Author Archive
静岡市で引越しの手順をめぐりトラブルとなり、傷害事件に
今回は、静岡市で起きた傷害事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
28日、静岡市で引っ越しの手伝いに来た女が、依頼をした男性にかみつきけがをさせたとして逮捕されました。
傷害の疑いで逮捕されたのは、千葉県松戸市の自称・不用品回収業の46歳の女です。女は28日午前9時ごろ、静岡市葵区東千代田の集合住宅の駐車場で、36歳の男性の手にかみつき、けがをさせた疑いが持たれています。男性は、指から出血する軽傷です。
警察によりますと、2人に面識はなく、男性が第三者を介して女に引っ越しの手伝いを依頼。引っ越しの当日、女が現場に屋根のないトラックで来たため、男性が「荷物が濡れる」などと言って依頼を断ったところトラブルになったということです。
女は「かみました」と容疑を認めているということです。
(https://look.satv.co.jp/_ct/17603078 1月28日 「引っ越しの手伝い依頼したら屋根のないトラックで…トラブルになり依頼者にかみついた46歳の女を逮捕 静岡市」より引用)
~傷害事件の弁護活動~
もし傷害事件を起こしたのが初めてであり、被害者のケガも軽い場合、不起訴処分の獲得を目指した弁護活動が考えられます。
不起訴処分とは、検察官が被疑者を裁判にかけないものとする処分です。
不起訴処分を獲得することができれば、前述の通り裁判にかけられないため、有罪判決を受けずに済むことになります。
そのため、前科をつけずに事件を解決することができます。
不起訴処分を獲得できる可能性を高めるためには、被害者に対して謝罪と生じさせた損害の賠償(治療費、慰謝料等の支払い)を行い、示談を成立させることが非常に重要です。
もし示談書に宥恕条項(被疑者について寛大な処分を求める意思表示)を入れてもらうことができれば、不起訴処分がなされる可能性は非常に高くなるでしょう。
ケースの事件の被疑者は逮捕されてしまっているため、示談交渉を行うためには、弁護士に事件解決を依頼する必要があります。
まずは弁護士の接見を受け、示談交渉に関してアドバイスを受ける必要があるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
傷害の疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
夫を車のボンネットに乗せた状態で自動車を走行させ、23歳女性が逮捕
今回は、静岡県袋井市で夫を自動車のボンネットに乗せた状態で車を走行させた女性が逮捕された事件につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
30日未明、袋井市で、夫をボンネットに乗せた状態でおよそ2キロにわたって車を走らせたとして23歳の妻が殺人未遂の疑いで逮捕されました。
30日午前0時まえ袋井市浅名で「ボンネットに人を乗せたまま車が走っているようだ」と110番通報がありました。
警察が現場付近に駆けつけたところ、道路上に止まっている乗用車を見つけ、そばにいた男女から事情を聴いた結果、23歳の夫をボンネットに乗せた状態で、およそ2キロにわたって車を走らせたとして妻を殺人未遂の疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、森町の23歳会社員女性で、警察によりますと、近くのコンビニエンスストアの駐車場で夫が車の前に立ちふさがったためそのまま車を走らせたということです。
~(中略)~。
夫にけがはありませんでした。
警察は夫婦間で何らかのトラブルがあったとみて調べています。
~(中略)~
(https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20230130/3030019092.html 1月30日 「ボンネットに夫乗せ約2キロ走行 妻を殺人未遂の疑いで逮捕」より ※氏名等の個人情報は秘匿しています)
~意外にも適用例の多い殺人未遂罪~
殺人未遂罪が成立するためには、殺人罪等が実行に着手される必要があります。
実行の着手は、行為者が殺意をもって、他人の生命に対する現実的危険性のある行為を開始したときに認められます。
銃器を故意に他人へ向け、あるいはこれを発射したり、刃物で他人の胸部を刺す等の行為が典型例ですが、自動車やバイクを故意に他人にぶつけるなどした場合にも、殺人未遂罪を適用し検挙するケースがしばしば見受けられます。
自動車のボンネットに他人を乗せ、およそ2キロにわたり走行させる行為についても、当該人物が振り落とされたりするなどして、死亡する危険性が認められる可能性があります。
もとより殺人未遂罪は重罪ですが、警察が夫婦間において何らかのトラブルがあったとみていることからも、家庭内トラブルが事件の背景に存在するかもしれません。
このような場合、罪証隠滅の可能性が高いとされ、身柄解放活動は困難を極め、身体拘束が非常に長期化するおそれがあります。
