Archive for the ‘性犯罪’ Category
(架空の事例で検討)静岡県静岡市にて電車内で痴漢行為が見つかった場合の対応について
静岡市駿河区の痴漢事件
静岡市駿河区の痴漢事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が架空の事例をもとに解説します。
【事例】
AさんはJR東海道本線で毎朝JR藤枝駅からJR静岡駅まで通勤しています。
ある朝、AさんはJR焼津駅を発車したあたりで満員電車の中で前に立つVさんのお尻を触りたくなり、Vさんが満員電車内で抵抗できないことをいいことに、スカートの上からお尻をなでました。
するとAさんは、Vさんの隣にいたBさんに手をつかまれ次のJR安部川駅で降ろされ、その後Aさんはかけつけた静岡県静岡南警察署の警察官に引き渡されました。
(フィクションです)
【痴漢は何罪になりますか?】
静岡県迷惑行為防止条例違反、もしくは不同意わいせつ罪となります。
【痴漢における静岡県迷惑行為防止条例違反と不同意わいせつ罪の境目】
静岡県迷惑行為防止条例になるのか、不同意わいせつ罪になるのかの区別は、触った場所や触り方の執拗さや程度によって判断されることになります。
つまり、被害者の陰部に触れる行為は、一般的に不同意わいせつ罪に当てはまることになりますが、(ただし、厚手の着衣の上から触るにとどまる場合は静岡県迷惑行為防止条例違反を適用することが多いです。)被害者の臀部(お尻)に触れる行為は、その触り方や執拗さや程度によることとなります。
着衣の上や下着の上から臀部をなでる行為は、一般的に、その接触の程度からわいせつ行為には至っておらず、静岡県迷惑行為防止条例違反となる傾向がありますが、下着の中に手を入れ直接臀部をなでる行為は一般的に、その接触の程度などからわいせつ行為となる傾向があります。
ただし、服の上から触る行為であっても、無理矢理抱きついたり胸部(胸)や臀部を無理矢理揉む行為は不同意わいせつ罪に問われることが多くなります。
【事例について】
AさんはVさんのスカートの上からそのお尻をなでており、わいせつの程度には至っていません。
よってAさんは静岡県迷惑行為防止条例違反の罪責を問われる可能性が高いと思われます。
【Aさんの弁護活動について】
①痴漢行為をしていない時は、すぐ弁護士を呼んでください
痴漢行為をしていないにもかかわらず、痴漢事件の容疑をかけられて逮捕されたり、警察署に呼ばれて捜査されてしまった場合は、すぐに弁護士を呼んで下さい。
冤罪を防ぐために、あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕後すぐに逮捕された本人のもとへ接見に向かい、嘘の自白をしないよう取調べについての対応をアドバイスします。
また目撃者や客観的な証拠を探し出すことで、被害者や目撃者の供述が信用できないことを主張していきます。
②起訴前でも起訴後でも被害者と示談をします
実際に痴漢行為をしていた場合でも、起訴前に示談をすることにより、不起訴処分になり前科がつかなくなる場合があります。
さらに、示談をすることで釈放の可能性も高まりますので、示談によって早期の職場や学校への復帰・社会復帰を図ることもできます。
起訴前でも起訴後でも、被害者の処罰感情や被害弁償と示談の有無などが処分に大きく影響することになるので、弁護士を介して納得のいく示談をすることが重要となります。
③逮捕された時は、できるだけ早急に弁護士と面会しましょう
痴漢事件で逮捕されたとしても、適切な取調べ対応と弁護活動によって早く留置場から出る可能性が高まります。
痴漢事件で逮捕された方が早く留置場から出るためには、逮捕された後に勾留されないことが大切です。
勾留されないようにするためには、逮捕後の早い段階で弁護士と面会して取り調べへの対応を話し合い、身元引受人(ご家族など)の協力を得ることが大切です。
さらに弁護士から検察官や裁判官に対して、本人の反省と二度と痴漢をしない旨を主張し、釈放してもらうよう働きかけます。
まずは弁護士に相談を
このように、刑事事件に強い弁護士、示談交渉に強い弁護士に早期に相談をすることがとても大切です。
ご自身やご家族が痴漢事件で話を聞かれることになったり逮捕されてしまった方は、ぜひ刑事事件や示談交渉に強い弁護士に早急にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
