Archive for the ‘刑事事件’ Category
静岡県浜松市で窃盗目的で事務所に侵入して現行犯逮捕
静岡県浜松市で窃盗目的で事務所に侵入して現行犯逮捕
他人の所有・管理する住宅や建造物等に侵入して窃盗を行う場合に生ずる刑事責任およびその手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
元会社員で現在無職のAさんは、ある晩、以前に勤めていた静岡県浜松市に所在するV会社に侵入し、現金の入っていた金庫を開けようとしたところを巡回中の警備員に取り押さえられ、駆け付けた静岡県警浜松東警察署の警察官によって建造物侵入罪および窃盗未遂罪の疑いで現行犯逮捕されました。
Aさんの両親はAさんが現行犯逮捕されたと警察から連絡を受けて大変ショックを受け、刑事事件に詳しい弁護士にAさんの接見を依頼することにしました。
(※フィクションです。)
【二つの罪を犯した刑事事件~建造物侵入罪と窃盗罪~】
上記刑事事件例に類似の事件として、平成30年3月10日、窃盗目的で静岡県富士市内の県立高校に侵入したとして、建造物侵入罪と窃盗未遂罪の疑いで、住所不定無職の男性が現行犯逮捕されました。
現場周辺をパトロール中の警察職員が、被疑者が校舎から出てきたところを現行犯逮捕したとのことで、被疑者は逮捕事実を認めているようです。
同市内の学校では不審者に建造物侵入される事件が相次いでいたといい、同一の被疑者が関与していた可能性もあるとみて、警察は余罪を追及しています。
このような刑事事件では、建造物侵入罪(刑法130条)と窃盗罪(未遂罪も含む)(刑法235条)の2つの罪が成立していますが、財物がある建造物の侵入が窃盗行為の手段であること(牽連犯)から、刑法54条により、成立する罪の中で最も重い罪で処断するとするのが判例の考えです。
建造物侵入罪または窃盗罪の単独の罪であれば、不起訴処分を獲得する可能性も十分あり、起訴された場合でも罰金刑または執行猶予付き判決の可能性が高いと言えます。
しかし、建造物侵入罪および窃盗罪の2罪が成立する場合には、高い確率で起訴され、また実刑判決が下る可能性が高くなってきます。
よって、建造物侵入罪および窃盗罪の疑いで逮捕された場合には、被疑者のご家族様等は、すぐに刑事事件専門の弁護士に接見を依頼し、被疑者の被疑事実の認否の確認や取調べ対応の助言など、今後の刑事手続きを踏まえた弁護活動に移ることが望ましいでしょう。
静岡県浜松市の窃盗目的で事務所等に侵入して逮捕された刑事事件でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料の法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
静岡県島田市で万引き(窃盗)から暴行ふるって事後強盗罪
静岡県島田市で万引き(窃盗)から暴行ふるって事後強盗罪
万引き(窃盗罪)などの犯罪が発覚して逃走するために暴行を振るった場合、非常に重大な事後強盗罪へ発展する可能性とその刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
静岡県島田市在住の無職Aさん(66歳)が、夜遅くに市内のスーパーで食料品等を万引き(窃盗)したところ、店員Vが万引き(窃盗)に気付いてAさんに指摘し、Aさんを取り押さえようとしたところ、Aさんはポケットから折りたたみナイフを取り出して、Vさんの腕を浅く切りつけ、Vさんが身を引いたことに乗じて駐車場に止めてある自動車で逃走しました。
Vさんは、すぐに静岡県警島田警察署に被害を訴え、警察は事後強盗致傷罪の疑いでAさんの行方を追っています。
(※フィクションです)
上記刑事事件例は、平成30年12月15日、千葉県四街道市のコンビニエンスストアで、万引きをして逃げた男が、追いかけてきた店員の男性を刃物のようなもので刺した事件をモデルにしています。
警察によると、15日午後4時すぎ、四街道市のコンビニの女性店員から「万引きの犯人が逃げようとしている」と110番通報があり、被疑者は、商品を盗んで逃げ、追いかけた男性店員が店の外で捕まえようとしたところ、突然、被疑者が店員の上半身を刃物のようなもので刺したとのことでうが、幸い、刺された店員は、病院に搬送されたが命に別条はないとのことです。
逃げた被疑者の男は60代から70代くらいで、警察は防犯カメラの映像などをもとに、逃げた男の行方を追っています。
【強盗と事後強盗】
通常、「強盗」とは、暴行または脅迫を用いて他人が反抗することができない状態にさせ、その反抗抑圧中に財物を奪うことを意味します。