刑事事件に熟練した弁護士のサポートを受けながら事件解決を目指す必要性が高いといえるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
殺人未遂事件に関してお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
静岡県浜松市で起きた建造物侵入事件
今回は、静岡県浜松市で起きた建造物侵入事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
浜松市の飲食店の敷地内にある倉庫に就寝する目的で侵入したとして、31歳の男が逮捕されました。
建造物侵入の疑いで逮捕された群馬県生まれで住所不定・無職の31歳の男は、11日午後5時ごろから12日午前7時ごろまでの間、浜松市浜北区の飲食店敷地内にある倉庫に侵入した疑いが持たれています。
店の従業員から「知らない人が倉庫にいる」などと110番通報があり、事件が発覚しました。
警察によりますと、男は就寝する目的で鍵のかかっていなかった倉庫に侵入したとみられています。警察は、男が容疑を認めているか明らかにしていません。
(https://look.satv.co.jp/_ct/17606660 2月12日 「「知らない人が倉庫にいる」と飲食店が通報 就寝したいと侵入したか…住所不定の31歳の男を逮捕 浜松市」より引用)
~建造物侵入罪について~
「建造物侵入罪」は、正当な理由がないのに、人の看守する建造物に侵入する犯罪です(刑法第130条前段)。
建造物侵入罪について有罪が確定すると、「三年以下の懲役又は十万円以下の罰金」に処せられます。
~捜査機関への対応は?~
建造物や他人の住居へ侵入する行為は、窃盗、強盗などの手段として用いられることが多いため、ケースの事件においても、何か倉庫で収納物を盗んでいないか追及される可能性があります。
ケースの件とは関係のない、余罪についても追及されるかもしれません。
もちろん、起こしていない事件の疑いについてはきっぱりと否認することがとても大切です。
もし、捜査機関から身に覚えのない事件を自白する供述調書へサインするよう執拗に要求されるなど、不当な捜査が行われた場合には、すぐにその旨を弁護士に伝え、厳重に抗議してもらうことが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
建造物侵入事件に関してお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
浜松市で起きた住居侵入・窃盗未遂事件
今回は、浜松市内で住居侵入・窃盗未遂事件を起こした疑いで41歳男性が逮捕された事件につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
住居侵入と窃盗未遂の疑いで逮捕された神奈川県藤沢市の41歳の自称・建築業の男は2022年7月4日、浜松市東区内のアパートに忍び込み、金品を盗もうとした疑いが持たれています。
被害にあった男性が、帰宅した際にガラス窓が壊れていることに気付き、警察に被害届を提出したことで事件が発覚しました。
警察によりますと、防犯カメラや不審車両の捜査などで男が浮上したということです。
浜松市内では、去年夏頃を中心に同様の被害が相次いでいて、警察は男が関与している可能性があるとして余罪を含め調べています。
(https://look.satv.co.jp/_ct/17603408 1月30日 「帰宅したらガラス窓が壊れ…部屋に忍び込んだ疑いで41歳男を逮捕 防犯カメラや不審車両の捜査で浮上 浜松市」より引用)
~ケースの事件の特徴~
家人などの不在時に住宅などへ侵入し、金品を盗む行為や、家人の就寝時に住宅などへ侵入し金品を盗む行為を総称して、「侵入盗」と呼びます。
侵入盗事件を起こした場合には、ほとんどの場合、住居(建造物)侵入、窃盗(未遂)罪に問われることになるでしょう。
また、報道によれば、浜松市内で去年夏頃を中心に同様の被害が相次いでおり、警察は余罪を追及しているようです。
このような場合、別の被疑事実について逮捕が繰り返され、身体拘束が長期化する可能性もあります。
~侵入盗事件について~
具体的な事案の経過にもよりますが、侵入盗事件は同一の被疑者が同様の事件を繰り返すことがあり、被害総額が極めて多額となる場合も珍しくありません。
被害総額が多額となれば、被害弁償は非常に困難となります。
また、初犯であっても、実刑判決となる場合もあるでしょう。
まずは接見にやって来た弁護士からアドバイスを受け、これからの捜査、裁判などへの対応について助言を受ける必要があるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
住居侵入・窃盗事件に関してお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
逮捕・監禁事件についての裁判例を紹介