示談交渉や適切な主張や立証を行った経験のある刑事弁護士も多数在籍しております。
痴漢事件でご自身やご家族が話を聞かれることになった、逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
(事例紹介)女性のスカート内を盗撮しようとしたとして盗撮未遂疑いで静岡市内の男性が逮捕
(事例紹介)女性のスカート内を盗撮しようとしたとして盗撮未遂疑いで静岡市内の男性が逮捕
女性のスカート内を盗撮しようとしたとして盗撮未遂疑いで静岡市内の男性が逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
【事例】
性的姿態撮影等処罰法違反の盗撮未遂の疑いで、静岡市の男性が逮捕された。
警察によると、男性は静岡県内の路上で、県内に住む20代の女性に後ろから近づき、スカート内にスマートフォンを差し入れ、盗撮しようとした疑いが持たれています。
犯行に気づいた女性が、警察に被害を届け出たことで事件が発覚し、その後の防犯カメラの解析などから逮捕された。
(岐阜放送「女性のスカート内を盗撮未遂疑い 男を逮捕」(2024/5/22)を引用・参照したフィクションです。)
【性的姿態撮影等処罰法の新設】
(性的姿態等撮影)
第2条 次の各号のいずれかに掲げる行為をした者は、3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金に処する。
一 正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為
イ 人の性的な部位(性器若しくは肛門若しくはこれらの周辺部、臀部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分
ロ イに掲げるもののほか、わいせつな行為又は性交等(刑法……第177条第1項に規定する性交等をいう。)がされている間における人の姿態
二(以下、2~3号は略)
2 前項(=1項)の罪の未遂は、罰する。
2023年(令和5年)、刑法における性犯罪規定の改正とともに、いわゆる性的姿態撮影等処罰法が制定されました。
このような立法の背景として、スマートフォン等の普及に伴う盗撮行為の容易化から盗撮が社会問題となっていたことが挙げられます。
本件では、逮捕された男性は、被害女性のスカート内をスマートフォンで撮影しようとしています。
これは、上記法2条1項1号イに該当する行為をしようとし、これを遂げなかった(同条2項)すなわち性的姿態等撮影未遂罪に該当し得る行為をしたということになります。
これまでは各都道府県が制定しているいわゆる迷惑防止条例によって対処されていた盗撮事例の多くは、本法によって対処されることになることに注意が必要です。
なお、1項1号柱書の除外事由の文言は非常に読み取り難いですが、「人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら」上記1号イに該当する部位を「自ら露出」した場合は処罰対象とはならないことを定めていると考えられます。
本件のような盗撮事件の場合、仮に逮捕されたとしても、逮捕に引き続く勾留(プラス10日間の身体拘束処分)を阻止することは十分可能です。
勿論、勾留されるかどうかは前科の有無などケースバイケースで判断されるため、まずは初期の逮捕段階において弁護士と早期面会をすることが極めて重要といえます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、盗撮事件を含む刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所です。
盗撮未遂事件で逮捕されてしまった方のご家族等は、24時間対応の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお気軽にお問い合わせください。
(架空の事例で検討)静岡県浜松市で未成年者にお金を渡して性行為をする児童買春をしてしまったら?
(架空の事例で検討)静岡県浜松市で未成年者にお金を渡して性行為をする児童買春をしてしまったら?