強盗における暴行または脅迫は、社会通念上、客観的に被害者の反抗を抑圧するに足りる程度のものである必要があるとされており、逆に、個々具体的事案における被害者の主観を基準とするものではないとされています(判例)。
上記刑事事件例は、通常の強盗とは異なり、万引き(窃盗)犯が、店員や・警備員・保安員などの追及を逃れるために暴行を加えて財物を奪ったという事案であり、これは刑法第238条の事後強盗に該当します。
具体的には、窃盗を行った者が、財物を得た後で取り返されることを防いだり、逮捕を免れたり、罪跡(証拠)を隠滅するために、暴行又は脅迫を加えた場合、通常の強盗と同じ罪となります(事後強盗、刑法第238条)。
判例によれば、窃盗罪の犯人が、犯行を目的して追跡してきた者による逮捕を免れるために暴行を加えた時、事後強盗罪が成立するとされており、窃盗の既遂後、窃盗現場から1キロほど離れた場所において、窃盗から30分ほど経過した後に、犯人を追いかけてきた被害者に対して、盗品を取り戻されまいと暴行を加えた場合にも、全体から見て、窃盗の機会の延長線上で行われた暴行と言えると判断し、事後強盗罪の成立を認めた判例もあります。
さらに、事後強盗の特徴として、特に店員、警備員や保安員に対する事後強盗のように、財物の所有者という窃盗罪の被害者と、暴行または脅迫を受けた被害者が異なるケースがあります。
当初は強盗罪(事後強盗)の疑いで刑事事件化または逮捕されていた場合でも、例えば暴行被害者に対する示談が成立して、被害届の取下げや刑事処罰を求めない旨の合意を得た場合には、検察官は罪状を窃盗罪に切り替えるケースも見受けられるため、重大犯罪である事後強盗で刑事事件化または逮捕された場合には、刑事事件の経験豊富な弁護士に速やかに弁護活動を開始してもらうことが何よりも大切です。
静岡県島田市で万引き(窃盗)から暴行ふるって事後強盗罪で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
静岡県湖西市で警察官に反抗して公務執行妨害罪で逮捕
静岡県湖西市で警察官に反抗して公務執行妨害罪で逮捕
警察官に対する反抗などによって暴行や脅迫を行ってしまった場合に生ずる刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
静岡県湖西市に住む会社員Aさんは、仕事の帰りに静岡県警湖西警察署の警察官に職務質問を受けました。
仕事帰りでストレスが溜まっていたAさんは、警察官の質問に対して悪態をつき、パトカーを力任せに叩いたところ、Aさんは公務執行妨害罪の疑いで現行犯逮捕されました。
Aさん逮捕の知らせを受けたAさんの奥さんは、1日でも早くAさんが釈放されることを望み、すぐに刑事事件に強い弁護士に相談しました。
(フィクションです。)
【公務執行妨害罪で逮捕された場合の弁護活動】
公務執行妨害罪は、公務員の職務執行に対して暴行・脅迫を加えることにより成立し、3年以下の懲役もしくは禁固または50万円以下の罰金が科されます(刑法95条1項)。
公務執行妨害罪の「暴行」とは、警察官に対して直接暴行を加えることのにならず、警察官の職務執行に圧力をかける有形力の行使も含まれ、上記刑事事件例の場合、パトカーを叩くことが「暴行」に当たります。
公務執行妨害罪で逮捕され、その後勾留が決定すると、勾留延長を含めて最長で20日間身柄を拘束されることになります。
Aさんは会社員という立場上、できるだけ早く逮捕・勾留から解放されたいですし、勾留が長引けば公務執行妨害罪の刑事事件の事実が会社に伝わり、解雇されてしまう可能性もあるでしょう。
この場合、すぐに弁護士にご契約いただければ、意見書等を通じて逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを主張し、身柄解放の可能性を上げることができます。
また、公務執行妨害罪の現行犯逮捕の場合、被疑事実自体を否認することは難しいので、本人が公務執行妨害の行為を認めているのであれば、真摯に反省の態度を示し、今後の捜査に協力する姿勢を示すよう被疑者の方に助言をすることも刑事弁護人の重要な役割となるでしょう。
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静岡県浜松市で強制性交未遂罪
静岡県浜松市で強制性交未遂罪
強制性交等罪などの性犯罪の刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
ある夜、静岡県在住の会社員Aさんは、静岡県浜松市の居酒屋でお酒を飲んだ後、自宅へ帰ろうとする途中で好みの女性Vを発見し、Vのあとを尾行しました。