監禁事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
被告人は他の被告人らと共謀し、某年某日夕方、被害者の車に乗り込んで暴行して車を発進させ、翌日午前4時20分ごろまでの間、被害者を車内で監禁した。
判決では被告人について、「『人さらい』と告げられたうえで報酬目的で運転手役を引き受けたもので、犯意は強固」とし、「犯行に不可欠な役割を担った」と指摘した。
(朝日新聞「監禁罪の28歳被告に懲役4年判決」(2018/12/20)を引用・参照)。
~逮捕・監禁罪について~
第31章 逮捕及び監禁の罪
(逮捕及び監禁)
第220条 不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。
逮捕・監禁罪については必ずしもその区別は明確でない上、両者を厳密に区別する必要はないと解されていることから、本稿では監禁罪に対象を絞って解説いたします(なお、本事案では監禁罪の他に営利目的略取罪(刑法225条)でも起訴されていますが、この点ついては補足的に説明するにとどめています)。
本事案では、上記引用記事から必ずしも監禁の態様は詳らかではありませんが、仮に被害者が走行中の車に乗せられ続けていた場合にも監禁罪は成立するものと考えられます。
なぜなら、刑法が監禁罪を規定することによって保護しようとしているのは、人の身体活動の自由すなわち行動したいときに行動できる自由であると解されており、走行中の車から脱出することが困難であることからすれば、上記自由の侵害が認められ「監禁」状態にあったということができるからです。
なお判例上、監禁の手段として暴行が行われたとしても、別途暴行罪は成立しないと解されており、本事案でも暴行罪それ自体は問題とされていないことに留意する必要があります。
~逮捕・監禁罪の裁判例等~
本事案では、被告人には懲役4年の実刑判決が下されています。
ここで他のケースをみてみると、本事案と同じく他の被告人と共謀した上で、少年を施設内に強制的に連行したとして逮捕・監禁罪に問われた裁判例においては、懲役2年・執行猶予5年の執行猶予付判決が下されています。
このケースでは、本事案とは異なり、被告人の役割や立場が従属的であったことが指摘されています。
上述のように本事案は営利目的略取罪でも起訴されており、この点や犯行における役割の重要性を考慮して実刑判決に至っていると思われます。
もっとも、仮に監禁罪のみ刑事責任に限ったとしても、犯行における被告人の役割が重要・主導的なものであったかあるいは従属的なものであったか等は犯情あるいは(一般)情状として量刑上重要な意味を有することには違いはありません。
したがって、刑事事件に関する高い専門性を有する弁護士が、細部に渡って事件を検討することが最終的な刑事処分についての見通しを持つためにも非常に重要となってくるのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、逮捕・監禁事件を含む刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所です。
逮捕・監禁事件で逮捕・起訴された方のご家族等は、24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)までお問い合わせください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
静岡鉄道の電車が線路上の石に接触し緊急停車
今回は、静岡鉄道の電車が線路上にあった石に接触し、緊急停車した事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
30日 午前7時半ごろ、静岡市清水区の線路上で、静岡鉄道の電車が線路上にあった石に接触し緊急停車した。
警察や静岡鉄道によると、午前7時半ごろ、静岡鉄道の新静岡駅発新清水駅行きの電車が狐ヶ崎駅から桜橋駅間を走行中、線路上にあった石に接触し緊急停車した。運転手が線路を確認したところ、石をひいた跡が3センチほどあったという。
電車には当時約100人が乗っていたが、けが人はなく、約4分後に運転を再開した。この前に走った電車に異常はなかった。運転手は「人影はなかった」と話しているという。
警察は付近の防犯カメラを確認するとともに、置き石による往来妨害の疑いもあるとみて調べている。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/b6afd4e06efc5d70a1c20c3f23cceb4cc4f00d6f 1月30日 「置き石か… 線路上の石に接触して電車が緊急停車 静岡鉄道 乗客約100人にけがなし 静岡市清水区」より引用)
~もし置き石によるものであれば……~
鉄道若しくはその標識を損壊し,又はその他の方法により,汽車又は電車の往来の危険を生じさせた場合,往来危険罪が成立します(刑法第125条第1項)。
置き石は「その他の方法」の典型例です。