静岡県浜松市にて未成年者に対してお金を渡して性行為をしたという事例を想定して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が検討します。
【ケース】
静岡県浜松市在住のAさんは、浜松市内の会社に勤める会社員です。
Aさんは、SNSを用いて浜松市内で買春の相手を求めたところ、16歳のVさんとの接触に成功しました。
そして、当日Vさんに現金3万円を渡して性行為をしました。
後日、浜松市内を管轄する浜松中央警察署の警察官がAさんの自宅に来て、Aさんを児童買春の嫌疑で通常逮捕しました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【児童買春の罪】
16歳・17歳の児童に対して性行為等をした場合
・児童や保護者に対して対価を渡していた場合には児童買春の罪に
・それ以外で結婚を前提にしていない性行為については各都道府県の定める青少年保護育成条例違反に
該当します。
今回のAさんの事例では、16歳の児童Vさんに対して3万円の対価を渡して性行為をしているため、児童買春の罪に問われます。
条文は以下のとおりです。
児童買春、児童ポルノ処罰法2条2項
この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。
1号 児童
2号 略
3号 略
【児童買春の捜査】
児童買春は、当然に秘密裏に行うことなので、すぐに摘発されるという話にはなりにくいと考えられます。
しかし、
・児童買春の前後で職務質問を受けて発覚
・サイバーパトロールでSNS上のやり取りなどが見つかる
・Aさんが別の事件で警察官にスマートフォンを提出するか押収されて中を確認され、児童とのやり取りが見つかる
・児童が別件で警察官にスマートフォンを提出することで中を確認され、児童とのやり取りが見つかる
・児童の保護者が児童のスマートフォンのやり取りを確認したり大金を持っていることに疑念を抱いて警察官に相談する
といった理由で児童買春が発覚する可能性が考えられます。
すなわち、児童買春をしてしまった場合、いつ警察官が自宅に来て逮捕されるか分からない、と言えます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、これまでに数多くの児童買春事件に携わってきました。
静岡県浜松市にて、児童買春の罪を犯した方、家族が児童買春の罪で逮捕・勾留されているという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(事例紹介)同意がないのに知人女性とみだらな行為をしたとして、静岡市の男性が警察に逮捕
(事例紹介)同意がないのに知人女性とみだらな行為をしたとして、静岡市の男性が警察に逮捕
同意がないのに知人女性とみだらな行為をしたとして、静岡市の男性が警察に逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
事例
同意がないのに、20代の知人女性とみだらな行為をしたとして、静岡市の会社役員の男が警察に逮捕されました。
不同意性交等の疑いで逮捕されたのは、静岡市葵区の会社役員の男です。
警察の調べによりますと、男は、静岡市駿河区内の宿泊施設で、20代の知人女性の同意を得ずにみだらな行為をした疑いが持たれています。
朝になり、被害女性が警察に通報したことで事件が発覚したということです。
(静岡放送「20代女性にみだらな行為か…41歳の会社役員の男を逮捕 女性が警察に通報し発覚 静岡市」(2024/3/27)を引用・参照)。
~不同意性交等罪とは~
(不同意性交等)
第177条 前条(注:176条)第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条……において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、5年以上の有期拘禁刑に処する。
2 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。
3(略)
刑法177条は、いわゆる強姦罪を規定していましたが、2017年改正によって強制性交等罪に、2023年改正によって不同意性交等罪へと順次改正されています。
特に2023年改正によって、刑法176条および本事例で問題となっている同177条は大きな変化が生じた規定となります。
これまで177条の罪の手段としては「暴行又は脅迫」としか規定されていなかったのに対して、176条1項の1号~8号に原因事由が詳細に定められるに至りました。
もっとも、これらの手段はあくまで例示列挙と解されており、不同意要件の本質は「同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態」にあったかどうかという点にあると考えられています。
したがって、本事例の行為が被害者の同意を得ていないか否か(不同意か否か)は上記文言に該当すると判断されるか否かにかかっていることになります。
~不同意性交等事件における刑事弁護活動~
不同意性交等罪で逮捕されてしまった場合、大きな焦点となるのは起訴されるか否かという点になると思われます。
上述した2017年改正により177条の罪も含め、それ以前とは異なり非親告罪となりました。
もっとも、非親告罪化以後も起訴されるか否かという点においては、被害者の処罰意識が重要視されていることには変わりはないと考えられています。
すなわち、起訴を避けるために最も重要となるのは、被害者との示談が成立するかどうかといっても過言ではありません。
