静岡県伊東市で業者の工事ミスによる負傷で業務上過失致傷罪

静岡県伊東市で業者の工事ミスによる負傷で業務上過失致傷罪

静岡県地場の建設会社Aは、静岡県伊東市の道路沿いのビルの改修工事を請け負っていました。
しかし、工事現場である敷地内と道路を隔てるフェンスの取付が甘く、ある日、フェンスの一部が取り外れてしまい、歩道を歩行していた会社員Vを負傷させてしまいました。
静岡県警伊東警察署が事故の原因を調査したところ、Aの作業員によるフェンス取付作業において、ねじの締め具合が甘かったためフェンスが取り外れて歩道側に倒れてしまったとみており、建設工事の責任者と作業員から業務上過失致傷罪の疑いで事情聴取を行い、2名を在宅のまま検察官送致(書類送検)しました。
(※フィクションです)

上記刑事事件例は、大阪市住之江区で開かれた主要20カ国の地域首脳会議(G20サミット)の会場周辺で、今年5月、設置工事中のフェンスが倒れて通行人が負傷をした事故で、大阪府警が工事業者の男性作業員2人を、業務上過失致傷罪の疑いで書類送検した事案をモデルにしています。

外務省は、サミット開催中、不審者の侵入防止のためフェンスを設置していたところ、5月26日午後、会場北側で作業員が金属製フェンス1枚(高さ約3メートル、幅約50センチ、重さ約20キロ)を支柱に仮留めしたものの、その後フェンスが倒れ、通行中の60代女性に当たってしまい、女性は頭や肩などに軽傷を負い、病院に運ばれました。

警察によると、仮留めの際にねじの締め具合が緩かった上、事故当時は作業員が現場を離れていたとの事実があり、工事業者の過失により人を負傷させたとの認定を行ったと見られています。

建設業など、特に生命や身体への危険が高く予想される業務において、その業務上のミス過失)により人を死亡または負傷させてしまう事故が発生することは頻繁にあり、刑事事件化され報道されることがしばしばあります。

業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合、5年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金が科されます(業務上過失致死傷罪。刑法第211条)。

上記刑事事件例で挙げたとおり、工事業者等が業務上の過失により通行人等の第三者を死亡させたり負傷させる事例が典型的ではありますが、逆に、ある建設現場において、現場の衛生環境や安全配慮対策が不十分であったために現場従業員が死亡または負傷してしまった場合においても、建設業者経営者や責任者による、作業従事者に対する業務上過失(従業員が安全に業務を遂行できる環境を整える義務違反)が認められ、業務上過失致死傷罪が成立するとした例もあり、業務上過失により負傷するのは第三者だけでなく、工事作業員自身の場合であっても業務上過失致傷罪が成立する可能性もあります。

業務上過失致傷罪刑事事件では、通常想定されうる程度の負傷であり、かつ、被害者との示談が成立していれば、高い確率で不起訴処分となる可能性がありますが、重度の後遺障害や死亡事故(業務上過失致死罪)については、かりに示談が成立した場合でも、事件が不起訴とはならず、数十万円の罰金命令など何らかの刑事責任が科される可能性もあり得ます。

いずれの場合でも、刑事事件を得意とする弁護士が示談を仲介することで、被害弁償だけでも被害者に受け取っていただくことで、少しでも刑事処罰を軽くする余地はありますので、事件の見通しについて刑事事件弁護士に相談することが良いでしょう。

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