他にも、偽りの標識を掲げたり、汽車・電車に取り付けられているその運転に必要な器具・機械を破壊することなども含まれます。
~報道について~
冒頭の事件が何者かによって引き起こされたものか、あるいは、自然的に発生したものであるかは、明らかではありません。
しかしながら、もし何者かが置き石によって冒頭の事件を起こした場合、2年以上の有期懲役が予定されています。
2年「以上」とあるので、法律上、最長で20年の懲役刑に処せられる可能性があるということです(刑法第12条1項)。
実際に往来危険罪のみで20年の懲役が言い渡される可能性は低いと考えられますが、単なるイタズラでは済まされない、重大な事故を引き起こしうる重い犯罪であるということを知る必要がありそうです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
往来危険事件に関してお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
【刑法改正】侮辱事件の裁判例を紹介
侮辱事件の裁判例に関して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
2019年に起きた乗用車暴走事故に関して、被害者遺族をSNS上で中傷したなどとして、侮辱罪と偽計業務妨害罪に問われた愛知県扶桑町の被告人に東京地裁は、「被害者の心情に配慮することなく一方的に社会的評価をおとしめた」として懲役1年、執行猶予5年、拘留29日(求刑懲役1年、拘留29日)の判決を言い渡した。
判決によると、被告人は2022年3月、SNS上に「金や反響目当てで闘っているようにしか見えません」などと投稿していた。
(静岡新聞「「社会的評価おとしめた」池袋事故遺族を中傷で有罪」(2023/1/13)を引用・参照)。
~侮辱罪と刑法改正~
近年SNSのプラットフォーム化などに伴い、インターネット上での誹謗中傷が社会問題となっています。
その中には、SNSでの誹謗中傷を苦に自死に至った事件など痛ましい事例も少なくありません。
このような社会状況を受け、侮辱罪の法定刑の引き上げを含む改正刑法が成立し施行されました(令和4年7月)。
同改正により、侮辱罪の法定刑には「1年以下の懲役若しくは禁錮若しくは30万円以下の罰金」が追加されるに至っています。
侮辱罪の厳罰化に伴い、名誉毀損事件を含む誹謗中傷の刑事事件化に関心を持っている方も少なくないと思われます。
もっとも名誉毀損罪に関しては一般的にも耳馴染みのある犯罪であるのに対し、侮辱罪について特に名誉毀損との違いについてはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、まず刑法の条文を見てみると、刑法230条1項は「公然と事実を摘示し、人の名誉を棄損した」場合には、「その事実の有無にかかわらず」名誉毀損罪が成立すると定めています。
これに対し、刑法231条「事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者」を侮辱罪によって処罰するとしています。
この対比から分かるように、侮辱罪は、名誉毀損罪と異なり、「事実を摘示」することなく人の社会的評価を低下させるような行為を処罰するための規定だということになります。
本事案では、被告人は被害者が「金や反響目当て」で活動しているなどと「事実を摘示」せずに被害者の社会的評価を低下させるような投稿をしており、かかる行為に侮辱罪に該当すると判断されているのです。
~侮辱・名誉毀損事件の刑事弁護活動~
本事案では、被告人に「懲役1年、執行猶予5年、拘留29日」の有罪判決が下されています。
「拘留29日」が侮辱罪に対して下された判決になりますが、注意すべきなのが刑法改正との関係です。
本事案で問題とされた侮辱罪に該当する行為は「2022年3月」にされており、刑罰不遡及の原則から改正刑法ではなく改正前の侮辱罪が適用されることになります。
改正前の侮辱罪(改正前刑法231条)は法定刑として「拘留又は科料」しか定めておらず、侮辱罪のみによって懲役刑や罰金刑に処せられることはありませんでした。
これに対し、改正後に行われた行為に関しては法定刑が引き上げられた侮辱罪が適用されることから、より重い刑事処分が下される可能性があります。
特に近年は著しい社会の変容に伴い刑法の改正も相次いでおり、刑事事件に関する最新の専門知識や実務の傾向をキャッチアップすることは刑事弁護活動するにあたって必須のものとなっています。
したがって、刑事事件を専門に扱い日々知識のアップデートに努めている弁護士によるサポートを受ける重要性は高まっているといえます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、侮辱・名誉毀損事件などを含む刑事事件を専門的に扱っている法律事務所です。
侮辱・名誉毀損事件で逮捕・起訴等された方やそのご家族は、24時間365日対応可のフリーダイヤル(0120-631-881)まで、いつでもお問い合わせ下さい。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