したがって、捜査段階(起訴前段階)においての示談の成立が弁護活動における最重要課題となるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、不同意性交等を含む刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所です。
不同意性交等事件で逮捕されてしまった方のご家族等は、24時間対応の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までお問い合わせください。
(事例紹介)大道芸の催しが開かれていた会場で盗撮をした疑いで男性を再逮捕【静岡中央署】
(事例紹介)大道芸の催しが開かれていた会場で盗撮をした疑いで男性を再逮捕【静岡中央署】
大道芸の催しが開かれていた会場で盗撮をした疑いで男性を再逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
事例
静岡中央署は、性的姿態撮影処罰法違反の疑いで藤枝市岡部町桂島、会社員の男を再逮捕した。
再逮捕容疑は、大道芸の催しが開かれていた静岡市葵区の駿府城公園で、女性のスカートに小型カメラを差し向けて下着を盗撮した疑い。
同署によると、容疑者の自宅にあったマイクロSDカードに盗撮した動画が残っていて発覚した。
容疑者は、同公園で大道芸W杯の演技を見ていた女性のスカートに盗撮目的で小型カメラを差し入れたとして逮捕されていた。
(静岡新聞「大道芸W杯会場で盗撮の疑い 男を再逮捕 静岡中央署」(2023/11/17)を引用・参照の上、適宜修正。)
~性的姿態撮影処罰法の創設〜
(性的姿態等撮影)
第2条 次の各号のいずれかに掲げる行為をした者は、3年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処する。
一 正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等⋯⋯のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの⋯⋯ を撮影する行為
イ 人の性的な部位(性器若しくは肛こう門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分
ロ(以下、略)
これまで盗撮罪というものは存在せず、盗撮事件の多くの事例は各都道府県の迷惑防止条例の規定によって対処されてきました。
しかし、スマートフォン等の普及に伴う盗撮事件の続発を受け、2023年(令和5年)に性的姿態撮影等処罰法が新法として創設されるに至りました。
本件は、この新法の2条1項1号イが適用されたものと考えられ、再逮捕(マスコミ用語でいうところの再逮捕。法律用語の再逮捕とは異なります。)されたものと思われます。
なお、同法の附則には経過措置として、第2条において「刑法等の一部を改正する法律(令和4年法律第67号)の施行の日の前日までの間における第2条(注:冒頭の新法第2条のこと)⋯⋯の規定の適用については、これらの規定中「拘禁刑」とあるのは、「懲役」」とする旨の規定が置かれています。
したがって、刑法改正による「拘禁刑」の施行が令和7年6月1日とされていることから、それまでは「拘禁刑」という規定は「懲役刑」と読み替えることになります。
〜盗撮事件における弁護活動〜
これまで迷惑防止条例違反で逮捕されたケースにおいては、逮捕はされても勾留(刑訴法207条1項・60条)されない場合も少なくありませんでした。
性的姿態撮影処罰法違反でもその運用は大きく変容するとまでは考えにくいですが、法定刑の引き上げや処罰類型の拡大などに関連して最新の動向を把握することは弁護上必要不可欠といえます。
この点、専門性の高い刑事弁護士に依頼することによって、実務の実情に合わない不適切な弁護活動を避けることができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、性的姿態撮影処罰法違反事件を含む盗撮事件などの刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所です。
性的姿態撮影処罰法違反事件で逮捕されてしまった方のご家族等は、24時間対応しているフリーダイヤル(0120-631-881)まで今すぐお電話ください。
(事例紹介)静岡県内を走行中の高速バスで20代女性にわいせつ行為をした男性が現行犯逮捕
(事例紹介)静岡県内を走行中の高速バスで20代女性にわいせつ行為をした男性が現行犯逮捕
走行中の高速バスで20代女性にわいせつ行為をし男性が現行犯逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
事例
走行中の高速バスの車内で20代女性にわいせつな行為をしたとして、同乗していた男が逮捕されました。
不同意わいせつの疑いで逮捕されたのは、神奈川県茅ケ崎市に住む自称・団体職員の男です。
静岡県細江警察署の調べによりますと、男は、新東名高速道路下り線を走行中の横浜発名古屋行きの高速バスの車内で、20代女性にわいせつな行為をした疑いがもたれています。
警察によりますと、女性から「痴漢をされている」と110番通報があり、その後立ち寄った浜松サービスエリアの駐車場で、現行犯逮捕した、ということです。
(静岡朝日テレビ「「痴漢をされている」被害者が110番 走行中の高速バスで20代女性にわいせつ行為か…53歳男を逮捕 静岡・細江警察署」(2024/2/19)を引用・参照の上、適宜修正。)
~不同意わいせつ罪の新設〜
(不同意わいせつ)
第176条 次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は……6月以上10年以下の拘禁刑に処する。
一 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
二 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
三 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
四 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
五 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
六 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
七(略)
八(略)
2(以下2項、3項は略)
不同意わいせつ罪は、2023年(令和5年)の刑法改正により大きく規定を改めました。
176条1項の柱書において「同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態」と被害者の有効な同意がない状態を条文化するとともに、そのような状態を作出する行為等を各号に(例示)列挙しています。
本件では、被害者女性自身が110番通報しており、被害時に「同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態」にあったといえます。
そしてかかる「状態」は、「わいせつな行為」を行ったとされる被疑者の各号該当行為によって作出されたと考えられます。
報道内容からは必ずしも明らかではありませんが、走行中の高速バス内での事件であったことから3〜8号要件に該当する行為が行われたのではないかと思われます。
このように、不同意わいせつ罪の規定は細かく不同意状態を作出させる行為等を類型化し、これにより条文も複雑化していることに注意が必要となります。
不同意わいせつ罪で(現行犯)逮捕された場合でも、いわゆる痴漢事例の事件では勾留(逮捕後のより長い拘束処分)されないケースもあり、逮捕後早期の弁護士による身柄解放活動が奏功することも十分にあり得ます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、不同意わいせつ事件を含む性犯罪などを刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所です。
不同意わいせつ事件で逮捕されてしまった方のご家族等は、24時間いつでも繋がるフリーダイヤル(0120-631-881)まで今すぐはお問い合わせください。
(事例紹介)静岡県内に住む少女と会った男がわいせつ目的面会要求罪等で逮捕された事例
(事例紹介)静岡県内に住む少女と会った男性がわいせつ目的面会要求罪等で逮捕された事例
静岡県内に住む少女と会いわいせつ目的面会要求罪等で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
事案
静岡県富士宮署は、わいせつ目的面会要求とわいせつ誘拐の疑いでトラック運転手の男を逮捕した。
逮捕容疑は、わいせつな行為をする目的で静岡県内に住む10代少女と会い、約15分間、車で県内を連れ回した疑い。
2人はSNSを通じて知り合い、少女の親が同署に相談し発覚した。
(静岡新聞「わいせつ目的面会要求、誘拐の疑い 男を逮捕 富士宮署」(2023/9/6)を引用・参照。)
~わいせつ目的面会要求罪について~
(16歳未満の者に対する面会要求等)
第182条 わいせつの目的で、16歳未満の者に対し、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)は、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。
一 威迫し、偽計を用い又は誘惑して面会を要求すること。
二 拒まれたにもかかわらず、反復して面会を要求すること。
三 金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をして面会を要求すること。
2 前項の罪を犯し、よってわいせつの目的で当該16歳未満の者と面会をした者は、2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処する。
3(略)
(未成年者略取及び誘拐)
第224条 未成年者を⋯⋯誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。
(親告罪)
第229条 第224条の罪⋯⋯は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
令和5年(2023年)の刑法改正によって、性犯罪処罰規定に大きな変化が生じました。
以下では、新設された「わいせつ目的面会要求罪」に主として焦点を当て、解説いたします。
改正刑法182条は(わいせつな行為に及ぶ等の目的を持って)SNS等を通じて徐々に信頼を得た上で会う約束をするなど、いわゆるグルーミング行為を処罰対象とした規定です。
グルーミング行為は、性被害に発展する危険性があること等から危険視されており、実際にわいせつな行為等に遭う前の段階から年少者を保護する必要が主張されていました。
本罪は、このような議論を背景に新設された規定であり、わいせつ目的を持って、16歳未満の者に対し、同条1項1号~3号の手段によって面会を要求した場合に成立する犯罪です(実際に面会した場合には同2項の罪が成立する余地があります)。
本件では詳細は明らかではありませんが、SNS上で「威迫」「偽計」「誘惑」等を手段として、16歳未満の被害者との面会を要求した疑いがあるものとして逮捕に至ったと考えられます。
~刑事弁護士による弁護活動~
本件では親告罪である未成年誘拐罪でも逮捕されていることから、示談を成立させるなどして被害者及び家族等から告訴を取り下げてもらうことが最も効果的な弁護活動の一つとなります。
