静岡県浜松市で少年が窃盗罪で逮捕
静岡県浜松市にあるゲームセンターVにおいて、若者を中心に人気のリズムゲーム「太鼓の達人」の鼓面部分が盗まれる窃盗被害がありました。
防犯カメラの映像によれば、深夜営業中の客の少ない時間帯を見計らって、一人の若い男性が店員に問い合わせをしている隙をついて、他の男性2人が共同で「太鼓の達人」の鼓面部分を素早く取り外して持ち去る映像が移されており、Vはこの映像を静岡県警浜松中央警察署に提出し、窃盗罪の被害届を提出しました。
警察の捜査の結果、窃盗を行ったのは、いずれも市内に住む無職や高校生の未成年者で、少年ら3名は窃盗罪の疑いで逮捕されました。
(フィクションです。)
上記刑事事件例は、今年8月21日、人気リズムゲーム「太鼓の達人」の鼓面部分を盗んだとして、愛知県警が横浜市保土ケ谷区の21歳の派遣社員男性と、事件当時少年だった千葉県船橋市のアルバイト男性を窃盗罪の疑いで逮捕した事案をモデルにしています。
両被疑者は被疑事実を認めており、「貴重な面だったので盗みたかった」と供述しています。
警察の発表によると、2人は昨年5月31日午後1時ごろ、名古屋市中区のゲームセンターで太鼓の達人の鼓面(6千円相当)を窃盗した疑いがあり、盗まれたゲーム機の鼓面の代わりに別の偽物が張り替えられているのに店側が気付き、警察署に窃盗罪の被害届を提出して刑事事件化しました。
防犯カメラの映像や太鼓の達人のゲームで遊ぶ人への聞き込みなどで逮捕された被疑者2人の関与が浮上したとのことです。
「太鼓の達人」の鼓面は、中には高得点が出やすい個体があるとファンの間では噂されており、鼓面を盗むことは「面パク」と呼ばれ、日本各地で鼓面の窃盗が相次ぎ、愛知県警も今年、複数の高校生らを窃盗罪の疑いで検挙している実績があります。
原則として、少年(20歳未満の者)が起こした犯罪については、刑事責任が追及される刑事事件とは異なり、刑事責任が問われることはありません。
ただし、少年事件では少年に対して刑事責任が問われる代わりに、犯罪の証拠収集を行った警察や検察官が事件を管轄の家庭裁判所に送致し、家庭裁判所の調査官による調査等を経て、審判を通じて少年の更生に向けてどのような適切な処置が必要とされるのかを判断してく手続が進行することになります。
少年の行った犯罪の法定刑の重さやその態様の悪質性、被害の軽重、犯罪を犯したことに対する反省の念や態度、今後の更生に向けた姿勢など、児童心理学等を修めた専門家によって様々な観点から少年の非行の程度や性質が分析され、少年の更生に向けてどのような処置が必要か綿密に判断されていくことになり、審判不開始や不処分などの判断がされることがある一方で、少年の日常生活では更生が困難と判断された場合には、その程度に応じて保護観察や少年院送致などの決定が下されることがあります。
また、少年であれば逮捕や勾留などの身体拘束がされないという訳ではなく、犯罪発生後から家庭裁判所に送致されるまでのいわゆる「捜査段階」において、犯罪の嫌疑が明白であったり、または、少年の逃亡や罪証(証拠)隠滅の可能性があり、在宅のままでは捜査活動に悪影響が生じると判断された場合には、たとえ少年であっても逮捕される可能性があり、それだけでなく、逮捕後最大20日間の身体拘束(勾留)が決定する可能性もあります。
成人に比べ、少年が社会に対して負っている責任は少ないのは事実ですが、しかし、逮捕・勾留によって1か月近くも学校などの日常生活から切り離されることで、進学や進級等の社会的ダメージを受けることも十分考えられるため、少年事件で身柄を拘束されてしまった場合でも、刑事弁護に長けた弁護士による早期の身柄解放をしてもらうニーズは依然として強くあると言えるでしょう。
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