Archive for the ‘財産犯罪’ Category
静岡県掛川市で落とし物の拾得の財産犯罪
静岡県掛川市で落とし物の拾得の財産犯罪
落とし物を拾得して自分の財産としてしまう行為から発生する様々な財産犯罪の刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
<事例1>
静岡県掛川市在住のアルバイトAさんは、市内のパチンコ店で他人のプリペイドカードを拾って精算機で残額を引き出したとして、静岡県警掛川警察署によって窃盗罪の疑いで取調べを受け、書類送検されました。
<事例2>
静岡県掛川市在住の会社員Aさんは、飲み会の帰りで時間が遅くなり、酔っていたこともあり、空き地に放置されていた自転車を乗って帰宅しようとしたところ、巡回中の静岡県警掛川警察署の警察官に取調べを受けた結果自転車がAさんの所有物でないことが判明し、遺失物等横領罪の疑いで書類送検されました。
(※上記いずれの事例もフィクションです。)
【落とし物を自分のものにしたら窃盗罪か?占有物離脱横領罪か?】
刑法において、個人の財産を侵害する犯罪を、一般に財産犯と呼びます。
上記事例1の場合、金銭的価値のあるプリペイドカードを落としてしまったからといって、その所有権を放棄したとは社会通念上考えられず、これを拾得して自分の物にしてしまうことは、窃盗罪(刑法235条)に該当します。
他方、上記事例2の場合、空き地に放置されたものは物はほとんどすべて捨てられた物であり、その所有権は放棄されたと解されるので、これを拾得して自分の物にしてしまうことは、遺失物等横領罪(刑法254条)に該当します。
窃盗罪の法定刑が10年以下の懲役または50万円以下の罰金とされているのは、様々な犯行態様や前科等に応じて量刑の軽重を柔軟に対応できるためと考えられており、他方、遺失物等横領罪の法定刑が1年以下の懲役または10万円以下の罰金とされているのは、捨てられた物を拾うということの誘惑的要素が大きく、責めに帰すべき程度が低いと考えられているからと言われています。
遺失物等横領罪の場合、捜査機関に事実が発覚した場合でも、被疑者が逮捕されて身柄が拘束されるというケースは少なく、過去の裁判例では罰金刑に処された判決や懲役1年未満で執行猶予が付いた判決が多いようですが、同種の財産犯の前科がある場合等では1年未満の実刑判決が下されている例もありますので、いずれの場合も刑事事件に詳しい弁護士に相談すると良いでしょう。
静岡県掛川市の落とし物の拾得による刑事事件でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料の法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
静岡県磐田市で親の死を隠して年金不正受給で逮捕
静岡県磐田市で親の死を隠して年金不正受給で逮捕
年金を受給している親が死亡したにも関わらず、死亡届を出して年金受給を停止しない等によって年金を不正受給すること等によって生じうる刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
静岡県磐田市の無職Aさん(55歳)は、年金を受給していた高齢の父親(82歳)が亡くなったにも関わらず、年金受給停止の公的手続きを取らず、1年ほどにわたって父親が死亡した事実を隠して不正に年金を受給したとして、詐欺罪の疑いで静岡県警磐田警察署に逮捕されました。
Aさんは詐欺行為の事実を認めており、弁護士を通じてできる限り被害の弁償をしたいと考えています。
(フィクションです。)
【高齢化社会の進行で年金不正受給の詐欺罪も増加?】
上記刑事事件例では、被疑者は詐欺行為を認めていますが、通常、財産犯罪においては、被疑者が被疑事実を認めている場合、刑事弁護人は謝罪と被害弁償を申し出ることで被害者の処罰感情を和らげ、可能であれば示談に結び付けたり、刑事処罰を求めない意向を引き出すことが考えられます。
しかし、年金の不正受給に関する詐欺罪など、被害者が官公庁である場合の詐欺罪(財産犯罪全般含めて)では、被害者が示談に応じることがありません。
この場合、刑事弁護人は、例えば贖罪寄附等により反省の念を示したりする等の刑事弁護活動が予想されます。