上記で解説した面会要求罪は、親告罪ではないものの、告訴を取り下げてもらうことができれば、処分を行う検察官も被害者の意向を尊重した処分を行う可能性が高いでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、わいせつ目的面会要求罪を含む刑事事件全般を専門に扱っている法律事務所です。
わいせつ目的面会要求事件等の性犯罪で逮捕された方のご家族は、24時間対応しているフリーダイヤル(0120-631-881)までいつでもお電話ください。
(事例紹介)盗撮した嫌疑で性的姿態等撮影罪で逮捕されるものちに不起訴になった事例
(事例紹介)盗撮した嫌疑で性的姿態等撮影罪で逮捕されるものちに不起訴になった事例
性的姿態等撮影罪、いわゆる盗撮罪で逮捕後に不起訴になった事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
事例
静岡地検富士支部は、性的姿態撮影処罰法違反の疑いで逮捕、送検された男性会社員を不起訴処分とした。
男性は富士市内の宿泊施設で被害者の性的な姿態を盗撮したとして、富士署に逮捕された。
7月に施行された同法を県警が適用し、逮捕した初めてのケースだった。
(静岡新聞「盗撮容疑の男性を不起訴 静岡地検富士支部」(2023/9/1を引用・参照)
~いわゆる盗撮罪の創設~
(性的姿態等撮影)
第2条 次の各号のいずれかに掲げる行為をした者は、3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金に処する。
一 正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為
イ 人の性的な部位(性器若しくは肛こう門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分
ロ イに掲げるもののほか、わいせつな行為又は性交等(刑法……第177条第1項に規定する性交等をいう。)がされている間における人の姿態
二 刑法第176条第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、人の対象性的姿態等を撮影する行為
三 (略)
四 (略)
2 前項の罪の未遂は、罰する。
3 前2項の規定は、刑法第176条及び第179条第1項の規定の適用を妨げない。
本年(2023年)7月に刑法の性犯罪規定改正の施行と同時に、性的姿態撮影処罰法が創設・施行されました。
これまで本事案のような盗撮行為は、各都道府県が制定するいわゆる迷惑防止条例によって処罰されてきました。
しかし、各都道府県によって規制対象が異なるなど様々な問題点が指摘されており、今回の立法によって盗撮行為の処罰が統一化されることになったのです。
特に今回の立法によって大きく変わったのが、法定刑の厳罰化です。
これまで多くの条例が「1年」と規定していた刑罰が、最高刑が「3年」(上記本法2条の場合)まで引き上げられました。
スマートフォン等の普及などを背景に盗撮被害の増加が叫ばれており、これまで以上に世間(そして司法)から厳しい目を向けられることになることは間違いありません。
~起訴回避のための弁護活動~
一方で、本事案は弁護士による弁護活動が奏功した事案であると考えられます。
その弁護活動も否認事件と被疑者が犯罪事実を認めている自白事件で異なり得ます。
仮に本件が自白事件だとすれば、被害者との示談等による不起訴が依頼者にとって最も有利な処分の一つとして目指すべき弁護活動となるでしょう。
検察官との折衝など弁護士にしかできない活動が、逮捕や送検されてしまった依頼者にとってメリットを生む可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、盗撮事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
盗撮事件で逮捕等された方やそのご家族は、24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)にお電話ください。
(事例紹介)静岡市消防局の消防士が不同意性交等の疑い逮捕された事件について検討
(事例紹介)静岡市消防局の消防士が不同意性交等の疑い逮捕された事件について検討
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が静岡市で発生した不同意性交事件の被疑者男性の逮捕事例について解説致します。
【事例】
風俗店店員の女性と同意を得ずに性交したとして静岡市消防局に勤務する消防士の男が逮捕されました。
不同意性交などの疑いで逮捕されたのは、静岡市消防局●●署の消防士で●●市に住む34歳の男です。
警察によりますと、容疑者の男は10月25日 午後0時30分ごろ、静岡市葵区内の宿泊施設で県西部に住む37歳の風俗店店員の女性に対して同意を得ずに性交した疑いです。
静岡市消防局によりますと、逮捕された消防士の男は当日の勤務については非番だったということです。
所属消防士の逮捕を受け静岡市消防局の局長は「当局の職員が、不同意性交等で逮捕されたことについては、誠に遺憾であり、大変重く受け止めております。今後、詳細を確認したうえで、厳正に対処してまいります」とのコメントを発表しています。
引用:Yahooニュース「風俗店店員女性に対し同意得ず性交した疑い…静岡市消防局の消防士の男逮捕」10/26(木) 10:39配信
※記事の一部を変更して引用
https://news.yahoo.co.jp/articles/a0cabd39b89fb2a084dc634975a188cb0ea6e668
【解説】
1 不同意性交等罪とは?
不同意性交等罪とは、令和5年に施行された改正刑法で新設された罪です。
従来の強制性交等罪と準強制性交等罪が統合されていて、改正前の強制性交等罪では処罰できなかったケースにも対応できるように内容が変更されています。
2 不同意性交等罪の成立する行為とは?
改正された刑法177条の「不同意性交等罪」では、8つの行為・事由によって「同意しない意思を形成し、表明し、全うすることが困難な状態にさせ、またはその状態にあること」に乗じた性交等を処分しています。
具体的には以下のような行為を明文で規定しています。
① 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
② 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
③ アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
④ 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
⑤ 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
⑥ 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕させること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
⑦ 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
⑧ 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
上記のほかにも改正により不同意性交等罪では、その行為がわいせつなものではないと誤信させたり、行為をする者について人違いをさせたりして性交等をした者も処罰対象にしたり(第177条2項)、従来までの性交同意年齢は「13歳」とされていたところを、本改正によって不同意性交等罪における性交同意年齢を「16歳」に引き上げられました。
それにより、16歳未満の人に対して性交等を行った場合は、同意の有無に関わらず不同意性交等罪が成立するようになりました。
3 不同意性交等罪事件のポイント
今回の事例で、男性は不同意性交の嫌疑で逮捕されています。
不同意性交等罪の処罰内容は5年以上の有期拘禁刑のみで、罰金刑はありません。
不同意性交等罪は罰金刑が規定されていませんので、略式起訴されることはなく、検察官が起訴できるだけの証拠があると判断した場合には正式起訴(公判請求)され、刑事裁判になります。
不同意性交等罪のように重い処罰しかない犯罪は、初犯であっても執行猶予ではなく実刑(刑務所に行く)に処される可能性が高くなります。
しかし被害者と示談交渉を行い、被害者が被疑者を赦す「宥恕」の約定を盛り込んだ示談書の取交しができれば、不同意性交等罪であっても不起訴処分となる可能性が高くなります。
また、裁判でも、執行猶予判決が望めることとなります。
よって、不同意性交等罪事件では、弁護士を通して被害者と示談することができるかどうかがポイントになります。
【事務所紹介】
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が静岡市で発生した不同意性交事件の被疑者男性の逮捕事例について解説しました。
上記の解説のように、不同意性交等事件のような被害者のいる犯罪では、被害者との示談や被害弁償をしたか否かが、検察官の起訴・不起訴の判断、裁判所の執行猶予や減刑の判断に大きな影響を及ぼすため、弁護士を通して被害者と示談できるかどうかがポイントの一つとなります。
この際に被害者と加害者が直接交渉を行うと、被害者の加害者に対する感情から状況が悪化する危険があるので、直接交渉は避けて弁護士に間に入ってもらうべきです。
また、不同意性交等罪の場合は供述が重要となることも多く、取調べの前後で弁護士から適切なアドバイスを受けること、刑事裁判になった場合に被告人質問で慌てないために事前に打合せをする、といった様々な弁護活動が考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
被害者との示談交渉の経験も豊富な弁護士が所属しております。
静岡県内で、ご家族が不同意性交等罪で警察官に逮捕されてしまった方や、刑事事件を起こしてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご連絡ください。
逮捕され身柄が拘束されている場合には、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」(有料)をご提供しています。