Vが人通りの少ない公園に入ったのを見計らって、AさんはVに組み付いて押し倒し、Vに無理矢理キスする、胸をもむ等のわいせつ行為を行いました。
AさんがVへの性交目的で服を脱ごうとしたところ、公園への通行人が来たためVが助けを求めたところ、Aさんは行為を中断して逃走しました。
Vはすぐに110番通報し、静岡県警浜松西警察署は公園付近の防犯カメラを解析し、翌日、Aさんを強制性交等未遂罪の疑いで逮捕しました。
(フィクションです。)
上記刑事事件例は、令和元年10月28日、面識のない女性に乱暴しようとしたとして、警視庁西新井警察署が東京都足立区の病院技師の男性を強制性交未遂罪の疑いで26日づけで逮捕した事案をモデルにしています。
警察によると、被疑者4月27日未明、足立区の路上で面識のない帰宅途中の18歳女性に声をかけ、女性の自宅アパートまで約1キロの道のりをつきまとい、無理やり室内に上がり込んで乱暴しようとした疑いが持たれています。
被疑者は女性に抵抗されて逃走しましたが、付近の防犯カメラなどから被疑者の特定に成功し逮捕に至ったとのことで、警察に対して「わいせつ行為をしようとしたのは確かだが、『帰って』と言われて、すぐに聞き入れた」などと供述している模様です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に寄せられる強制性交等罪の刑事事件については、被疑者は被害者との性交またはわいせつ行為について同意があると思っていたにも関わらず、実際には被害者の同意がなかったために被害者が強制性交等罪の被害を訴えた経緯が多数であり、実際の事案においては、カップル同士、出会い系サイトやアプリ等を通じて知り合った友人・知人同士、あるいは、実際には性行為が禁止されているにも関わらず性行為に及ぼうとしてしまった風俗店または性サービス店等で刑事事件化することが大多数と言えます。
ただし、強制性交等罪の全体数から見れば稀なケースですが、頭書刑事事件例のように、面識のない女性に強い欲望を抱いて、被害者につきまとったり、または追跡して住所を特定して家まで押しかけるなどして、性行為またはわいせつ行為に及ぼうとする凶悪な犯行態様の事件も時に報道されます。
このような悪質な強制性交等罪の場合、被害者はすぐに被害届を提出するため、警察は迅速に捜査を開始し、犯人の逮捕へつながることが大多数であり、逮捕されずに在宅のまま捜査が継続される可能性はほぼ皆無と言えるでしょう。
【性犯罪分野の刑法改正】
平成29年7月に改正刑法が施行され、特に性犯罪分野が大きく厳罰化されました。
この改正により、強姦罪から強制性交等罪と名称が変更し、処罰の対象となる行為が拡大したほか、法定刑も3年以上の有期懲役から5年以上の有期懲役へと引き上げられ、かつ、従来被害者の刑事告訴がなければ検察官が起訴できない「親告罪」であったものの、この条件が撤廃されました。
よって、従来であれば、強姦罪の被害者との示談により刑事告訴の取下げが行われれば検察官は不起訴処分とするのが常であったところ、法改正以後は、検察官はここの刑事事件を独自に判断し、刑事告訴の有無とは関係なく、たとえ示談が成立した場合であっても検察官が起訴することも可能となりました。
強制性交等罪で刑事事件化した場合、まず何よりも被害者に対する謝罪と被害弁償、そして示談の申し入れを行うことが最重要です。
しかし、前述のように犯行態様の悪質な性犯罪であればあるほど示談の可能性が低くなる傾向があるため、今後まず間違いなく検察官によって起訴され刑事裁判となることを見据えて、いかに執行猶予つきの判決が獲得できるかを目指して、適切な捜査対応や情状主張を重ねていくことが非常に大切になります。
静岡県浜松市で強制性交未遂罪等の性犯罪で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料相談や初回接見サービスをご検討ください。
静岡県下田市で教職員による性犯罪
静岡県下田市で教職員による性犯罪
刑事事件化した場合にマスコミによって報道される対象となりやすい、教職員の性犯罪などの刑事事件に関する概要とその刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事件例>
静岡県下田市の中学校で教師をしているAさん(36歳)は、女子バレー部の顧問をしているところ、部活の他校遠征で生徒らを車で送迎する際、助手席に座った女子生徒V(18歳)とのコミュニケーションの最中、ふざけてVの首筋にかみつくなどの行為を行いました。
Vがこの事実を母親に伝えたところ、Vの母親は静岡県警下田警察署に被害を訴えたため、警察はAさんを静岡県青少年のための良好な環境整備に関する条例(静岡県青少年育成条例)違反の疑いで捜査を開始し、Aさんを在宅のまま検察官送致(書類送検)しました。