他方、実際の刑事事件として、今年2月26日、父親が亡くなったことを隠して不正に年金を受給したとして、詐欺罪の疑いで、神戸市中央区の男性(56歳)が逮捕されました。
この被疑者は、区役所職員からの助言に従ったとして、不正受給による詐欺行為を否認しています。
詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役ですので、詐欺行為を否認している場合、極めて高い確率で起訴され、裁判になると思われます。
そして、裁判で詐欺行為の事実を争う場合には、詐欺の故意や行為性を否定する信頼できる証拠を集める必要があるため、刑事事件の経験豊富な弁護士に依頼することが必要となるでしょう。。
なお、内閣府の高齢社会白書では、2013年の時点で、総人口に占める高齢者(65歳以上の方)の割合は25%を超えており、2035年には33.4%、2060年には約40%に達すると予想されています。
高齢化社会の進行に伴い、上記刑事事件のような年金不正受給による詐欺罪も増加することが見込まれます。
静岡県磐田市で年金の不正受給による詐欺罪で刑事事件化してお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料の法律相談や初回接見サービスのご利用をご検討ください。
静岡県伊東市で自動車からのひったくりで逮捕
静岡県伊東市で自動車からのひったくりで逮捕
自動車から歩行者のバッグ等をひったくる犯罪から生じうる刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事例1>
静岡県伊東市の車道と歩道が分離していない路上において、静岡県在住の無職Aさんは、自動車を運転しながら一人であるいていた主婦Vさんを狙って接近し、車上から手を伸ばしてVさんのバッグをひったくり、そのまま自動車を運転して逃走しました。
被害にあったVさんが110番通報し、捜査を開始した静岡県警伊東警察署は、付近の防犯カメラや目撃者等から犯行に使用された自動車およびAさんを特定し、Aさんを窃盗罪の疑いで逮捕しました。
警察の調べに対し、Aさんは被疑事実を認めています。
<事例2>
静岡県伊東市の車道と歩道が分離していない路上において、静岡県在住の無職Aさんは、主婦V1さんに歩み寄ってVさんの持っていたバッグを奪い、エンジンをかけたまま近くに駐車させていた自動車に乗って逃走しようとしたところ、V1さんの悲鳴を聞いて助けに入った会社員のV2さんがAさんの自動車にしがみついてきました。
Aさんは驚いて自動車を発信させ、Vさんを振り落とすために何度かハンドルを左右に切ったところ、100メートルほど走行したところでV2さんは振り落とされ、体中に擦過傷の負傷を負いました。
V1さんが110番通報し、捜査を開始した静岡県警伊東警察署は早急にAさんの身元を特定し、Aさんを窃盗罪および殺人未遂罪の疑いで逮捕しました。
警察の調べに対し、Aさんは窃盗の事実は認めているものの、「人を殺すつもりはまったくなかった」と一部事実を否認しています。
(※上記いずれの事例もフィクションです。)
上記刑事事件例は、令和元年6月13日、自動車に乗った状態でひったくりを繰り返したとして、大阪府警が建設作業員男性を窃盗罪の疑いなどで逮捕した事案をモデルにしています。
警察によると、被疑者は、万が一パトカーや白バイに発見された場合でも逃げ切る目的で、有名なスポーツカーに乗って自転車の後ろに近付き、運転席から手を伸ばして前かごのかばんなどを奪う手口でひったくりを繰り返しており、逮捕事実以外にも、21件のひったくり被害(総額約140万円相当)の証拠が裏付けられています。
警察が現場付近の防犯カメラ映像から犯行に使用されたスポーツカーのナンバーを特定し、被疑者の身元の特定に至ったとのことです。
通常、「他人の財物を窃取」する行為は窃盗罪で処罰されるのが通常ですが、「ひったくり」という窃盗手段は、窃盗の実行行為後、迅速に犯行現場から逃走する必要があるため、自転車やバイク、あるいは上記刑事事件例のように自動車上から被害者の財物を窃取する例が多数あります。
歩いてひったくりを行う場合とは異なり、自動車からひったくりを行う場合、走行している自動車がひったくり対象の被害者に接近するという性質上、極めて危険な有形力が行使される可能性が大きく、時に、「暴行を用いて他人の財物を強取」したとみなされ、窃盗罪ではなく強盗罪が成立する場合もあります。
