クロスボウ所持で銃刀法違反事件に

クロスボウ所持で銃刀法違反事件に?

クロスボウ所持銃刀法違反事件に問われるのかということについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事案例】

静岡県沼津市に住んでいるAさんは、クロスボウの収集や鑑賞が趣味で、クロスボウを数台所持しています。
ある日Aさんがテレビを見ていると、ニュース番組で「令和4年3月15日からクロスボウが所持禁止となります!」と報道していました。
Aさんは「クロスボウを使った事件が多発したからといっていたけど、自分は眺めているだけなんだけどなあ。それでも手放さなければいけないのかな。手放すときは静岡県沼津警察署に持っていくのかな。」と思い、インターネットなどでクロスボウ所持銃刀法違反事件について調べ始めました。
(フィクションです)

【クロスボウとはどのようなものですか?】

クロスボウとはどのようなものでしょうか。
クロスボウとは、「引いた弦を固定し、これを解放することによって矢を発射する機構を有する弓のうち、内閣府令で定めるところによって測定した矢の運動エネルギーの値が、人の生命に危険を及ぼし得るものとして内閣府で定める値以上となるもの(一定の洋弓銃)をいう(銃刀法第3条)
とされています。

【銃刀法の改正について】

近年クロスボウが使用された凶悪事件が相次いで発生しました。
これにより令和3年6月16日に銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律、すなわち、いわゆる銃刀法を改正する法律が公布されました。
改正銃刀法の施行日以降、クロスボウの所持が原則禁止され許可制となることとなりました。
つまり、改正法の施行後、クロスボウを不法に所持した者は、銃刀法違反により罪に問われることとなります(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)。
改正銃刀法は、令和4年3月15日に施行されます。

【いつからクロスボウを所持できなくなるのですか】

改正銃刀法の施行時(令和4年3月15日午前0時)に所持しているクロスボウについては、そのクロスボウに限り(新しく買うなどしてはいけません)、施行日から起算して6か月の間(令和4年9月14日まで)は、次に述べるいずれかの措置をとるため、所持し続けることができます。
1所持許可を申請する
2廃棄する
3適法に所持することができる方に譲り渡す
いずれの措置も執らずに令和4年9月15日以降も所持し続けた場合は、不法所持となり先に書いた通り、銃刀法違反で3年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。

続いて1~3それぞれについて見ていきましょう。

1所持許可を申請する
クロスボウの所持許可を受けるためには、第一に許可の欠格要件(18歳に満たない者、禁錮以上の刑の執行を終えてから5年を経過していない者であるなどの人的欠格事由や、クロスボウの構造若しくは機能が一定の基準に適合しないといった物的欠格事由など)に該当しないことが必要です。
また、クロスボウの所持許可は標的射撃や産業目的等の用途のための所持に限定されており、例えば、鑑賞や収蔵の目的で所持許可を受けることはできません。

2廃棄する
個人で処分をするほか、警察署でも回収をしています。
3適法に所持することができる方に譲り渡す
個人間で譲り渡す場合には、相手方のクロスボウの所持許可証の原本を確認し、相手方がそのクロスボウを適法に所持することができる方であることを確認する必要があります。

よってAさんの場合は所持許可を申請したとしても、クロスボウの所持目的が収集や鑑賞であるため、所持許可が下りる可能性は低いと思われます。

【Aさんがクロスボウを持ち続けた場合の弁護活動】

Aさんが令和4年9月15日以降も、所持許可を得ずにクロスボウを所持した場合は銃刀法違反となる可能性が高いです。
ではAさんが銃刀法違反静岡県沼津警察署に検挙された場合、どのように弁護活動をしていくのでしょうか。

銃刀法違反事件では、違反態様が軽微であれば罰金処分となることが多いのですが、罰金処分は前科となるため、社会的不利益(会社を解雇される、学校を退学になる等)を被る可能性はゼロではありません。
ですので、刑事事件に強い弁護士が本人の反省と今後の指導をしっかりと行うことで、再犯を犯すことがないことや事案の軽微性や非悪質性を検察官に訴え、不起訴処分とするように活動していきます。
 
ご自身やご家族が銃刀法違反事件で警察署で話を聞かれることになった時は、ぜひ刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
 
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を中心に取り扱っている法律事務所です。
銃刀法違反事件において不起訴処分を勝ち取った実績のある刑事弁護士も多数在籍しております。
静岡県沼津市の銃刀法違反事件でご自身やご家族が警察署で話を聞かれることになった時は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

 

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー