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(架空の事例で検討)静岡県掛川市にて反則切符に自身の氏名ではなく、友人の名前を記載した文書偽造の事件について

2025-06-21

文書偽造の疑いで静岡県掛川市の男性が刑事事件の被疑者(容疑者)に

静岡・浜松 刑事事件・少年事件に特化した弁護士が一から対応

文書偽造の疑いで男性が刑事事件の被疑者(容疑者)になってしまった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

【事例】

静岡県掛川市で自動車を運転していた男性が、交通トラブルを起こしたとして、警察に停止を求められました。
その際、男性は別件で道路交通法に違反した事実を隠すため、「免許は家に置いてきた」と虚偽の説明を行い、さらに反則切符には自身の氏名ではなく、友人の名前等を記載し提出したことで、文書を偽造した疑いがかけられています。
(本件はフィクションです。)。

【公文書偽造か私文書偽造か】

(私文書偽造等)
第159条 行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
2(以下略)

本件で問題となる「交通反則切符」(反則告知書)のうち、違反者が自ら氏名等を記入し、指印を押して警察官に提出する部分は、公務員作成の公文書ではなく、違反者自身が作成名義人となる私文書であると解されています。
そして、その内容は交通違反という法令違反事実を証明するとともに、反則金納付義務の発生を前提づける点で「権利、義務若しくは事実証明に関する文書」に当たると言えることから、この部分については(公文書偽造を規律する刑法155条ではなく)刑法159条1項の保護対象文書ということになります。
被疑者は自分の違反事実を隠蔽する目的で、名義欄に友人の氏名を記入し(すなわち「他人の署名を使用」し)、しかもその文書を即時に警察官へ提出しているから、「行使の目的」の要件を満たします。
「偽造」とは、作成名義人と実際の作成者との人格の同一性を偽ることを言います(最高裁昭和59年2月17日判決参照)。
本件では、作成名義人が被疑者の友人であるのに対して、実際の作成者(作成人)は被疑者であるので、作成名義人と実際の作成者との人格の同一性にそごが生じているため「偽造」に当たります。
以上より、本件被疑者の行為には刑法159条1項の有印私文書偽造罪(および作成直後の提出行為により161条1項の同行使罪)が成立するものと考えられます。 

【在宅事件における弁護活動】

典型的な刑事事件として想起されるのは、報道等により毎日のように見聞きする逮捕を伴う事件(いわゆる身柄事件)です。
しかし、実際には刑事事件の多くは逮捕等の身体拘束を伴わない在宅事件として処理されています。
在宅事件では、警察等の捜査機関の呼び出しを受け適宜取調べに対応していくという形で事件が進展していくため、弁護士のアドバイスを仰ぎつつ適切な取調べ対応をすることが不可欠です。
また、現状身柄が拘束されていないからといって、今後一切逮捕等の身体拘束処分がなされないとも限らないことから、こういったリスクについても最小化していく措置が必要となるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、文書偽造事件も含む刑事事件全般を専門に取り扱っている法律事務所です。
刑事事件の被疑者(容疑者)になってしまった方は、通話料無料のフリーダイヤル(0120-631-881 24時間いつでも対応可)までお問い合わせ下さい。

(架空の事例で検討)静岡県磐田市にて警察官を名乗った男性が、詐欺で逮捕された事件について

2025-03-12

(事例で解説)警察官を装う詐欺の疑いで男性が逮捕

詐欺の疑いで男性が逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

【事例】

警察官を名乗って高齢者から現金をだまし取ったとして、詐欺の疑いで職業不詳の男性を逮捕した。
静岡県磐田警察署によると、男性は警察官を装って被害者宅に電話をかけ、「詐欺グループを摘発した際、あなた名義のクレジットカードと銀行口座が悪用されていることが判明しました。このままだと口座が凍結され、犯罪に関与しているとみなされる恐れがあります」「口座が凍結される前に預金をすべて出金し、こちらで保管する必要がある」などとうそをつき、被害者をだまして現金を自宅の庭に置かせた上で、これを持ち去った疑いがある。
(本事例はフィクションです。)。

【警察官を装う詐欺事件】

(詐欺)
第246条 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2(略)

本事例では、加害者が警察官を名乗り被害者に対して虚偽の事実を伝え自宅の庭に置かせた上でこれを持ち去りました。
まず、注意すべき点として本事例には刑法235条に規定される窃盗罪は適用されないということです。
窃盗罪は、他人の占有する財物を窃取することを構成要件としますが、本件では被害者が自らの意思に基づいて財物を提供しており、被害者の意思に反して他人の財物を窃取したとは言えません。
他方で、刑法246条1項に該当する「欺もう」(上記条文にいう「人を欺」く行為)による財物の詐取があると考えられます。
本件では、加害者が被害者に対して「口座が凍結される」などと嘘を伝えることで、被害者に犯罪に加担する恐れや自らの財産が危機にさらされる恐れがあると信じ込ませています。
これにより被害者は現金を庭先に置くという行為(被害者による交付行為)をしましたが、被害者が嘘を信じ錯誤に陥っていなければこのような行動を取ることはなかったと言えるため、加害者が財物を取得した時点で刑法246条1項にいう詐欺(既遂)罪が成立するものと考えられます。
 

【詐欺事件における弁護活動】 

まず、何よりも重要なのが逮捕後の速やかな弁護士による接見(逮捕されてしまった被疑者との面会)です。
自白事件か否認事件か(被疑事実を認めているか否か)にかかわらず、逮捕されてしまった方は日常生活から物理的に隔絶されることに伴い精神的に不安的な状態に置かれることが少なくありません。
また、多くの方は身体拘束状態がいつまで続くのか、これから自らがどうなってしまうのかといった点に強い関心を抱くものの、必ずしも法律に明るいわけではないため、これらに対して明確な見通しを持つことは困難と言わざるを得ません。
こういった疑問や不安を解消したり軽減したりすることも弁護士の役割の一つであり、このような弁護活動が逮捕という事件の初期段階に行われるメリットは法的な面にとどまらないことがお分かり頂けるかと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、本件のような詐欺事件などを含む刑事事件を専門的に扱う法律事務所です。
詐欺事件での早期接見や弁護士との法律相談を希望される方は、通話料無料のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお問い合わせください。

(架空の事例で検討)静岡県伊豆市にて男性が、強盗未遂(および建造物侵入)で逮捕された事件について

2025-02-28

(事例で解説)強盗未遂(および建造物侵入)の疑いで男性が逮捕

強盗未遂(および建造物侵入)の疑いで男性が疑いで男性が逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

【事例】

静岡県伊豆市の店で、従業員に金属製の工具のようなものを見せて脅し、商品を奪ったとして伊豆中央警察署は容疑者の20代の男性を逮捕しました。
警察の調べに対し、逮捕された男性は容疑を否認しているということです。
(本事例はフィクションです)。

〜強盗罪(刑法236条1項)および建造物侵入罪(刑法130条前段)〜

本件では、被疑者の男性が店舗従業員に対して金属製の工具のようなものを示して脅迫し、商品を奪った行為について、刑法236条1項(強盗罪)が適用されることが考えられます。
刑法236条1項は、強盗罪について「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、5年以上の有期懲役に処する」との定めを置いています。
確立した判例によると強盗罪の成立には、被害者の反抗を抑圧するに足りる程度の「暴行」または「脅迫」が必要です。
本件では、工具のようなものを示して脅迫した行為が、従業員に強い恐怖心を与え、反抗を極めて困難にさせたものと評価されたことから強盗罪での逮捕に至ったと考えられます。
さらに、この「脅迫」を用いて店内の商品を奪った行為は、財物の「強取」に該当するため、強盗罪の構成要件を満たし得ることになります。

また、店舗への侵入の状況次第では、刑法130条前段(建造物侵入罪)も成立し得ます。
同条は「正当な理由がないのに、⋯⋯人の看守する⋯⋯建造物⋯⋯に侵入した者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する」旨を規定しています。
本件において、被疑者の男性が商品奪取という違法な目的で店舗に立ち入った場合、同条にいう「侵入」行為と評価され、建造物侵入罪が成立する可能性が高いでしょう。

〜強盗事件(否認事件)における弁護活動〜 

本件では逮捕されてしまった男性は容疑を否認しておりいわゆる否認事件であることに注意を要します。
上記では一般論として「脅迫」要件を満たし強盗罪が成立しうることを前提として解説をしていますが、本当に強盗罪が成立するのかは個々の事案に即して慎重に検討する必要があります。
なぜならば、もし被疑者の行為が「脅迫」要件を満たすものとは言えない場合、成立するのは窃盗罪(と建造物侵入罪)にとどまることになり、その後の処分等が大きく変わってくる可能性があるためです。
本件でいうならば、被害者に対する脅迫行為は金属製の工具のようなものを示してなされたとされていますが、そのような行為にはどの程度の危険性があったのか(あるいはそもそも被疑者が示したものは何なのか)を明らかにすることが被疑者の弁護活動において重要なポイントとなるといえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、強盗事件などを含む刑事事件を専門的に取り扱っている法律事務所です。
強盗事件でご家族等が逮捕されてしまった方は、通話料無料のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお問い合わせください(24時間対応可)。

(架空の事例で検討)静岡県島田市にて役所の職員に対し暴行をし、公務執行妨害の疑いで逮捕された事件について

2025-02-14

(事例で解説)公務執行妨害の疑いで男性が逮捕

静岡県内の刑事・少年事件

公務執行妨害の疑いで男性が逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

【事例】

役所の窓口対応をした女性職員の腕を強く掴む暴行を加え、業務を妨害したとして男性が逮捕されました。
静岡県島田警察によると、男性は、転入出の手続き等を行うために役所を訪れ、窓口で応対した被害者の腕を強く掴む暴行を加え、業務を妨害した疑いをもたれています。
近くにいた第三者が警察に通報し、臨場した警察官に男性は逮捕されたということです。(本事例はフィクションです。)

~公務執行妨害(刑法95条1項)の適用〜

(公務執行妨害)
第95条 公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
2(略)

上記の刑法95条1項が規定する公務執行妨害罪の典型例として、多くの方が想起されるのは警察官の職務を妨害したような場合だと思います。
では、本件のような役所における通常の業務対応を妨害した場合にも本罪が適用されるのでしょうか。
まず、妨害の対象者が「公務員」であることが、本罪の適用の前提となります。
この点、刑法は7条1項において「国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員、委員その他の職員」を刑法が保護の対象とする公務員であると規定しており、本件職員がこれに当たることに特に争いはないでしょう。
次に「職務」の範囲についてですが、判例において「職務」とは「ひろく公務員が取り扱う各種各様の事務のすべてが含まれる」とされていることが確認できます(最判昭和53年6月29日)。
したがって、警察官が行う権力性を伴う公務ではない本件のような職務行為もまた公務執行妨害罪による保護の対象となり、本件における男性による暴行は本罪の適用対象となると考えられます。

〜公務執行妨害事件の弁護活動〜

刑事事件において逮捕後に勾留されてしまった場合、被疑者は逮捕に引き続き身体の自由を奪われることになるため、その身体拘束処分を回避したり争ったりすることが重要な弁護活動となります。
逮捕後に被疑者は送検されることになりますが、検察官が裁判官に対し勾留を請求した場合、裁判官がその審査をします。
そこで弁護士として、まずは検察官が勾留請求をする段階で、検察官への面談や意見書によって勾留請求をしないように求める活動を行うことが考えられます。
仮に勾留請求がされてしまったとしても、裁判官は勾留請求を却下することができますから、弁護士としては意見書を提出するなどして勾留請求却下を目指した活動を行います。
もし勾留が決定された場合でも、これに不服があるとして準抗告を申し立てることができます(刑事訴訟法429条1項2号)。
このように被疑者の身体拘束を争う手段は複数ありますが、その手段の選択はタイミングや個別具体的な事実関係によるため、刑事事件に関する経験値と高度な専門性が求められることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、公務執行妨害事件を含む刑事事件を専門としている法律事務所です。
公務執行妨害事件で逮捕されてしまった方のご家族等は、24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)までお問い合わせください。

(架空の事例で検討)静岡県裾野市にて未成年誘拐の疑いで女性が逮捕された事件について

2025-02-06

(架空の事例で検討)静岡県裾野市にて未成年誘拐の疑いで女性が逮捕された事件について

静岡県内の刑事・少年事件

未成年誘拐の疑いで男性が逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

【事例】

未成年者誘拐の疑いで逮捕されたのは、静岡県裾野市の自称フリーランス業の女性です。
警察によりますと、女性はインターネットを通じて知り合った男子中学生を未成年と知りながら誘い出し、車に乗せて連れ去った疑いが持たれています。
その後、市内のショッピングモールで女性と一緒にいた男子中学生を警察が発見し、無事保護しました。
男子中学生にケガはありませんでした。

(本事例はフィクションです。)

~未成年誘拐罪とは〜

(未成年者略取及び誘拐)
第224条 未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。
(親告罪)
第229条 第224条の罪及び同条の罪を幇助する目的で犯した第227条第1項の罪並びにこれらの罪の未遂罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

未成年誘拐罪とは、被害者の自由とともにその親権者の監護権・保護監督権を保護することを趣旨とする犯罪です。
上記の条文を見ると、刑法224条は「略取」「誘拐」と二つの行為態様を規定しています。
「略取」とは、暴行・脅迫を手段として、人をその生活環境から離脱させ自己等の事実的支配下に置くことを言います。
これに対し、「誘拐」とは、暴行・脅迫ではなく欺もうや誘惑的な手段を用いて、上記行為を行うこと言います。
したがって、刑法224条の罪は、暴行・脅迫などの手段が採られていない場合にも成立しうることになります。
本件では、被疑者がインターネットを利用して被害者である未成年者と接触し、その後車に乗せて移動したことから、(暴行・脅迫を手段としない)「誘拐」に該当すると考えられたことから逮捕に至ったものと考えられます。
特に本件のようなインターネットを介した未成年者に対する誘拐は、現代においては刑法224条が想定する典型的な事例の一つといえるでしょう。

〜未成年誘拐事件における刑事弁護活動〜 

上記した刑法229条が規定していることから分かるとおり、未成年誘拐罪は親告罪です。
親告罪とは、被害者らによる告訴がなければ公訴を提起することができない(起訴できない)犯罪のことを言います。
つまり、仮に被害者らによる告訴がなされていたとしても、被害者らとの間で示談をし告訴を取り消してもらうことができれば、被疑者は不起訴処分となり刑事処分を回避することができるのです。
したがって特に親告罪(かつ罪を認めている事件)においては、示談を成立させることが極めて重要な弁護活動となることがお分かりかと思います。
当然、示談交渉する際には被害者やそのご家族の方とコンタクトをとる必要がありますが、これらの活動を被疑者やその関係者が行うことは現実的ではなくまた望ましくもありません。
そこで、弁護士が検察官や警察官といった捜査機関等を通じ、被害者やそのご家族に配慮した形で示談交渉を行なっていくことになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、未成年誘拐事件を含む刑事事件を専門として扱っている法律事務所です。
未成年誘拐事件で逮捕されてしまった方のご家族等は、365日/24時間対応している弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお電話ください。

(架空の事例で検討)静岡県磐田市にて借金の担保としてパソコンを窃取した事件について

2024-11-26

静岡県磐田市の借金の弁済の担保と窃盗罪

静岡県磐田市の借金の弁済の担保と窃盗罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。 

 

【刑事事件例】

AさんはVさんに30万円を貸しており、返済を迫っていました。
しかしVさんがなかなか返済をしないため、Aさんは業を煮やし静岡県磐田市にあるVさんのマンションに忍び込み「金を返すまでパソコンは預かる」と机の上に書置きし、Vさんのパソコンを持ち帰って自宅の物置にしまっておきました。
その後Vさんは静岡県磐田警察署に被害届を出したため、Aさんは静岡県磐田警察署で窃盗罪と住居侵入罪で話を聞かれることになりました。
(フィクションです)

【借金の弁済の担保としてパソコンを盗む行為について】

AさんはVさんのパソコンを売り払おうとか自分で使おうと思っていたわけではありません。
借金の弁済の担保として自宅で保管していたのですが、窃盗罪にあたるのでしょうか。

【売り払ったり自分で使おうとしなくても窃盗罪になるのか】

窃盗罪の条文は

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。(刑法第235条)
となっております。

・窃盗罪の意味
他人が占有する財物を窃取する行為は、窃盗罪となります。
・窃盗罪の保護法益
事実上の占有権が窃盗罪の保護法益とされています。
・窃盗罪の故意について
窃盗罪が成立するためには、

①他人の占有を排除し、財物を自己または第三者の占有に移す意思

②不法領得の意思が必要です。
「不法領得の意思」とは、他人の物を経済的用法に従い自分の物のように利用または処分する意思のことで、その物を利用する意思は一時的なものでも構いません。
※「経済的用法」とは、その物の本来の用法に従って利用することです。(例:自転車ならば、乗って利用する)

「他人の占有を排除する(侵害する)」行為は、それをどのような目的によって行っているかによって成立する罪名が違います。
・不法領得の意思をもって他人の占有を侵害する→窃盗罪
・隠匿・廃棄の意思のみで他人の占有を侵害する→器物損壊罪
となります。

【住居侵入罪について】

住居侵入罪の条文は

正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。(刑法第130条)

つまり、他人の家(住居)又はマンションやアパートなどの共同住宅に無断で侵入した場合は住居侵入罪に問われますということです。
※借金の弁済の担保を手に入れるため、というのは正当な理由にはなりません。

【刑事事件例について】

Aさんは自己の直接的な利益(借金の弁済の担保とすること)のために、Vさん(所有者)の意思に反して占有を侵害する意思があり、それは不法領得の意思と同一とされますので、Aさんには窃盗罪と、Vさん宅に正当な理由もなく侵入したので住居侵入罪が成立する可能性が高いと思われます。

【Aさんに対する弁護活動について】

いくら借金を返してもらえないからといって、人の家に忍び込んで勝手に担保として金品を持っていくのは窃盗罪と住居侵入罪にあたります。
Aさんはまず、弁護士を通じて被害者Vさんへの被害弁償及び示談交渉を行うことが大切になるでしょう。

窃盗罪、住居侵入罪の被害届が提出される前に、被害者に対して被害を弁償して示談を成立させることができれば、警察未介入のまま事件を解決できる可能性があります。
窃盗罪、住居侵入罪としてすでに警察が介入している場合であっても、被害者との間で被害弁償及び示談を成立させることで、逮捕や勾留を回避して早期に職場復帰や社会復帰の可能性を高めることができます。

窃盗罪は被害金額が大きくなく同じような前科がなければ、被害者との示談成立により起訴猶予による不起訴処分を目指すことも可能です。
起訴猶予による不起訴処分は前科とはなりません。