また、ひったくりの窃盗行為後、被害者や目撃者が走って被疑者を追いかけてきた場合で、被疑者の逃走に使用するバイクや自動車にしがみつく場合がしばしばあり、このような者を振り落とす目的で、あるいは振り落としても構わないと認識しながら自動車等を走らせる行為は、人の生命を危険にさらす認識がありながら行為に至ったとして殺人未遂罪が成立する例も見受けられます。
このように、自動車等をりようしたひったくり事案では、被疑者の行為や発生した事実によって、窃盗罪以外にも様々な罪が成立する可能性があるため、刑事事件に強い弁護士のサポートを受けることを強くお勧めします。
静岡県伊東市で自動車からのひったくりで刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料相談や初回接見サービスをご検討ください。
静岡県下田市で事後強盗の逮捕
静岡県下田市で事後強盗の逮捕
窃盗後に暴行を振るって事後強盗になるケースやその刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事例>
静岡県下田市在住の主婦Aさんは、ある日、市内のスーパーで食料品等を万引きしました。
しかし、この窃盗を店の警備員に指摘され、警備室に同行するよう求められ、Aさんは怖くなって手を振り回して逃げようとしました。
この際、警備員はAさんに突き飛ばされ、手首を捻って全治2週間の負傷をしました。
Aさんは他の警備員によって取り押さえられ、警備員は静岡県警下田警察署に通報し、Aさんは事後強盗の容疑で現行犯逮捕されました。
Aさんの夫は、警察からの連絡に大変驚き、刑事事件に詳しい弁護士に相談することにしました。
(※フィクションです)
【事後強盗とは】
刑法238条は、「窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。」としています。
強盗の法定刑は、5年以上の有期懲役と非常に重く規定されています。
また、判例によれば、事後強盗における暴行・脅迫は、相手方の反抗を抑圧すべき程度のものとされています。
この点、暴行や脅迫の程度が相手の犯行を抑圧するものではないと判断された場合には、窃盗および傷害に切り替えることが実務ではあるようです。
なお、窃盗が終わった数十分後、窃盗現場から離れた場所で逮捕を免れるために行った暴行は事後強盗に該当する、とした判例があり、注意が必要です。
【事後強盗の弁護活動】
事後強盗の容疑で逮捕された場合、被害者に対する弁償、示談の締結、被害届や告訴の取り下げ等が重要となります。
さらに、被害者と示談の結果、被害者が事後強盗を許すから処罰をしないでほしいと合意を取り付けることができれば、不起訴処分につながる可能性が高まります。
このような被害者対応は、数多くの示談経験を重ねてきた刑事事件専門の法律事務所に相談すると安心です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、上記のような事後強盗事件も含む数々の刑事事件を扱っています。
実際に事後強盗容疑で逮捕された事件で、不起訴処分を獲得した実績もございます。
静岡県下田市の事後強盗でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料相談や初回接見サービスをご検討ください。
静岡県浜松市でSNSで勧誘し集団強盗
静岡県浜松市でSNSで勧誘し集団強盗
SNS等を通じて「裏バイト」と称して窃盗罪や強盗罪などの集団犯罪を計画したり実行した場合に生ずる刑事手続きと刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
静岡県浜松市在住の自称興信所職員Aさん(23歳)は、会員制のSNSを通じて「裏バイト」と称してお金に困っている中学~高校あたりの男子を集い、集団で強盗を行っていました。
このたび、静岡県警浜松中央警察署の捜査により、Aさんら強盗の実行犯の身元が特定され、Aさんおよび強盗の実行に加わった少年ら5名が強盗罪の疑いで逮捕されました。
Aさんらは、逮捕後に10日間の勾留が決定し、同時に、Aさんらに対しての面会が禁止される接見禁止命令がくだされました。
(※フィクションです)
上記刑事事件例は、令和2年1月18日、東京・歌舞伎町の飲食店で従業員をナイフで刺して殺害しようとしたとの疑いで、警視庁少年事件課は殺人未遂罪の疑いで、相模原市の探偵業男性と、いずれも神奈川県の16~17歳の少年3人を逮捕したとの報道をモデルにしています。
4人は会員制交流サイト(SNS)で「裏バイト」と称する強盗の実行役として勧誘され、犯行に及んでいたとの背景がある模様です。
具体的な逮捕事実は、被疑者と少年3人が共謀し、新宿区歌舞伎町の飲食店に押し入り、店にいた男性従業員の右太ももを果物ナイフ(刃渡り約10センチ)で刺してけがをさせたというもので、50歳と37歳の男性従業員2人もそれぞれ尻と腕を刺されてけがをしたようです。
犯行時、少年3人は店の入り口付近で待機し、被疑者の逃走を手助けしたとされます。
被疑者は警察の調べに対し、「金を強奪するつもりで刺した」と供述し、4人とも犯行の事実を認めているものの、殺意は否認しているそうです。
4人に面識はなく、1月上旬にSNSで強盗の実行役として個別に勧誘されたとのことで、指示役から押し入った店舗と日時を指定されたと話しており、少年事件課が背景などを捜査しています。
【集団犯罪の傾向】
特殊詐欺や集団窃盗、集団強盗などの集団犯罪の場合、組織的な協力によって犯罪の成功率を上げ犯罪収益を得やすくするという極めて反社会的な背後関係にあることから、捜査機関はかなりの優先度で捜査に傾注し、極めて高い確率で逮捕に踏み切ることが予想されます。
そして、逮捕された場合には、被疑者らの逃亡や口裏合わせ等による犯罪証拠の隠匿・隠滅が強く疑われることから、さらに身体拘束を継続する「勾留」を決定する可能性が高く、その際、共犯者間の情報を遮断するために、共犯関係にある被疑者らに対する面会(接見)を禁止する「接見禁止命令」が下されることがしばしばあります。
このような厳重な身体拘束が行われる集団犯罪等の刑事事件では、被害者の処罰感情も高いことが多いため、被疑者の身体拘束を解いても捜査に悪影響を及ぼさないよう、例えば身元のしっかりした身元引受人やその身元引受人による厳重な監督体制などを構築し、裁判所に対して勾留を解いていくよう働きかけていくことが重要となるため、刑事事件の経験豊富な弁護士に依頼しなければ十分な効果は得られません。
静岡県浜松市でSNSで勧誘し集団強盗を実行して刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
静岡県浜松市で高齢者の万引き(窃盗)
静岡県浜松市で高齢者の万引き(窃盗)
高齢者(65歳以上の方)による万引きの窃盗事件で、逮捕されたり書類送検される等した場合の刑事手続きと刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
静岡県浜松市在住の年金受給者Aさん(72歳)は、散歩の途中で立ち寄ったスーパーで総菜を万引き(窃盗)したとして店員に取り押さえられ、通報をうけて駆けつけた静岡県警細江警察署の警察官によって、万引き(窃盗罪)の疑いで現行犯逮捕されました。
Aさんの妻はすでに他界しており、仕事中だったAさんの娘に警察から電話があり、父であるAさんが万引き(窃盗)をしたため逮捕したとの連絡を受けたため、Aさんの娘は、Aさんが少しでも早く釈放され軽い刑事処分となるよう、刑事事件に強い弁護士に弁護活動を依頼するつもりです。
(※フィクションです)
【高齢者の万引き(窃盗罪)】
警察庁の警察白書によれば、65歳以上の高齢者による万引き(窃盗罪)事件が増加しています。
一般刑法犯罪の検挙人員に占める65歳以上の割合は、平成10年度あたりから右肩上がりに上昇し始め、平成20年ごろには検挙人員が3倍近く増加しています。
万引き(窃盗罪)を行った高齢者の犯行動機について主なもの3つまで調査した結果は、男性の場合、1.生活の困窮(66%)、2.対象物の所有(36.6%)、3.空腹(18.8%)となっています。
対して女性の場合、1.対象物の所有(63%)、2.節約(59%)、3.生活の困窮(22%)となっています。
そして、注目すべきは、万引き(窃盗罪)で検挙された高齢者のうち、77%が同種の前科あることです。
つまり、上記の万引き(窃盗)の動機を見るに、生活の困窮や空腹など、容易には状況を改善することができない原因で逮捕された場合には、かなりの確率で再犯を行うことが多いということです。