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(ニュース紹介)列車内で女子中学生の衣服の中に手を入れて胸を触ったか 30代男性が現行犯逮捕
(ニュース紹介)列車内で女子中学生の衣服の中に手を入れて胸を触ったか 30代男性が現行犯逮捕
走行中の鉄道車両にて女子生徒の衣服の中に手を入れる方法でわいせつな行為をしたという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が検討致します。
【事例紹介】
列車内で、女子中学生の衣服の中に手を入れて胸を触ったとして、30代の男が現行犯逮捕されました。
不同意わいせつの疑いで現行犯逮捕されたのは、愛知県○○市在住の会社員の男です。
愛知県警察によりますと、男は、列車内で、となりの座席で寝ていた女子中学生の衣服の中に手を入れて胸を触った疑いがもたれています。
女子中学生から助けを求められた女性客が駅員に連絡し、駅員からの通報で駆けつけた警察官が豊橋駅で現行犯逮捕しました。
調べに対し、男は容疑を認めているということです。
(9月25日中京テレビ配信のニュースを参考に、一部内容を変更しております。)
【「不同意わいせつ罪」とは?】
今年の7月中旬に刑法が改正され、従来の強制わいせつ罪・準強制わいせつ罪に代わって、不同意わいせつ罪(刑法176条)が制定されました。
法定刑は従来と同じですが、「同意しない意思を形成、表明又は全うすることが困難な状態にさせること、あるいは、相手がそのような状態であること」に乗じてわいせつな行為をした場合に、同罪に該当することとなり、176条1項1号~8号、同条2項にその具体例が列挙されています。
旧刑法における強制わいせつ罪においては、「暴行」又は「脅迫」を用いてわいせつ行為を行った場合に成立していましたが、今回の改正により、「暴行」や「脅迫」がなくとも、同意なくわいせつな行為をすることで成立することになりました。
これにより、電車痴漢のような、「暴行」や「脅迫」がないとしてこれまで各都道府県の迷惑行為防止条例で処罰がされていたような事案についても、その態様の如何によっては、不同意わいせつ罪により処罰される可能性が高まったといえます。
(*注:旧刑法の下であっても、今回のケースのように衣服の中に手を入れて胸を触った電車痴漢であれば、強制わいせつ罪が適用される可能性が高いです。)
また、性交同意年齢についてもこれまでの13歳から16歳に引き上げられ、16歳未満の者に対してわいせつな行為を行った場合は、原則としてその者の同意の有無にかかわらず不同意わいせつ罪が成立しますが、例外として、16歳未満の者にわいせつな行為を行った者との年齢差が5歳未満であるときは、わいせつな行為を行ったのみでは不同意わいせつ罪にはなりません(176条3項、例えば、被害者の年齢が15歳、わいせつな行為を行った者が18歳であった場合、176条3項は適用されないので、176条1項各号、同条2項に該当する場合に限って、不同意わいせつ罪が成立する可能性があります。)
今回の事案では、30代の男が、列車内で寝ていた女子中学生の衣服の中に手を入れて胸を触ったということですので、176条3項により、不同意わいせつ罪が成立することになります。
【具体的な弁護活動】
今回のケースのように、16歳未満の者への不同意わいせつ罪で逮捕された場合、未成年者へのわいせつ行為であることから、逮捕後の勾留など長期間にわたる身体拘束のおそれや、厳しい刑事処分が予想されます。
そのため、少しでも刑事処分を軽くしたいと考えた場合、刑事事件に強い弁護士による迅速かつ適切な弁護活動が不可欠といえます。
今回のケースのように逮捕されてしまった場合は、長期間に渡る身柄拘束による、会社や学校を辞めなくてはならないというリスクを回避するために、証拠隠滅や逃亡のおそれがないことなどを主張して、逮捕後の勾留阻止のため迅速に対応します。
そして、被害者の方、今回のような未成年者の方が被害者である場合は保護者の方に対して、謝罪や被害弁償を含めた示談交渉を行い、宥恕条項付きの示談締結により不起訴処分の獲得を目指します。
ご家族の方が不同意わいせつ罪で逮捕されてしまった・ご自身が不同意わいせつ罪で取り調べを受けている場合は、すぐに刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
愛知県内、静岡県内で家族が不同意わいせつ事件の嫌疑で逮捕された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。
まずは弁護士が逮捕・勾留されているご家族のもとへ接見に伺う初回接見サービス(有料)をご案内します。