ぜひ早期に、刑事事件に強い弁護士に相談をしてください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件専門の法律事務所です。
窃盗罪や住居侵入罪に詳しい弁護士も在籍しております。
ご家族やご自身が窃盗罪や住居侵入罪で話を聞かれることになった、逮捕されてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

(架空の事例で検討)静岡県静岡市にて電車内で痴漢行為が見つかった場合の対応について

2024-11-09

静岡市駿河区の痴漢事件  

静岡市駿河区の痴漢事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が架空の事例をもとに解説します。

【事例】

AさんはJR東海道本線で毎朝JR藤枝駅からJR静岡駅まで通勤しています。
ある朝、AさんはJR焼津駅を発車したあたりで満員電車の中で前に立つVさんのお尻を触りたくなり、Vさんが満員電車内で抵抗できないことをいいことに、スカートの上からお尻をなでました。
するとAさんは、Vさんの隣にいたBさんに手をつかまれ次のJR安部川駅で降ろされ、その後Aさんはかけつけた静岡県静岡南警察署の警察官に引き渡されました。
(フィクションです)

【痴漢は何罪になりますか?】

静岡県迷惑行為防止条例違反、もしくは不同意わいせつ罪となります。

【痴漢における静岡県迷惑行為防止条例違反と不同意わいせつ罪の境目】

静岡県迷惑行為防止条例になるのか、不同意わいせつ罪になるのかの区別は、触った場所や触り方の執拗さや程度によって判断されることになります。
つまり、被害者の陰部に触れる行為は、一般的に不同意わいせつ罪に当てはまることになりますが、(ただし、厚手の着衣の上から触るにとどまる場合は静岡県迷惑行為防止条例違反を適用することが多いです。)被害者の臀部(お尻)に触れる行為は、その触り方や執拗さや程度によることとなります。
着衣の上や下着の上から臀部をなでる行為は、一般的に、その接触の程度からわいせつ行為には至っておらず、静岡県迷惑行為防止条例違反となる傾向がありますが、下着の中に手を入れ直接臀部をなでる行為は一般的に、その接触の程度などからわいせつ行為となる傾向があります。
ただし、服の上から触る行為であっても、無理矢理抱きついたり胸部(胸)や臀部を無理矢理揉む行為は不同意わいせつ罪に問われることが多くなります。
 

【事例について】 

AさんはVさんのスカートの上からそのお尻をなでており、わいせつの程度には至っていません。
よってAさんは静岡県迷惑行為防止条例違反の罪責を問われる可能性が高いと思われます。

【Aさんの弁護活動について】

痴漢行為をしていない時は、すぐ弁護士を呼んでください
痴漢行為をしていないにもかかわらず、痴漢事件の容疑をかけられて逮捕されたり、警察署に呼ばれて捜査されてしまった場合は、すぐに弁護士を呼んで下さい。
冤罪を防ぐために、あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕後すぐに逮捕された本人のもとへ接見に向かい、嘘の自白をしないよう取調べについての対応をアドバイスします。
また目撃者や客観的な証拠を探し出すことで、被害者や目撃者の供述が信用できないことを主張していきます。

起訴前でも起訴後でも被害者と示談をします
実際に痴漢行為をしていた場合でも、起訴前に示談をすることにより、不起訴処分になり前科がつかなくなる場合があります。
さらに、示談をすることで釈放の可能性も高まりますので、示談によって早期の職場や学校への復帰・社会復帰を図ることもできます。
起訴前でも起訴後でも、被害者の処罰感情や被害弁償と示談の有無などが処分に大きく影響することになるので、弁護士を介して納得のいく示談をすることが重要となります。

逮捕された時は、できるだけ早急に弁護士と面会しましょう
痴漢事件で逮捕されたとしても、適切な取調べ対応と弁護活動によって早く留置場から出る可能性が高まります。
痴漢事件で逮捕された方が早く留置場から出るためには、逮捕された後に勾留されないことが大切です。
勾留されないようにするためには、逮捕後の早い段階で弁護士と面会して取り調べへの対応を話し合い、身元引受人(ご家族など)の協力を得ることが大切です。
さらに弁護士から検察官や裁判官に対して、本人の反省と二度と痴漢をしない旨を主張し、釈放してもらうよう働きかけます。

 

まずは弁護士に相談を

このように、刑事事件に強い弁護士、示談交渉に強い弁護士に早期に相談をすることがとても大切です。 
ご自身やご家族が痴漢事件で話を聞かれることになったり逮捕されてしまった方は、ぜひ刑事事件や示談交渉に強い弁護士に早急にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
示談交渉や適切な主張や立証を行った経験のある刑事弁護士も多数在籍しております。
痴漢事件でご自身やご家族が話を聞かれることになった、逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