また、高齢に伴う前頭葉や側頭葉の収縮により、認知症の一種であるピック病にかかり、性格が変わったり、万引き(窃盗罪)や暴行罪などの反社会的な行動をとるようになるケースがあると言います。
ピック病は発症が分かりにくく、自分が万引き(窃盗罪)で逮捕されたことをきっかけにピック病が見つかったというケースもあるようです。
なお、高齢者の万引き(窃盗罪)については、初犯から一度目の再犯ぐらいまでは、罰金刑に処せられるケースが多く、20万から30万の罰金という量刑が多いようです。
このように、高齢者の万引き(窃盗罪)は、再犯の可能性が大きく、それゆえ前科がついてしまう可能性もありえます。
このような刑事事件については、刑事事件に詳しい弁護士に相談することをお勧めします。
静岡県浜松市の高齢者の万引き(窃盗罪)で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
静岡県伊東市で少年のネット利用による詐欺事件
静岡県伊東市で少年のネット利用による詐欺事件
未成年者(少年法上の少年)による、ネットを利用した詐欺罪の手口とその法的責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
静岡県伊東市在住の高校生Aさん(18)は、twitterを使って有名アーティストのライブチケットを売りますと書き込みをし、複数の希望者からウェブマネーを送らせました。
しかし、Aさんは当該チケットを持っていないため、いつまでたってもチケットは送られてこなかったため、被害者の一人が最寄りの警察署に被害届を提出し、Aさんは静岡県警伊東警察署によって詐欺罪の疑いで事情聴取を受けました。
Aさんの両親は大学受験を控えた状況での刑事事件に大変心配し、少年事件に詳しい弁護士に相談することにしました。
(※フィクションです。)
【少年のネット利用による詐欺行為は増加傾向】
警察庁の調査では、2005年以降の刑法犯少年の検挙人員数は減少傾向にある中で、罪種別で見ると詐欺罪を含む知能犯だけが増加傾向にあります。
そして、知能犯のうち9割超を占めるのが詐欺罪です。
同調査では、高校生によるインターネットオークション詐欺事件の検挙事例が紹介されており、福岡の17歳の男子高校生が約1年間で、携帯電話の虚偽の出品を行ない、大学生に3万円弱で落札させ、自分の口座に入金させたというものです。
この少年は、同様の手口で約80人から約130万円を騙し取りました。
インターネットを通じた個人間の取引における詐欺罪の場合、少年が逮捕・勾留される可能性はそれほど高くはありませんが、組織的な詐欺の実行役として加担していた場合には、逮捕・勾留の可能性が高いと言えます。
少年が詐欺行為の重大性を認識せず、罪を逃れるために捜査機関に対して明らかに嘘と思われる供述をすると、最終的な処分がどんどん悪い方向になっていきますので、早い段階で事件を弁護士に依頼し、適切な対応の助言をもらうことを強くお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件および少年事件のみを扱う専門的な法律事務所として、少年による詐欺罪を含む財産犯を数多く取り扱っていますので、安心してご相談ください。
静岡県伊東市のネット利用による詐欺罪の少年事件でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料の法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
静岡県浜松市で窃盗目的で事務所に侵入して現行犯逮捕
静岡県浜松市で窃盗目的で事務所に侵入して現行犯逮捕
他人の所有・管理する住宅や建造物等に侵入して窃盗を行う場合に生ずる刑事責任およびその手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
元会社員で現在無職のAさんは、ある晩、以前に勤めていた静岡県浜松市に所在するV会社に侵入し、現金の入っていた金庫を開けようとしたところを巡回中の警備員に取り押さえられ、駆け付けた静岡県警浜松東警察署の警察官によって建造物侵入罪および窃盗未遂罪の疑いで現行犯逮捕されました。
Aさんの両親はAさんが現行犯逮捕されたと警察から連絡を受けて大変ショックを受け、刑事事件に詳しい弁護士にAさんの接見を依頼することにしました。
(※フィクションです。)
【二つの罪を犯した刑事事件~建造物侵入罪と窃盗罪~】
上記刑事事件例に類似の事件として、平成30年3月10日、窃盗目的で静岡県富士市内の県立高校に侵入したとして、建造物侵入罪と窃盗未遂罪の疑いで、住所不定無職の男性が現行犯逮捕されました。
現場周辺をパトロール中の警察職員が、被疑者が校舎から出てきたところを現行犯逮捕したとのことで、被疑者は逮捕事実を認めているようです。
同市内の学校では不審者に建造物侵入される事件が相次いでいたといい、同一の被疑者が関与していた可能性もあるとみて、警察は余罪を追及しています。
このような刑事事件では、建造物侵入罪(刑法130条)と窃盗罪(未遂罪も含む)(刑法235条)の2つの罪が成立していますが、財物がある建造物の侵入が窃盗行為の手段であること(牽連犯)から、刑法54条により、成立する罪の中で最も重い罪で処断するとするのが判例の考えです。
建造物侵入罪または窃盗罪の単独の罪であれば、不起訴処分を獲得する可能性も十分あり、起訴された場合でも罰金刑または執行猶予付き判決の可能性が高いと言えます。
しかし、建造物侵入罪および窃盗罪の2罪が成立する場合には、高い確率で起訴され、また実刑判決が下る可能性が高くなってきます。
よって、建造物侵入罪および窃盗罪の疑いで逮捕された場合には、被疑者のご家族様等は、すぐに刑事事件専門の弁護士に接見を依頼し、被疑者の被疑事実の認否の確認や取調べ対応の助言など、今後の刑事手続きを踏まえた弁護活動に移ることが望ましいでしょう。
静岡県浜松市の窃盗目的で事務所等に侵入して逮捕された刑事事件でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料の法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
静岡県島田市で万引き(窃盗)から暴行ふるって事後強盗罪
静岡県島田市で万引き(窃盗)から暴行ふるって事後強盗罪
万引き(窃盗罪)などの犯罪が発覚して逃走するために暴行を振るった場合、非常に重大な事後強盗罪へ発展する可能性とその刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事件例】
静岡県島田市在住の無職Aさん(66歳)が、夜遅くに市内のスーパーで食料品等を万引き(窃盗)したところ、店員Vが万引き(窃盗)に気付いてAさんに指摘し、Aさんを取り押さえようとしたところ、Aさんはポケットから折りたたみナイフを取り出して、Vさんの腕を浅く切りつけ、Vさんが身を引いたことに乗じて駐車場に止めてある自動車で逃走しました。
Vさんは、すぐに静岡県警島田警察署に被害を訴え、警察は事後強盗致傷罪の疑いでAさんの行方を追っています。
(※フィクションです)
上記刑事事件例は、平成30年12月15日、千葉県四街道市のコンビニエンスストアで、万引きをして逃げた男が、追いかけてきた店員の男性を刃物のようなもので刺した事件をモデルにしています。
警察によると、15日午後4時すぎ、四街道市のコンビニの女性店員から「万引きの犯人が逃げようとしている」と110番通報があり、被疑者は、商品を盗んで逃げ、追いかけた男性店員が店の外で捕まえようとしたところ、突然、被疑者が店員の上半身を刃物のようなもので刺したとのことでうが、幸い、刺された店員は、病院に搬送されたが命に別条はないとのことです。
逃げた被疑者の男は60代から70代くらいで、警察は防犯カメラの映像などをもとに、逃げた男の行方を追っています。
【強盗と事後強盗】
通常、「強盗」とは、暴行または脅迫を用いて他人が反抗することができない状態にさせ、その反抗抑圧中に財物を奪うことを意味します。
強盗における暴行または脅迫は、社会通念上、客観的に被害者の反抗を抑圧するに足りる程度のものである必要があるとされており、逆に、個々具体的事案における被害者の主観を基準とするものではないとされています(判例)。
上記刑事事件例は、通常の強盗とは異なり、万引き(窃盗)犯が、店員や・警備員・保安員などの追及を逃れるために暴行を加えて財物を奪ったという事案であり、これは刑法第238条の事後強盗に該当します。