静岡県で起きた現住建造物等放火未遂事件
今回は、静岡県で起きた現住建造物放火等未遂事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
静岡県菊川市で、紙箱に火をつけて勤務する工場を放火しようとしたとして、44歳の男が逮捕されました。別の従業員が火に気づいてすぐに消し止めています。
現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕されたのは、袋井市の44歳の会社員の男です。警察によりますと、男は10日午後9時半ごろ、自身が勤務する菊川市の工場内の紙箱に火をつけて、建物を燃やそうとした疑いがもたれています。燃えている紙箱に気付いた別の従業員がすぐに消し止めました。けが人はいませんでした。男は1月13日、会社関係者と家族とともに警察に出頭しました。警察が調べを進めています。
(https://look.satv.co.jp/_ct/17599598 1月14日 LOOK 「勤務する工場に放火未遂か…家族とともに出頭した44歳の男を逮捕 静岡・菊川市」より引用)
~「自首」と「出頭」の違いとは~
ケースの事件では、火をつけた男性が出頭し、逮捕されています。
「出頭」という用語はしばしば刑事事件のニュースで耳にしますが、「自首」という制度も存在します。
両者は何が異なるのでしょうか。
刑法第42条1項は、「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる」としています。
自首が成立した場合、有罪判決を受ける場合において、刑が減軽されうるというメリットがあります。
自首が成立するためには、①自発的に自己の犯罪事実を申告すること、②自己の訴追を含む処分を求めること、③捜査機関に対する申告であること、④捜査機関に発覚する前の申告であることが必要です。
これらを満たさない場合に、「出頭」扱いとなります。
判例上、犯罪事実も犯人も発覚しているが、単に犯人の所在だけが不明である場合には、④の要件を満たさないとされており(最高裁昭和24年5月14日判決、最高裁昭和29年7月16日判決)、また、自己の訴追を免れるために捜査機関へ弁解を試みたような場合には、②の要件を満たさないことになります。
要件を満たさない場合には、刑の減軽を受けうるというメリットを享受することができませんが、自発的に犯罪事実を申告したことが評価され、逮捕されずに済む場合もあります。
~自首・出頭を検討している方はすぐに弁護士と相談~
前述の通り、自首が成立するためには一定の要件を満たす必要があります。
自首・出頭を検討している方は、一度、法律の専門家である弁護士と相談することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
自首・出頭に関してお悩みの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
【事例紹介】居直り強盗と具体的な弁護活動
居直り強盗と具体的な弁護活動について、あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
【事案の紹介】
静岡市葵区在住のAさんは、お金に困っていたところ、SNSにあった、いわゆる「闇バイト」に応募し、同様に応募した者と一緒に窃盗行為を行っていました。
あるとき、同区内のVさん宅に多額の現金があることを知ったAさん達は、Vさん宅に盗みに入ることを決めました。
Vさんが不在であると思いVさん宅に侵入したところ、Vさんは在宅していました。
予想に反してVさんがいたことに驚いたAさん達でしたが、抵抗するVさんに対して暴行を加え、全治1ヵ月の怪我を負わせ、現金を盗んで逃走しました。
その後、Aさんは静岡県静岡中央警察署の警察官に逮捕されました。
(※フィクションです)
【居直り強盗とは?】
居直り強盗とは、盗みに入った際に家人に発見されたにもかかわらず、逃げずにそのまま強盗をはたらくことをいいます。
今回のケースでも、Aさんは盗みに入り、Vさんに発見されたにもかかわらず、そのまま強盗行為に及んでいるので、居直り強盗にあたります。
居直り強盗は文字通り、強盗罪(刑法第236条)に該当する犯罪であり、罰則規定として「五年以上の有期懲役」が定められています。
さらに今回のケースのように、相手に怪我を負わせた場合は強盗致傷罪(刑法第240条)となり、「無期又は六年以上の懲役」という極めて重い罰則規定が定められています。
【捜査機関は強盗に対して厳しい態度で臨む】
前述のように、強盗罪は極めて重大な犯罪であり、近年は「闇バイト」など組織的に行われるようなケースも増えたことから、捜査機関はより厳しい対応をとっています。
例えば、逮捕後に勾留された場合に接見禁止が付されたりすることがあります。