(架空の事例で検討)静岡県袋井市にてインターネット上での誹謗中傷をして侮辱事件に発展

2024-09-25

インターネットで誹謗中傷をして侮辱事件に  

インターネットで誹謗中傷をして侮辱事件に発展したケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事例】
Aさんは、誰でも見ることができるインターネットの掲示板に「Vはクズな男だ、あんな奴なんで生きてるんだろう。」などとVさんの実名を挙げて書き込みをしました。
数週間後、Vさんが居住する静岡県袋井市を管轄する袋井警察署の警察官がAさんの自宅を訪ね、Aさんは侮辱罪で袋井警察署で話を聞かれることになりました。
(フィクションです)

【インターネットで他人を誹謗中傷することについて】
インターネット社会が発展するに伴い、他人を誹謗中傷する内容がインターネットの掲示板やSNSに書き込まれることが増加しています。
インターネットで不特定または多数人が閲覧できる場合、名誉棄損罪か侮辱罪が成立する可能性があります。
名誉棄損罪と侮辱罪では次に述べますとおり、法定刑に大きな違いがあります。
 
【名誉棄損罪】
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金に処する。(刑法第230条第1項)
死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。(刑法第230条第2項)

【侮辱罪】
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、一年以下の懲役若しくは禁錮若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。(刑法第231条)

【名誉棄損罪と侮辱罪の共通事項】
1 人の名誉
 「人」とは、行為者以外の自然人、法人、その他の団体をいい、「名誉」とは、外部的名誉、すなわち、人の価値に対する社会的評価をいいます。
 人の倫理的価値(品性)、政治的・学問的・芸術的能力、容貌、健康、身分、家柄など社会において価値があるとされるものが含まれますが、人の経済的な支払い能力に対する評価(信用)は、信用棄損罪の対象となります。
2 公然
 不特定または多数人の認識しうる状態をいい、「不特定」とは相手方が特殊な関係によって限定されたものでないことをいい、摘示の相手方は特定かつ少数であっても、伝播して間接的に不特定多数人が認識できるようになる場合も含まれます。
3 名誉棄損罪、侮辱罪とも親告罪です。

【名誉棄損罪と侮辱罪の違い】
1 事実の摘示について
 名誉棄損罪は、「事実を摘示して、人の名誉を毀損する」ことで、人の社会的評価を低下させる恐れのある具体的事実を指摘、表示することをいい、単なる価値判断や評価は含まれません。
 また、摘示される事実は、その真否を問わないし、公知の事実でもよく、また事実を摘示する方法に制限はなく、口頭、文書、写真(わいせつな写真と顔写真の合成)などがあります。
 「名誉を毀損する」とは、人の社会的評価を低下させる恐れのある状態を作ることをいい、現実に社会的地位が傷つけられたことは必要ではありません。
 侮辱罪は、「事実を摘示しなくても、人を侮辱する」ことで、具体的事実を摘示することなく、人の社会的評価を低下させるような抽象的判断、批判を表現することをいいます。
 表現補法に制限はなく、口頭、文書、動作などによってもかまいません。
2 故意
 名誉棄損罪は、公然と事実を摘示して人の名誉を毀損することの認識・認容が必要です。
 侮辱罪は、事実を摘示することなく、公然と人を侮辱することの認識・認容が必要です。
3 違法性の阻却
 名誉棄損罪にのみ規定があり、

 ①摘示事実が公共の利害に関する事実であること(事実の公共性)

 ②その目的がもっぱら公益を図るためであること(目的の公益性)

 ③摘示事実が真実であることの証明があったこと(事実の真実性)の場合に違法性は阻却されます。

【刑事事件例について】
Aさんは誰でも見ることができるインターネットの掲示板に(=公然)、「Vはクズな男だ」と具体的な事実ではなく、抽象的な評価を示して、Vさんの社会的評価を低下させ得る内容の書き込みをしています(=事実を摘示することなく侮辱)。
よって、Aさんには侮辱罪が成立すると思われます。

【Aさんに対する弁護活動】
インターネットにおける誹謗中傷に関する犯罪は、名誉棄損罪であれ侮辱罪であれ、被害者が存在します。
よって、被害者との示談交渉が大変重要になってきます。
示談交渉とは、当事者同士で話し合って解決を模索することですが、加害者本人が示談交渉をすることはほぼ不可能ですし、ほぼ弁護士にしかできません。
被害者が刑事告訴を考えていた時、示談交渉をして刑事告訴をしないように働きかけることもできます。
名誉毀損罪や侮辱罪は上記のとおり親告罪ですので、示談交渉の前に被害者が刑事告訴をしていた場合でも告訴を取り下げてもらうことができれば不起訴になります。
 
ご自身やご家族がインターネットで誹謗中傷の書き込みをしてしまい心配だという方は、ぜひ刑事事件に強い弁護士にお早めにご相談ください。
 
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
示談交渉を行った経験のある刑事弁護士も多数在籍しております。
インターネットで誹謗中傷の書き込みをしてしまい不安だという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

(架空の事例で検討)静岡県藤枝市にて酒酔い運転で逮捕されてしまったらその罰則は?