具体的には、窃盗を行った者が、財物を得た後で取り返されることを防いだり、逮捕を免れたり、罪跡(証拠)を隠滅するために、暴行又は脅迫を加えた場合、通常の強盗と同じ罪となります(事後強盗、刑法第238条)。
判例によれば、窃盗罪の犯人が、犯行を目的して追跡してきた者による逮捕を免れるために暴行を加えた時、事後強盗罪が成立するとされており、窃盗の既遂後、窃盗現場から1キロほど離れた場所において、窃盗から30分ほど経過した後に、犯人を追いかけてきた被害者に対して、盗品を取り戻されまいと暴行を加えた場合にも、全体から見て、窃盗の機会の延長線上で行われた暴行と言えると判断し、事後強盗罪の成立を認めた判例もあります。
さらに、事後強盗の特徴として、特に店員、警備員や保安員に対する事後強盗のように、財物の所有者という窃盗罪の被害者と、暴行または脅迫を受けた被害者が異なるケースがあります。
当初は強盗罪(事後強盗)の疑いで刑事事件化または逮捕されていた場合でも、例えば暴行被害者に対する示談が成立して、被害届の取下げや刑事処罰を求めない旨の合意を得た場合には、検察官は罪状を窃盗罪に切り替えるケースも見受けられるため、重大犯罪である事後強盗で刑事事件化または逮捕された場合には、刑事事件の経験豊富な弁護士に速やかに弁護活動を開始してもらうことが何よりも大切です。
静岡県島田市で万引き(窃盗)から暴行ふるって事後強盗罪で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
静岡県三島市でネットで現金売買の経済犯罪の疑い
静岡県三島市でネットで現金売買の経済犯罪の疑い
口座売買や現金売買等のマネーロンダリングなど、ネットの発達によって存在感を増しつつある経済犯罪の概要と刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
<事件例>
静岡県三島市在住の会社員Aさんは、クレジットカードの借入が限度額近づき悩んでいたところ、大手インターネット売買サイトで現金が出品されていたことから、クレジットカードのショッピング枠を使って現金を購入しました。
ところがある日、Aさん宅に静岡県警察三島警察署の警察官が訪れ、Aさんがマネーロンダリングに関わった可能性があるとして、任意の取調べを要請してきました。
(※フィクションです)
【ネット売買に起因する経済犯罪】
平成29年4月頃、個人間での商品売買ができる人気フリマアプリ「メルカリ」で、現金が額面より高値で売買されているとして、主にSNS上で話題になりました。
もともと、記念硬貨やアンティークコイン等をネット上で売買することは以前から行われていましたが、しかし、今回は、現在発行されている紙幣が出品される例が見つかり、しかも額面額よりも高い値段で落札されたとして、SNS上で驚きの声が上がりました。
なお、今回は現金4万円が4万7300円で販売され、契約が成立しているとのことです。
この売買の背景として考えられる目的は2つあります。
1つは、違法な収益の流れに一般的な売買契約等をかませることで正当な収入であるかに装うマネーロンダリングです。
マネーロンダリングは、主に組織犯罪処罰法によって規制されており、例えば犯罪収益と知っていながら受け取った者は、3年以下の懲役または100万円以下の罰金、または併科が科されます。
組織犯罪処罰法違反の事件に関する過去の量刑を見ると、実刑判決も多く、全体的に厳しく処罰される傾向が見て取れます。
仮に故意なく偶然に違法収益を受け取ったとしても、捜査機関からの厳しい追及を受けることになるでしょう。
もう1つは、カード会社からの借り入れの代替手段としての、クレジットカードの現金化の手法です。
こちらは本来契約者とカード会社で取り交わしている約款の趣旨を逸脱するものであり、この行為はカード会社に対する詐欺罪が成立する可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の弁護士事務所として経済犯罪事件も数多くご相談いただいております。
静岡県三島市の経済犯罪事件でお悩みの方は、弊所の無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
« Older Entries Newer Entries »