接見禁止とは、原則誰でも行うことができる面会について、逃亡や、証拠隠滅のおそれがあると疑うに足りる相当な理由があるとして、裁判所、検察官の請求もしくは職権にて、弁護士以外(家族や友人など)による接見(面会)を禁止することです。
共犯者がいる事件や組織的な事件、薬物事件など、特に逃亡や証拠隠滅のおそれが高いとされる事件に接見禁止が付されることが多く、今回のケースのような、いわゆる「闇バイト」に関連する事件は、組織的犯罪ですので、接見禁止が付される可能性が高くなります。
また、今回のような組織的な強盗事件となると、仮に被害者の方との示談が成立したとしても、不起訴処分とはならず、検察官によって起訴されるケースもあります。
【裁判でも厳しい判決に】
前述したように、強盗罪には罰金刑がないため、起訴された場合は必ず正式裁判となります。
そして、執行猶予は、「三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金の言渡し」の場合に付きますが(刑法第25条参照)、強盗罪の法定刑の下限は5年、強盗致傷罪は6年ですので、情状酌量等の法定の減刑事由がない限り、執行猶予が付く条件を満たしません。
そのため、初犯であっても実刑判決を受ける可能性が高いです。
【具体的な弁護活動】
ご家族や知人の方が強盗罪・強盗致傷罪で逮捕・勾留されてしまった場合、速やかに刑事事件に強い弁護士にご相談いただければ、迅速かつ適切な弁護活動を行うことができます。
接見禁止が付された場合は、弁護士を通じて、事件とは全く関係のないご両親との面会を認めても、罪証隠滅のおそれがないとして、接見禁止の一部解除の申立てを行います。
また、被害者の方と示談交渉を行って、宥恕条項付きの示談締結により不起訴処分の獲得を目指し、仮に起訴された場合でも、被害者の方からお許しをいただいていることを裁判にて情状酌量の余地があると主張して、執行猶予付き判決の獲得を目指します。
刑事処分の軽減のためには、迅速かつ適切な弁護活動が不可欠ですので、お困りの場合は速やかに刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
静岡県浜松市で起きた人身事故 被害者は意識不明の重体
今回は、静岡県浜松市で起きた人身事故の報道について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
27日浜松市天竜区の県道で、軽自動車と自転車が正面衝突する事故があり、自転車に乗っていた38歳の男性が意識不明の重体となっています。
27日正午頃、浜松市天竜区神沢の県道で、軽自動車と坂を下っていた自転車が正面衝突しました。
この事故で自転車に乗っていた38歳の男性が頭を強く打ち、意識不明の重体でドクターヘリで市内の病院に搬送されました。
天竜警察署は軽自動車を運転していた浜松市南区の83歳の男を過失運転致傷の現行犯で逮捕し、事故の原因を詳しく調べています。
警察によりますと現場の県道はカーブの多い山道で、自転車の男性は仲間とサイクリングをしていたということです。
(https://www.fnn.jp/articles/-/464743 12月27日 FNNプライムオンライン 「正面衝突で自転車の男性重体 軽自動車の運転手を逮捕 浜松市天竜区」より引用)
~過失運転致傷罪とは?~
自動車を運転中に人身事故を起こした場合に、しばしば適用される罪名です。
過失運転致死傷罪は、自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合に成立します(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条)。
被害者を傷害するに留まった場合を過失運転致傷罪と呼びます。
法定刑は7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金となっており、傷害が軽いときは、情状により、刑が免除される場合もあります。
~被害者が重傷の場合~
もっとも、被害者を死亡させるに至らなかった場合であっても、その容態が重い場合、逮捕、勾留の長期化、実刑判決などの重い処分を受ける可能性が予想されます。
過失運転致傷の疑いで逮捕されてしまった場合には、すぐに弁護士の接見を受け、今後の弁護活動についてアドバイスを受けることが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が過失運転致傷の疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
静岡県内の刑事事件・少年事件について、豊富な経験と実績をもつ弁護士が、初回の相談や接見といった事件の始まりから事件解決まで一貫して丁寧に対応させていただきます。
当事務所では、365日24時間体制で無料相談・初回接見サービスを受付致します。土日祝日も対応しており、可能な限り即日迅速な対応が可能な体制を整えております。刑事事件や少年事件でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。