2024-09-09

(架空の事例で検討)静岡県藤枝市にて酒酔い運転で逮捕されてしまったらその罰則は?

静岡県藤枝市の酒酔い運転事件について、架空の事例に基づいて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事例】

会社員のAさんはある夜、缶ビール数本と日本酒コップ数杯飲んだ後、自分の車を運転して近くのスーパーに向かいました。
数分後、蛇行運転をしているAさんの車両を発見した藤枝警察署の警察官がAさんの車を停止させました。
Aさんは呂律が全く回らず、まっすぐに歩くこともできませんでした。
警察官がAさんに呼気検査をしたところ、呼気1リットル当たり0.37mgのアルコールが検出されました。
Aさんは酒酔い運転の容疑で逮捕されました。
(フィクションです。)

【飲酒運転について】

飲酒運転については2007年の道路交通法改正により、酒気帯び運転、酒酔い運転共に罰則が強化されて厳罰化されるとともに、飲酒運転を容認・助長することになる車両提供者・酒類提供者・同乗者についても罰則が定められて処罰範囲が拡大されました。
飲酒運転は2種類あります。

①酒気帯び運転
呼気中アルコール濃度が1リットルあたり0.15mg以上含まれる状態で運転することです。

②酒酔い運転
アルコール濃度の検知値には関係なく、酒に酔った状態で運転が困難だと思われる状態で運転をすることを指します。
直線上を歩いてふらつかないか、視覚が健全に働いているか、など運動や平衡感覚機能が麻痺していないか、また、言動などから認知能力の低下がないかなどが判断されます。
アルコール濃度が0.15mg未満でも体質によっては酒酔い運転に該当することもあり得ます。

【罰則について】

①酒気帯び運転
3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

②酒酔い運転
5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

上記の罰則については検問や職務質問で検挙された場合であり、飲酒運転で死傷事故を起こした場合は更に厳しい刑罰が科されます。

【酒酔い運転で逮捕されてしまった時は】

Aさんは逮捕され、さらに勾留が決定されると長期間警察署の留置場にいることになります。
留置場にいる間は会社に行くことができませんので、会社に酒酔い運転をして逮捕されたことがわかってしまう可能性があります。
逮捕されてしまった場合、まず弁護士は身体解放に向けて活動していきます。
しかし身体解放されてもそれで事件が終わるわけではありません。
先に述べた罰則のうち、懲役刑になるのか、罰金刑になるのか、さらに執行猶予が付くのか罰金はいくらくらいになるのか、それとも起訴猶予になるのかとても不安だと思います。
事件の流れや、処分の見通しについては弁護士に相談するようにするのがよいでしょう。

 

刑事事件に特化した弁護士

ご家族が酒酔い運転で逮捕されてお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
無料法律相談や、初回接見サービスのご予約は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお気軽にお電話ください。

自分の家族が特殊詐欺事件で逮捕された―国選弁護人と私選弁護人の違いはどこにある?

2024-01-03

自分の家族が特殊詐欺事件で逮捕された―国選弁護人と私選弁護人の違いはどこにある?

着手金0円から 明確な報酬体系

家族が特殊詐欺事件に加担した嫌疑で逮捕・勾留された事案を想定して、国選弁護人と私選弁護人の違いについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【ケース】

静岡県沼津市在住のAさんは、沼津市内の会社に勤める会社員です。
Aさんは生活苦からSNSで副業を探していたところ、荷物を受け取りに行くことで日当5万円との投稿を目撃し、募集しました。
Aさんは指示役から警察官を装って静岡県沼津市内の指定された高齢者宅に行きキャッシュカードを受け取るよう言われていたため、いわゆる特殊詐欺の受け子と呼ばれる立場であることを認識してい乍ら、行為に及びました。
後日、Aさんの自宅に沼津市内を管轄する静岡県沼津警察署の警察官が来て、Aさんを詐欺罪で通常逮捕しました。

逮捕の知らせを受けたAさんの家族は、国選弁護人がどのような制度なのか分からず、弁護士に質問しました。

≪ケースはすべてフィクションです。≫

【特殊詐欺について】

オレオレ詐欺・母さん助けて詐欺・振り込め詐欺のほか、様々な通称があるいわゆる特殊詐欺は、今なお被害件数が多く、被害額も甚大です。
昨年(2023年)も、投資の名目で札幌市・佐賀市の被害者がそれぞれ1.5億円の詐欺被害に遭ったと報道されている反面、海外を拠点に活動している特殊詐欺グループの架け子や指示役らが逮捕されるなど、捜査機関も被疑者の検挙に向けて精力的に捜査しています。

