識を持たずに犯行を行ったと認定することはかなり困難であると考えられます。
また、通り魔犯行において所持することが違法な刃物が使用された場合には、銃刀法違反が成立することも考えられます。
殺人未遂罪、傷害罪、暴行罪などの個人に対する犯罪は、被害者ごとに犯罪が成立するので、併合罪(45条)として、2つ以上の罪で有期懲役にする場合、その最も重い罪について定めた刑の長期に、その2分の1を加えたものが長期となります。
実際の事件例では、殺人未遂罪および銃刀法違反で懲役5年が科された例、同じく殺人未遂罪で懲役7年が科された例、傷害罪および銃刀法違反で懲役1年6月執行猶予5年が科された例などがあります。
【ご家族の逮捕と初回接見サービス】
自分のご家族が逮捕されてしまった場合、特に通り魔事件のように重大事件であれば尚更、初回接見サービスをお勧めします。
これにより、刑事事件専門の弊所弁護士が、被疑者の方に今後の刑事事件についての見通しを説明し、取調べに対する助言等を行います。
懲役刑が言い渡される可能性が高い通り魔事件では、事件の初期段階から弁護士に動いてもらい、捜査機関の不当な取調べで不利な供述を取られないようにしたり、被疑者が考えていることを誤解なく捜査機関に伝えることがその後の刑事手続で重要となります。
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