(※フィクションです)
上記刑事事件例は、令和2年3月26日、神奈川県教育委員が、男子生徒にわいせつな行為をした横須賀市立中学校の男性教諭を懲戒免職にした事実をモデルにしています。
報道によれば、当該教諭は、2019年10月から11月の間、停車中の自家用車内で、顧問を務めていた部活の元部員の男子生徒(現在高校1年)に対して、耳たぶをくわえるなどわいせつな行為をしたとされています。
教諭は、神奈川県青少年保護育成条例違反の疑いで書類送検され、横須賀簡易裁判所から罰金10万円の略式命令を受けたとのことで、当該教諭は教育委員の事情聴取に対し「スキンシップのつもりだった」と話しているそうです。
【青少年に対する保護と罰則】
各都道府県は、満18歳未満の者を「青少年」として、青少年が健全な環境で成長されるよう、その環境を維持・保護すべく、青少年の健全な育成に有害な行為や環境に対して刑事罰を与える条例を施行しており、一般的には「青少年健全育成条例」などの名称で呼ばれることが多いとされています。
静岡県の場合、「静岡県青少年のための良好な環境整備に関する条例」がその青少年育成条例に該当し、この第14条の2において、「何人も、青少年に対し、淫行又はわいせつ行為をしてはならない。」と規定し、これに違反した場合、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金が下されます(同条例第21条第1項)。
刑事事件の実務において、「わいせつな行為」とは、性欲を刺激、興奮又は満足させ、かつ一般人の性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する行為を言うとしています(最高裁判例)。
つまり、一般的な社会通念において、通常の人であれば、性的な欲求に起因するとされる不道徳な行為であると認識される行為を言い、逆に言えば、当事者が「わいせつな行為」とは思っていなかったとの言い訳が通じない側面があります。
また、一般の刑法においては、13歳以上の者に対して暴行または脅迫を用いてわいせつな行為をした場合、強制わいせつ罪が成立し、6月以上10年以下の懲役という重い刑で処罰されることもあります。
こちらは、暴行または脅迫という要件が加わっているため、罰金との選択刑とせず、懲役のみの重い法定刑となっています。
【教職員の性犯罪の実態】
文部科学省の「平成29年度公立学校教職員の人事行政状況調査」によると、「わいせつ行為等により懲戒処分等を受けた者は210人で、平成28年度の226人から減少」と記載があります。
ここ数年では、平成27年度が224人、28年度が226人、29年度が210人でほぼ横ばいとなっており、教職という「聖職」に就く者の性犯罪であるゆえに、報道で取り上げられることが多くあるようです。
教職員による性犯罪の場合、被害者の保護者との示談も極めて難航することが予想されるため、実際に行ってしまった事実とそうでない事実を見極め、適切な主張を行っていくためにも、刑事事件に強い弁護士に事件を依頼し、ベストの結果を目指していくことをお勧めします。
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静岡県焼津市で白タクの道路運送法違反で逮捕
静岡県焼津市で白タクの道路運送法違反で逮捕
無許可のタクシー営業(いわゆる「白タク」)による刑事事件化の経緯とその刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事件例>
静岡県焼津市在住の元タクシー運転手で無職のAさんは、白ナンバーの自家用車でタクシーとして営業し(以下「白タク営業」)、日本の法律を知らない外国人観光客をメインに、相場よりも安い料金設定で乗客を集めていました。
しかし、Aさんは静岡県警焼津警察署の警察官の職務質問により白タク営業の実態が露見し、Aさんは道路運送法違反の疑いで逮捕されました。
(※フィクションです)
【白タク営業の刑事事件は今後増加する?】
外国人旅行客の増加が著しい昨今、外国人旅行者向けの白タク営業の逮捕事件が相次いでいます。
その内情としては、特に中国や韓国からの観光客を相手に、中国語や朝鮮語に堪能な運転手が母国語で対応するサービスを目玉にしたり、また、特に日本のタクシー料金相場を知らない外国人観光客に割高な料金を支払わせるために無許可の白タク営業を行うという例が多く報道されています。
現在の道路運送法では、白タク営業は違法で、無許可で一般旅客自動車運送事業(タクシー等)を営んだ者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、または併科されます(道路運送法第96条)。
また、他方、高齢化社会を背景に、年金の受給資格がないなどで生活が困窮している高齢者が白タク営業によって収入を得ようとして刑事事件化する例も報道されています。
例えば、2019年11月、東京・銀座で許可なくタクシー営業(白タク行為)をしたとして、警視庁交通捜査課が、道路運送法違反の疑いで、東京都杉並区の無職男性(84歳)のほか、79歳と75歳の男の計3人を逮捕した事件も報道されています。
2019年4月の東京・池袋での車両暴走死傷事故以来、運転免許証を自主返納する高齢ドライバーが急増している反面、銀座では高齢者による白タク営業が横行しており、警視庁は取り締まりを強化している模様です。
上記被疑者らは、銀座や新橋周辺で約40年間にわたって白タク行為を続けており、料金はタクシーより1割程度安く設定し、月の売り上げは約30万円に上っていたそうで、その動機について、「年金がなく生活が苦しかった」と供述しています。
今後、外国人観光客の増加や高齢化社会の進展による貧困層の増加などにより、違法な白タク営業による収入獲得を試みる者が増加することも見込まれるため、今後白タクによる道路運送法違反の刑事事件について刑事弁護ニーズが高まることも予想されます。
静岡県焼津市の白タク営業で刑事事件でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
静岡県三島市でネットで現金売買の経済犯罪の疑い
静岡県三島市でネットで現金売買の経済犯罪の疑い
口座売買や現金売買等のマネーロンダリングなど、ネットの発達によって存在感を増しつつある経済犯罪の概要と刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事件例>
静岡県三島市在住の会社員Aさんは、クレジットカードの借入が限度額近づき悩んでいたところ、大手インターネット売買サイトで現金が出品されていたことから、クレジットカードのショッピング枠を使って現金を購入しました。
ところがある日、Aさん宅に静岡県警察三島警察署の警察官が訪れ、Aさんがマネーロンダリングに関わった可能性があるとして、任意の取調べを要請してきました。
(※フィクションです)
【ネット売買に起因する経済犯罪】
平成29年4月頃、個人間での商品売買ができる人気フリマアプリ「メルカリ」で、現金が額面より高値で売買されているとして、主にSNS上で話題になりました。
もともと、記念硬貨やアンティークコイン等をネット上で売買することは以前から行われていましたが、しかし、今回は、現在発行されている紙幣が出品される例が見つかり、しかも額面額よりも高い値段で落札されたとして、SNS上で驚きの声が上がりました。
なお、今回は現金4万円が4万7300円で販売され、契約が成立しているとのことです。
この売買の背景として考えられる目的は2つあります。
1つは、違法な収益の流れに一般的な売買契約等をかませることで正当な収入であるかに装うマネーロンダリングです。
マネーロンダリングは、主に組織犯罪処罰法によって規制されており、例えば犯罪収益と知っていながら受け取った者は、3年以下の懲役または100万円以下の罰金、または併科が科されます。
組織犯罪処罰法違反の事件に関する過去の量刑を見ると、実刑判決も多く、全体的に厳しく処罰される傾向が見て取れます。
仮に故意なく偶然に違法収益を受け取ったとしても、捜査機関からの厳しい追及を受けることになるでしょう。
もう1つは、カード会社からの借り入れの代替手段としての、クレジットカードの現金化の手法です。
こちらは本来契約者とカード会社で取り交わしている約款の趣旨を逸脱するものであり、この行為はカード会社に対する詐欺罪が成立する可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の弁護士事務所として経済犯罪事件も数多くご相談いただいております。
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静岡県静岡市でパワハラから刑事事件に発展
静岡県静岡市でパワハラから刑事事件に発展
パワーハラスメント(パワハラ)の被害者が捜査機関に対して被害届や刑事告訴を行った場合に生じうる刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事件例>
静岡県静岡市清水区在住の会社員Aさんは、営業部長という立場から、部下に対して暴力行為や部下の人格を否定するような言葉を投げる等の指導を行っており、特に厳しく指導されたVさんは、まもなく会社を辞職すると同時に、Aさんに対して民事上の損害賠償請求と暴行罪および名誉棄損罪の被害届を出しました。
その後、Aさんは静岡県警清水警察署から連絡を受け、Vさんの被害届に関して取調べを要請されました。
Aさんはまさか部下への指導が刑事事件へ発展するとは思っておらず、弁護士に相談することにしました。
(※フィクションです)
【どんなときパワハラが犯罪になる?】
都道府県労働局に設置された総合労働相談センターに寄せられる相談件数は年々増加しており、この10年間で約3.2倍に増加しています。
また、民事上の個別労働紛争相談件数に占めるハラスメントの割合も、10年前の10.3%から22.8%へ増加しています。
このように、労働環境におけるハラスメントは非常に多くなっていますが、では具体的にどのようなパワハラが犯罪になる可能性があるのかまとめてみましょう。
まず、身体への犯罪として、殴る蹴る等の傷害罪(刑204条)、胸倉を掴む等の暴行罪(刑208条)が挙げられます。
また、パワハラに特有の行為として、上記のような直接的で肉体的な侵害行為でなくても、脅迫的な言動によって相手を追い詰め、精神的な失調を引き起こした場合も傷害罪が成立する可能性があることに注意をしなければなりません。
最高裁判例においても、医学的な診断基準において求められている特徴的な精神症状が継続的に発言した場合、傷害に該当すると判断しています。
また、職場で被害者の社会的評価が下がるような事実を広められること等により名誉棄損罪が成立可能性があります。
さらに、上司からの命令を聞かなければ〇〇するぞ、のように自由や名誉、財産等に対する害悪が告知された場合、脅迫罪(刑222条)が成立する可能性があり、また、自分の社会的立場や財産、権利等を盾に取られて不当な要求をされた場合など、強要罪(刑223条)が成立する可能性があります。
昨今では会社内にもハラスメント相談窓口を設置する会社が増えており、今後もパワハラ等による刑事事件は増加するものと思われます。
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静岡県磐田市で高齢者が薬の服用後の自動車運転で交通事故
静岡県磐田市で高齢者が薬の服用後の自動車運転で交通事故
高齢化社会が進む中、高齢ドライバーによる薬の服用後の睡眠等を原因とする自動車交通事故による刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事件例>
静岡県磐田市に住む年金受給者Aさん(71歳)は、高血圧を抑制する薬を毎日服用していますが、服用後は眠くなったり意識が薄くなる可能性もあるため、自動車等の運転はしないよう説明を受けました。
ところが、ある日、Aさんが薬の服用後、年金手続きのため市役所に行くため、自動車を運転していたところ、渋滞気味の道路状況で低スピードで走行していたこともあり、次第に瞼が重くなってしまい、Aさんが気付いた時には歩行者のVさんと衝突する人身事故を起こしていました。
Vさんはすぐに病院に搬送されましたが、頭を強く打ったため意識が戻らず、今後後遺障害が残る可能性が大きいと診断されています。
交通事故現場の検証にあたった静岡県警磐田警察署に対してAさんは事故状況を説明したところ、Aさんの睡眠不足または薬の服用による催眠作用、または血圧の上下による意識の低下等によって運転事故が生じた可能性があるとして、今後危険運転致傷罪の可能性も含めて取調べを要請すると言われました。
一度家に戻されたAさんは、今後自分がどのような処罰を受けることになるのか、交通事故の刑事事件に詳しい弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)
高齢者ドライバーが起こしてしまった交通事故について、ペダルのふみ間違いや、注意力不足による交通事故を、ニュースや新聞などでよく目にします。
保険事故等の調査や統計を行うMS&AD基礎研究所によれば、高齢者ドライバーの約7割が「自動車運転に自信がある」としつつ、運転中の注意力散漫や、信号・歩行者等の見落としによるヒヤリハット経験は非常に高く、ハンドル操作ミス、運転中の注意力散漫、前を走る自動車の停止に気付かず衝突する等による交通事故事案は他の年代に比較して高くなっています。
75歳以上の高齢運転者による交通死亡事故件数や全体に対する割合は、過去10年間でおよそ2倍に増加しており、今後さらに加速すると予想されていることから、一部では運転免許の年齢上限を設定しようとの有識者意見も出ています。
高齢化を背景に、持病や服用薬の影響と思われる睡眠や意識低下による交通事故も最近では目立っており、今年4月17日、栃木県塩谷町飯岡の町道で、会社員が運転中に持病の影響で失神してハンドルを切ることができず、対向車線の車と衝突した結果死亡してしまった事件がありました。
一般に、自動車運転中の運転上必要な注意を怠ったことによって人身事故を起こした場合、過失運転致死傷罪が適用される可能性があり、7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金が科されます(傷害が軽い場合、情状により刑の免除もあり得ます)。
しかし、アルコールや薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を運転させ人身事故を起こしてしまった場合、危険運転致死傷罪が成立する可能性があり、被害者が負傷に留まる場合は15年以下の懲役、死亡してしまった場合には1年以上の有期懲役が科されることになります。
高齢者は高血圧を抑制する薬や抗がん剤、強い痛み止めや精神安定剤等の定期的に服用している方も少なくなく、中には強い睡眠導入効果もあるため服用後の運転が禁止されているものもあり、高齢化社会を背景に、今後ドライバーとしての倫理観が強く問われる機会が増えるかもしれません。
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静岡県富士市で強制わいせつ罪で不起訴処分
静岡県富士市で強制わいせつ罪に示談成立で不起訴処分
強制わいせつ罪などの性犯罪で刑事事件化した場合に、どのような刑事弁護活動を行うことによって不起訴処分を得られる可能性があるのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事件例>
静岡県富士市に住む会社員男性Aさんは、知り合いの女性Vさんから強制わいせつ罪の被害届を出されたため静岡県警富士警察署から取調べを受けたとして不安に思い、刑事事件を専門とする弁護士に事件を依頼することにしました。
Aさんは、被疑事実について基本的に認め、被害者であるVさんに対して謝罪と被害弁償などの示談を迅速にまとめる方向で弁護活動を進めることを希望したため、弁護士は迅速に示談交渉を進めた結果、示談金の支払いと今後Vさんに接触しない旨などの条件をつけることにより、Vさんからは刑事責任を追及しない約束(宥恕)を引き出すことに成功しました。
弁護士は、締結した示談書等を担当検察官に示し、検察官は総合的に考慮したうえでAさんの強制わいせつ被疑事件について不起訴処分とする決定をしました。
(フィクションです。)
【強制わいせつ罪における示談の効力と不起訴処分】
刑事訴訟法において、被害者の告訴がなければ検察官が起訴することができない犯罪を「親告罪」と言います。
かつて、強制わいせつ罪や強姦罪(現在は「強制性交等罪」という名称)のような性犯罪は、被害者に対するプライバシー尊重の観点から親告罪とされていました(改正前の刑法180条)。
しかし、これら性犯罪に対する厳罰化の流れを受け、平成29年7月13日施行の刑法改正により、強制わいせつ罪や強姦罪(強制性交等罪)は親告罪ではなくなりました。
とはいえ、例え親告罪でない罪であっても、一般的な「被害者が存在する罪」として、被害者に対して被害の弁償を行い、事件の解決に向けて合意に至ること(すなわち「示談」)は有効であり、実務上でも、検察官は刑事弁護人から送付された示談書を考慮して、その刑事事件について起訴するかしないかの重要な判断材料としています。
特に、示談において取り交わされる約束の中でも、示談の成立をもって被害者が被疑者の刑事処罰を求めないこと(宥恕)を取り付けた場合には、検察官の終局処分判断に大きな影響を及ぼし、比較的法定刑の軽い罪(例えば器物損壊罪等)であれば、不起訴処分を獲得できる可能性が極めて高いと言えます。
示談の成立にあたっては、もちろんどれだけの示談金を提示するかという点も重要ですが、強制わいせつ罪等の性犯罪においては被害者の嫌悪感や怒りに対して刑事弁護人が正面から向き合い、被疑者の謝罪や悔悟の念を誠意を込めて伝えていくことも刑事弁護人の重要な役割です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、強制わいせつ罪の刑事事件につき、示談を成立させ、不起訴処分を獲得した事例が多数ありますので、性犯罪の示談交渉を含む難しい事件ではぜひ弊所の刑事事件専門の弁護士に依頼することをお勧め致します。
静岡県富士市の強制わいせつ罪等の性犯罪で刑事事件化してお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
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