ケースのように被害者宅を訪問して現金やキャッシュカードを受け取る「受け子」と呼ばれる行為は詐欺罪に当たり、初犯でも被害金額や件数次第で実刑判決を受ける可能性があります。

【刑事手続きの流れ】

刑法をはじめとする各法に触れる行為をした場合、警察官や検察官などの捜査機関によって捜査をされ裁判に付される可能性がありますが、その立場は

・起訴される前:「被疑者」
・起訴された後:「被告人」

となります。
報道などで「容疑者」と呼ばれているのは「被疑者」を指す場合が一般的です。
この被疑者の段階で、捜査機関は捜査を行う上でやむを得ない場合には逮捕し、検察官に送致します。
検察官は、被疑者の捜査を行う、あるいは警察官に捜査指揮したうえで、起訴するべき事案であると判断した場合、裁判所に公判請求(起訴)します。
逆に、証拠が十分でない場合や起訴する必要がないと判断した場合等には、被疑者を不起訴とします。

【被疑者段階での国選弁護人と私選弁護人】

被疑者になった時点で、弁護士を弁護人として選任する権利があります。
この場合に国選弁護人と私選弁護人のいずれを選ぶべきなのか、ということになりますが、国選弁護人が選任される場合とは

・被疑者が勾留されている
・原則として資力(現金と預貯金)が50万円未満

とされています。
そのため、資力がある(弁護人を自ら選任するほどの余裕がある)場合や勾留されていない場合には、国選弁護人は選任されません。

国選弁護人のメリットは、原則として費用負担がかからない(国が負担する)ことになるという点です。
国選弁護人を選任する上で注意したい点としては、①国選弁護人を選ぶことができないため刑事弁護の経験が少ない弁護士が選任されることがある、②国選弁護人は被疑者(・被告人)の弁護人であり家族の依頼ではないため、家族に連絡・報告をしないこともある、③国選弁護人の報酬は極めて少ないため、モチベーションが高くない場合がある、といった指摘があります。

他方、私選弁護人は、資力などの要件がないため、捜査対象である被疑者となっていれば、逮捕・勾留の如何に関わらずいつでも選任することができます。
但し、弁護士費用は(保険による弁護士費用特約で減免できる場合もありますが)基本的に全額自己負担ですので、その点は留意する必要があります。

【被告人段階での国選弁護人と私選弁護人】

起訴された被告人については、被疑者段階で勾留されていて国選弁護人が就いている場合、引き続き同じ弁護士が国選弁護人として弁護をします。
在宅で捜査を受けた、あるいは釈放された状態で起訴され被告人の場合、「弁護人選任に関する回答書」という書類が届きます。

基本的に、資力がある方は私選弁護人に弁護を依頼する必要があります。
しかし、刑事事件は民事事件と異なり、

刑事訴訟法289条1項 死刑又は無期若しくは長期3年を超える懲役若しくは禁錮にあたる事件を審理する場合には、弁護人がなければ開廷することはできない。

と定められているため、ほとんどの事件で弁護人がいなければ刑事裁判を開廷することができないことになっています。
ケースの場合、特殊詐欺による詐欺事件で起訴されたという事例を想定しています。
詐欺罪は刑法246条1項で「10年以下の懲役に処する。」と定められていますので、「長期3年を超える懲役…にあたる事件を審理する場合」に該当し、必要的弁護事件となるため、必ず弁護士が弁護人に就いている必要があります。
そこで、資力がある場合でも、事情により私選弁護人に依頼することができない場合には、国選弁護人が選任されます。

【弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所について】

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所には、日々多くの相談・接見の依頼が寄せられます。
例えば、
・国選弁護人が就くタイミングを知りたい
・国選弁護人から連絡がない
・国選弁護人から「私はほとんど経験したことがない事件」と言われ不安に思っている
・別の私選弁護人に弁護を依頼しているが弁護士を代えたい
など、その内容は様々です。
当事務所では、国選弁護人が就いている場合でもそうでない場合でも、被疑者・被告人の方が逮捕・勾留されている際は先ずは「初回接見サービス(有料)」をご案内しています。
初回接見サービスは、当事務所の刑事事件・少年事件を専門とする弁護士が、弁護人となろうとする者という立場で接見をするものです。

刑事訴訟法39条1項 身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。

通常、国選弁護人が就いている場合に私選弁護人を選任した場合、国選弁護人は自動的に解任されることになりますが、弁護人となろうとする者が接見する場合には国選弁護人は就いたままの状態が維持されます。
そのため、国選弁護人が就いている場合でも、当事務所の弁護士による初回接見サービスを利用して、その弁護士の説明を聞いた上で国選弁護人に引き続き弁護を依頼するか当事務所の弁護士を私選弁護人として選任するか、検討することができます。

静岡県沼津市にて、家族が特殊詐欺事件で逮捕・勾留されていて国選弁護人と私選弁護人のどちらにするか検討されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。

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